過ぎゆく時間


    雨音が 時を刻む
    激しく降れば それだけ
    時も 激しく
    とらえどころもなく 過ぎてゆく
    今の時を つかめきれず
    遠のいたはずの 過去を
    思い出という 鏡に映しだし
    偽りの時を 満たす
    でも…… それさえも
    激しい雨音が
    消し去ろうとする
    時は 思い出すものではなく
    この手に 掴むために
    あるのだというように


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