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2009年 9月の メインレース回顧



神戸新聞杯回顧

春の実績馬対実績で劣るが順調さで上回る馬の対戦となる神戸新聞杯。
今年は1頭新星が現れたのではないだろうか。
つまり、勝ったイコピコ。

春の段階では正直G1では全くいらない馬だったのだが、
今回の末脚は見事。
他の馬が34秒台の脚しか使えない中で、この馬は33秒7の剛脚を見せている。
このレース、武豊とリーチザクラウンが絶妙のペースで逃げ、
差し馬には辛いほどの展開になったのだが、
そんなことはお構い無しで中団から差しきってしまった。

本番は菊花賞。
このレースはスローペースの時とハイペースの時でレースの性格が全く変わってくるのだが、
もしスローの瞬発力比べになるようなら、イコピコも有力馬の1頭に浮上しただろう。

怖い点があるとすれば、前哨戦で上昇力を使い果たし、
本番では実績馬が状態を高めて挑んでくる場合。
この場合、本番での再逆転のシーンまでありそうである。

現時点で、差し当たって有力馬の一角に躍り出たことは間違いなく、
本番がどういったレースになるのか、興味が尽きない。

人気のアンライバルドは今回も引っかかった。
ダービーに続いてのちぐはぐな競馬で、力を出し切っていない印象。
本番はさらに距離が伸びるため、折り合い面での課題は大きいだろう。
鞍上はもしかしたら武豊騎手あたりの方がこの馬の持ち味は生かせそうな気がするが、どうなのだろうか。
しっかり折り合って、一瞬の切れ味にかける、というのは、武騎手の十八番だろう。

その武豊騎手が騎乗したリーチザクラウンが2着。
今回はマイペースでの逃げを演出できており、武騎手の好騎乗。
本番はこうは行かない可能性が高く、あまり評価を高めすぎるのは危険だと思う。
連対しているレースはいずれもマイペースの競馬ばかりだ。

3着はセイウンワンダー。
今回はある程度前目に付けられたのがいい結果に結びついた印象で、
正直これ以上の上がり身があるかは疑問。
次は距離が伸びるし、この馬の良さが生かせるのが難しい気がする。

私の本命アントニオバローズはまさかの大凡走。
前哨戦なら巻き返しがあるかと思ったが、4角で早くも脱落してしまった。
すろーの4角で止まる馬ではないはずなのだが…。謎の凡走だ。
次の一戦で、日本ダービーは不良馬場を生かしたものだっただけなのかがはっきりするだろう。

レースレベルは高い。
今年のクラシックは例年以上のメンバーだと思う。
1頭イコピコという馬が加わって、ますます濃密なメンバーとなってきている。
菊花賞も、今年はそれなりのメンバーで行うことができそうだ。
楽しみである。


オールカマー回顧

三連覇への挑戦、という課題、これはサラブレッドにとって非常に難しい課題だ。
まず同じレースとは言っても、毎年展開もメンバーも違う相手と戦わなければならず、
さらに自らも3年間高い能力を維持できなければ達成することの無い記録だからだ。

今年のオールカマーにはその困難な三連覇に挑む馬が出現した。
すなわちマツリダゴッホ。
三連覇の機運が今ひとつ盛り上がらなかったのは、
この馬の近走、あまりにも不甲斐ないレースを続けており、
三連覇を達成するために必要な要素のひとつ、「能力を維持すること」
が、上手くできていないのではないかと思われた。

ところが、いざレースを行ってみると、果敢に逃げたマツリダゴッホを交わせる馬は存在しなかった。
この馬は徹底した中山巧者で、中山2200になれば馬が変わる、のはみなわかっていた。
しかし、それにしても近走があまりにも不甲斐ない結果だっただけに、
良くぞここまで能力を維持していた、という見方が成り立つのではないだろうか。

ただ、とにかく中山の2200と2500でしか走らない馬で、他の競馬場の結果は軽視してもいい。
極端に中山が向いた馬、という認識でいいと思う。
個人的には阪神の2200ならば中山の2200とコース形態が似通っているため、
近い適性が求められるので、宝塚記念ならばいい結果を出すことができると思っているのだが…。

とにかくも、マツリダゴッホは三連覇を達成した。展開も、衰えも跳ね除けての優勝で、
これならば中山ならば相当なパフォーマンスが期待できると誰もが思っただろう。
有馬記念でも当然期待の1頭。
天皇賞とジャパンカップは、基本的には軽視でいいような気がするのだが、どうだろうか。

2着以下をみていくと、2着はドリームジャーニー。
この馬は宝塚記念を制した馬で、今回またしても2200m。
それも阪神と中山での2200だから、似通った適性が求められる同じ距離。
今回力は出せたのではないだろうか。1着馬が強すぎただけで、
この馬もG1の時に近い走りはできていたように思う。

3着はシンゲン。
東京で再三好勝負している馬で、よくぞ中山で、という印象を強く受けた。
しかも叩き合った相手はG1馬ドリームジャーニー。
すでにG1でも好勝負できるだけの力は持っているように映った。
次は得意の東京に変わるし、これならばG1でも勝負になる可能性があるように思う。

レースレベルは、普段の年、このレースはG3級の馬が平気で勝ってしまうG2なので、
今年のG1級の馬が出てきているというのは、高いレベルのレースだったと言っていいと思う。
例年になく、G1戦線に直結する可能性のある、オールカマーだったのではないだろうか。


