2003年エリザベス女王杯
1着アドマイヤグルーヴ
2着スティルインラブ
3着タイガーテイル
4着レディパステル
5着ローズバド
この年は、スティルインラブが牝馬三冠を制した年ですねえ。
その勢いのまま、古馬との挑戦になる、エリザベス女王杯に挑んできました。
テレビ中継では、盛んに「牝馬4冠なるか!?」なる見出しで、注目していました。
結論から言ってしまうと、牝馬4冠はならず、勝ったのはアドマイヤグルーヴでした。
この馬は、牝馬三冠ロードでずっと1番人気に推されていたのですが、
必ず勝つのはスティルインラブという、ちょっと悲しい成績だったのです。
この馬はお母さんがあのエアグルーヴなんですよ。
それで、血統的にもG1になると注目されて…。
まあ、それだけじゃないけど。
ちゃんと、前哨戦では結果を出すのですけど、本番は勝てなかった。
けれども、このレースでついにG1の勲章を手にしたわけです。
しかし、この年の3歳はすごかったんですねえ。
古馬初対戦にも関わらず、3歳同士のワンツー。
しかも、スティルインラブはそんなレベルが高い中で三冠ですから、価値がありますよね。
レースを見て思ったのは、中継でも解説者の人が、
「いいレースでしたねえ」
と言っていた通りの感想を抱きました。
前に行くスティルインラブが抜け出すところ、外からアドマイヤグルーヴと武豊!
勝負ありかと思わせておいて、スティルインラブも二枚腰を使って頑張ります。
2頭の叩き合いはわずかにアドマイヤグルーヴ!ってレースでした。
そして夢はその仔に受け継がれて今(2007年4月現在)があるって感じです。
スティルインラブは、今から見ると、このレースで燃え尽きてしまいましたね…。
激しいレースが続いて、三冠がかかっていたこともあって、
めちゃくちゃハードに調教されていたのでしょう。
ここで負けて、精神的に切れちゃったみたいです。
そうそう、切れちゃったといえば、このレースではスマイルトゥモローが切れてました。
いや、切れ味のある末脚じゃなくて、めっちゃ引っかかって大逃げになってます。
大逃げと言っても、戦法としてやっているのではなくて、
完全に逃げてるのにまだ引っかかっていると言う、
一体君は何から逃げているんだ…!?
と突っ込みたくなるようなおお逃げ。
まあ、古馬になってのスティルインラブは走る気を無くして走れなくなり、
古馬になってのスマイルトゥモローは制御が利かなくなって走れなくなり…。
牝馬はむずかしいよなあ。と、今振り返って思うエリザベス女王杯でした。
そんな難しい牝馬でありながら、引退レースまで強く走り続けたアドマイヤグルーヴ。
彼女は素晴らしいですね。
その、力強い走りの始発駅が、このレースだったような気がします。