戻る   トップページへ


阪急杯回顧

大混戦の短距離路線。ここを制したのも全く人気のなかったブルーショットガン。
これでは、高松宮記念は高いレベルでのレースは不可能で、
事実上はG2程度のメンバーで行われる可能性が高くなった。
来週のオーシャンSなどで、スプリントの新星誕生を望む。
今日のレースでも、コスモシンドラーに期待したが、2着。
成長途上でここまでやれるのだから、十分強いとも言えるが、
春の段階ではまだG1を勝ちきるかは不明瞭。秋には大物に育つ可能性があるとは言えるが…。
次の宮記念を考えれば、若い馬に活躍して欲しいところだが、
勝ったのは7歳馬だし、見どころのあった馬を探すのも難しい。
あるいは、スプリント路線からではなく、マイルや中距離を走ってきた馬にもチャンスがあるか。
今日の阪急杯の結果を受けて、ますますそんな思いを強くした。


中山記念回顧

ここも逃げたバランスオブゲームが優勝。それも5馬身差圧勝だった。
今回は楽に逃げられたことと、不良馬場も味方した印象はぬぐえないが、
それでもG2ではやはり強い1頭。昨年秋のレース振りから、
衰えたと見たが、最近の馬は7歳春くらいなら、それほどの衰えは考えない方がよさそう。
レースレベルとして、G1馬3頭なのだから、例年より高いが、
強い馬が馬場でのめって、強い競馬ができなかった。今年は馬場に泣かされた。
そのため、ここで負けたグループでも、次走以降、十分巻き返すチャンスはある。
特にG1馬3頭は、今後も今回の敗戦のみで軽視するのは禁物。

本命ハットトリックは、出遅れてまったくいいところがなかった。
脚質的に、ここまで足元が緩むと、凡走も止む無し。
ちょっと11着はいくらなんでも負けすぎな気もするが、次は海外だし、
1戦は馬券を離れて静観できる余裕がある。海外で好走するようなら、
今日の負けは関係なく、安田記念の最有力馬としておいてよさそう。


アーリントンカップ回顧

ステキシンスケクンがハナに立つと、マイペースを貫き、圧勝。
相手関係が有利になる今回は負けられなかったか。
2着がロジックだから、それほどレベルが高いとは思えないが、
それでも2着に3馬身半差なら、能力の違いはある。
まだNHKマイルカップの有力馬と言い切るのは早いだろうが、マイルくらいの重賞なら十分やっていける。
次走が皐月賞という話もあるが、どこまでやれるか。
そこでのレース振りによって、NHKマイルでどこまで通用するのかが見えてくる。

このレースで2着以下からでは、現状では重賞では厳しい。
若い3歳馬だけに今後の成長力に期待したい。

本命キンシャサノキセキは直線伸びず。生まれが半年遅いため、
他の馬で言ったらまだ2歳夏の馬なのだから、現状で苦戦は当然だったか。読み違えた。
今後の成長と言う意味では、この馬が一番だろうから、
古馬になってからも楽しめそう。

レースレベルはこのレースとしては普通。
圧勝のステキシンスケクンがG1戦線でどこまでやれるか。


フェブラリーS回顧

実にいいレースを見た。今年のフェブラリーSはそれに尽きた。
戦前から、ハイレベルな混戦がささやかれていたこのレースだったが、
レースの内容もハイレベル。ハイペースからの1分34秒台の決着は、
勝ち馬にとっては総合力を試される結果となり、ハイレベルなレースをさらにハイレベルにした。
レースは、トウショウギアとメイショウボーラーが超ハイペースで飛ばす展開。
4角で、すでに前2頭は潰れることがはっきりしたが、
この2頭レースの決レベル上昇に手を貸してくれた功労馬と言える。
ブービー、しんがりは当然で、止むを得ない。
そのハイペースの中、中段から伸びたのがカネヒキリ。
はっきりと1頭、直線でもっとも強い競馬をした。
ジャパンカップダート以来で、斤量増で、仕上がり途上の三重苦で勝つのだから、
これはもう、名馬の領域。
今日の3馬身差圧勝は、すでにアドマイヤドン級は飛び越えて、ゴールドアリュール級と見た。
つまりここ10年のダート競馬の中で、クロフネに続くくらいの位置にあるのではないか。
総合力を問われる競馬で、直線は1頭だけ脚色が違い、ここでは抜けて強い。
昨年春くらいまでは、連勝はしていても、抜けた強さは感じられなかったし、
ジャパンカップダートの時でさえも2着シーキングザダイヤにハナ差だったのだから、
そこからの成長も感じられる。
今日のハイレベルのレースを優勝したことと、成長力から、ドバイ遠征が楽しみになった。
世界のトップはクロフネ級だろうから、簡単には勝たせてもらえないだろうが、
相手次第では望みが無いわけでもなさそう。先に期待が持てる優勝であった。

本命アジュディミツオーは出遅れて、リズムに乗れなかった。
逃げに加わっては大敗北だろうが、3、4番手につける競馬ができれば、
実際ユートピアが3着に頑張ったように、なんとかなった。
もう、今日は不運としか言いようが無い。次のチャンスに期待する。


