アリストテレス Aristoteles 384〜322 B.C.

古代ギリシャ最大の観念論哲学者・生物学者
小都市スタゲイロスのマケドニア王侍医の子
父の没後、高等教育を受けるため、アテナイに出た。
プラトンの学校、アカデメィアに入門し、20年間勉学研究する。
人間の知能の働き
  ・見ること(テオーリア)
  ・行うこと(プラクシス)
  ・作ること(ポイエーシシス)
      諸技術  作る的: 制作的 生産的      →
             行う的: 行為的 実践的な学問  → とを区別
             見る的: 観想的 理論的な学問  →
      つまり、例えば言えば、
      芝居の道具を作る職人よりも、これを使って行為する役者の方が優れ      ている。しかし、役者よりもその演技を見る観客の方が優れた者である      という考え。
                    ↓
          奴隷所有的・有閑貴族的な考え
                    ↓
          技術よりも実践、実践よりも理論学を優位に置いた。〈理論学〉
理論学
  ・第一哲学(形而上学)……理論学のうちに、諸存在を一般に存在として研                     究する。
  ・数学………………………質量の捨象された線として面としての数学的存                     在を対象とする。
  ・自然学……………………具体的な自然的存在を研究対象とする。
実践学
  人間の行為に対する学問
  人間らしい人間は、ポリスの成員
  実践学とは、ポリス学→国家学  論理学 国民としての良い性格を作る。
                        政治学 国家の統治行政
論理学
  理論的諸学の研究の方法

菖蒲の私見
 アリストテレスの考えは、日本近世の支配者階級の考え方にも通じている。
 人間は弱い者だから、階級を作りたかった。その中で自分の居場所を作り安穏と暮らしたかったのかも知れない。
 しかし、作る、行う、見るで優劣をつけられてはたまったものではない。貴族のいないこの世の中、頭だけで生きていこうとする人間が増えると、あまり良いことはないと思うのだが。(頭を使うことより、どちらかといえば実践あるのみの菖蒲の僻みだろうか。)