心の扉

すうっと開いた その扉に
手招きされたかのように
体は ひとりでに動いていく

ひんやりとした 空気は
それでも 淀むことなく流れ
先へ先へと この身を促す

たくさんの 小窓の付いた扉があり
思わず つま先だって覗き込む
「何が見える 何が見たい?」
「何があったら 嬉しいの?」

たたみかけるような 問いに 
はっと 我に返り 苦笑する
扉には 鍵をかけるものよと
言い聞かせて… 


平成16年5月30日