きさらぎ賞回顧

今年は2頭、「準」有力どころが出走してきたきさらぎ賞。
勝ったのは未勝利勝ちの後、相手が強力で勝ちあぐんできたドリームパスポートだった。
道中は後方2番手あたりからレースを進めると、直線までは内で我慢。
最後の直線はコースの半ばあたりを付き、他馬を一蹴した。
メイショウサムソンに先着したが、萩Sですでに先着しており、
実は能力の比較は付いていたとも言える。ここではもっとも強かった。
2着はメイショウサムソン。
こちらもフサイチリシャールに完敗とは言え、その2着に走ったこともあり、ここでは能力上位。
結果として、フサイチリシャールに負けたグループが1、2着だから、
クラシックで勝ち負けになるかは疑問だが、しかし、フサイチを物差しにすれば、
例年のきさらぎ賞の勝ち馬と同ランクくらいのレースレベルはあるだろう。
今年のクラシックは、フサイチリシャールを物差しにして、それより上位に走った馬に、
クラシックを取る権利がある。と読んでもよさそうである。
また、今日勝ったドリームパスポートに先着していたマルカシェンクも、
フサイチリシャールと同じあたりに見てもよさそう。
ダービー前にトライアルに使うだろうから、そこでの勝ちっぷりでダービーに通用するかが見えてくる。
3月を前に、大体の勢力図が見えてきたきさらぎ賞ではなかっただろうか。


ダイヤモンドS回顧

今年のダイヤモンドSは最初の1000mが1分1秒台と、この距離にしてはよどみの無いペース。
勝ち時計も3分30秒4のレコード決着となって、スタミナが特に問われるレースとなった。
勝ったのはマッキーマックス。中距離のレースでは1600万でも勝ち切れない競馬が続いたが、
3400まで距離が伸びて結果が出た。
切れ味に欠け、勝ちきるまでは今後も難しいかもしれないが、長距離重賞では常連になりそうである。
次走はおそらく阪神大賞典。その後天皇賞となるだろう。
勝ち味に薄く、層の厚いG1でどうかとは思うが、今年もおそらく天皇賞は混戦。来ないと断言はできない。
2着メジロトンキニーズも勝ち馬と同じダンスインザダーク産駒で、
その長距離適正の遺伝力はすさまじい。今回は50キロのハンデにも恵まれた印象。
本命オペラシチーは早めに仕掛けると、馬群に沈んでいった。
レコード決着で早仕掛けは厳しかったのかもしれないが、それにしてもの凡走。
切れ味を要求されない舞台はそうは無く、今回は絶好の機会だと思ったのだが…。
毎年このレースは他のレースとは結びつかない。
今年はレコード決着になった分、いくらかは真の力が問われたが、
レースレベル的には、やはりそれほどではないだろう。


シルクロードS回顧

勝ったのはタマモホットプレイ。レース前には気づかなかったが、実はG2まで制している馬で、格の点では上位だったか。そういう意味ではハンディキャップの56キロは有利だったとも言える。展開面ではまらないと来ない馬だが、今の京都は差しが決まっており、馬場もこの馬に味方した。辛勝で、ハンディキャップレース、相手関係から、G1では強気になれないが、今後も差しが決まる馬場、展開なら怖い1頭。
アイルラヴァゲインは3着。休み明けもあるだろうが、去年のNHKマイルカップは勝ったラインクラフト以外は低レベルで、古馬になって成長が著しい馬でなければ重賞までは難しい。
期待したカネツテンビーは凡走。前々走でもタイムオーバーを出したように、走らない時はまったく走らない。普通に走ればG2でも2着できるのだが…。難しい馬なのだろう。
レースレベル自体は2着馬が1600万を勝ったばかりの馬で、オープンに毛が生えた程度。今年は高松宮記念の前哨戦というよりは、個別のハンデG3と見ておいたほうがよさそう。


共同通信杯回顧

今年は例年以上の好メンバーを集めた共同通信杯。フサイチリシャールは今日は抑える競馬。3番手から器用に抜け出したが、2着に終わった。
勝ったのはアドマイヤムーン。前走はサクラメガワンダーの後塵を拝したが、ここで朝日杯馬を差しきるのだから本物。フサイチリシャールを物差しとすれば、これでクラシック候補となった。同時に、前走でそれ以上の競馬を見せた、サクラメガワンダーも本物。現状ではフサイチリシャール、アドマイヤムーン、サクラメガワンダーの3頭がもっともクラシックに近いか。今日はアドマイヤムーンをほめると同時に、サクラメガワンダーの能力の高さにも言及しておきたい。
本命ショウナンタキオンは4着がやっと。やや早仕掛けが目立ったが、ここで勝ちきれないようでは、成長力に疑問が残ると同時に、クラシックでの底力勝負は厳しいような気がする。本番は頑張ってもワイド圏までか。
レースそのものとして、3頭の人気馬が出馬。直線先行抜け出す人気馬と、中段から差し切る人気馬の勝負になって、面白いレースであった。G1にも直結する可能性がある。重要なステップレースであった。


小倉大賞典回顧

勝ったのは長期休養明けを2回叩かれたメジロマイヤー。今回はマイペースを貫くと、最後まで粘りこみ、後続を振り切って優勝した。休む前に1600万オープン特別を2連勝していたが、重賞では一息と言う気もしていたが、レベル的にやや落ちるハンデG3ならぎりぎり間に合ったかと言うところ。若手川田騎手の果敢な騎乗が実を結んだ。今後はハンデと展開しだいで勝ち負けが決まる馬になるか。今回のように楽に逃げられる形は、なかなか無いかもしれない。
3着メイショウカイドウは良く頑張った。府中コースではまったくいいところがなかったように、完全な小倉巧者というのも珍しい。今後はハンディキャップもあり、使うレースが難しいところ。
本命トップガンジョーは5着まで。中舘騎手騎乗でもっと前に行くかと思いきや後方待機に終わる。勝ちに行く積極性が欲しかった。