ローズS回顧

春2冠を制したのはブエナビスタ。
文句なしに強力な1頭である。
常にその後塵を帰しながら、強い内容の競馬を見せていた馬がいる。
レッドディザイア。
特にオークスでは、馬場の差こそあったものの、
ブエナビスタとほぼ互角の競馬をしている馬で、
実際その時、3着には大きな差が付いていた。

今回、休み明けでの出走になるものの、この馬なら他の馬には…という思いもあるレースだったように思う。

しかし、今回逆転する馬が現れた。
ブロードストリート。
春は戦歴の浅い状態で出馬して、その中で大いに結果を出した。
スイートピーSを優勝したのもそうだが、オークスでも4着に入って、
これからの伸び白の多さを見せ付けた馬である。
その馬が、今回トライアルに出馬。
おそらく、今回は仕上がりの差はあっただろう。
レッドディザイアはここで必ずしも勝つ必要は無い馬である。

トライアルということを考えれば今後再逆転の可能性は十分考えられるが、
しかしさしあたり、今回はレッドディザイアと五分の競馬ができたのは事実。
戦歴を考えればこれからさらに良化が見込まれる馬だけに、
今後が非常に楽しみである。
秋華賞もそうだが、今回と同じく直線の長い京都の外回りで行われるエリザベス女王杯でも、
大いに活躍が期待できる1頭だと思う。

レッドディザイアは今回は明らかに仕上がり途上。
ここを叩いてどれだけ良化できるか、という馬だったように思う。
今回は外外を回っての結果で、イン強襲のブロードストリートは、
本番で逆転できる可能性は大いにあると思う。
今回の敗戦は予測の範囲内であって、春にあれだけの競馬をした馬であるから、
それほど心配する必要はないだろう。
むしろ、馬券的にはこれで多少売れなくなるだろうから、今後買いやすくなった。

3着はクーデグレイス。
今回人気の盲点に入っていたが、実はこの馬も1000万で好勝負している馬。
平年のレースであれば、十分逆転が狙えるだけの馬であっただろう。
今年は相手が悪すぎた。

レースレベルは高い。
オークスの上位2〜4着馬が出走してきて、それらが勝ちきって来ていて、
春の勢力は強力であることを印象付けた。
レッドディザイアにとっては特に格負けとの印象は無く、今後に繋がるレース。
ブロードストリートにとっては、今後にさらなる発展の余地を残す結果だったように思う。
ここで結果が出なかった馬にも、このレベルからすればチャンスは大いにあるレースだっただろう。


セントライト記念回顧

例年1000万を勝てたレベルの馬ならば好勝負に持ち込めるセントライト記念。
しかし今年は春のクラシックで上位をにぎわせた馬が出馬してきたため、
例年とは若干傾向が変わるのではないかと思われたレースだった。

勝ったのはナカヤマフェスタ。
この馬こそ、日本ダービーで4着に好走した、まさにクラシックまであと一歩だった馬。
このレベルの馬が出馬してくれば、当然1000万を勝っただけの馬では苦戦必至だった。
もちろん目標は次だから、ここはそこまで本気で勝ちに来ない可能性は高いが、
それでも実力的に2枚ほど抜けているこの馬ならば、
1000万勝ちすぐの馬には負けない、ということを示した。

4コーナーでは早くも先頭で押し切る横綱相撲で、
ここでは力が違いすぎる、というところを大いに見せたと思う。
2着がセイクリッドバレーだから、これで菊花賞の候補、とまでは言えないと思うが、
しかしG1でも掲示板に入れるだけの競馬は見せたように思う。

2着はセイクリッドバレー。
春のトライアルでは勝ち馬からはかなり離されており、
特に青葉賞は致命的な着差がついたと思っていたのだが、
今回は本番前の一叩き、という要素も入って、順調さでこの馬が逆転した印象。
もう上積みはないだろうから、本番はさすがに辛いと思う。
血統的にも距離がさらに伸びていい、ということはないのではないか。

3着はフォゲッタブル。
1000万でも格負けしていた馬で、正直今回はどうかと思われたのだが、
しかしここでしぶとく3着。
血統的にステイヤーの可能性を十分に秘めている馬で、権利を取ることができたのは大きかった。
本番鞍上が強化されるようなら、この馬は一発の可能性を秘めているように思う。

レースレベルは例年が低いことを考えると、今年は平均以上だったように思う。
本番に直結するかは疑問も、3着のフォゲッタブルには距離が伸びてもしかしたら、
の可能性を感じた、そんなレースだったように思う。


セントウルS回顧

素晴らしい馬が1頭現れた、今年のセントウルSだった。
レース前はとにかくレベルが低いレースだと思っていたのだが、
レースを見て、その感想が180度変わったレースだった。

そう、それは勝ち馬、アルテマトゥーレの出現である。
通常、前哨戦のG2で勝っただけではG1で即来る、
とは言えないものなのだが、
この馬に関してはその心配も無用ではないかと思わせる。
それくらいの圧勝劇。

4角は引っ張りきりの最高の手ごたえで上がり、
最後の直線のゴールまでのあのストライドは、紛れも無くG1馬のもの。
今回のレース振りは2馬身半と言う着差を越える、壮絶な優勝だったように思う。
個人的には大絶賛。レベルの低いスプリントに強力な新星が現れた瞬間だった。

この馬はキャリアが9戦しかなく、まだ今力をつけている段階。
これまでの凡走は力が付いていなかった、本格化前のものである可能性が高く、
今回の圧勝こそが、この馬本来の力だ。
次のスプリンターズSでも、当然中心視されていい1頭だ。

2着はスリープレスナイト。
今回5ヵ月半の休み明けで馬体重は22キロ増。
正直、今回はまだ本来の力を発揮できていないと思う。
昨年のスプリターズSは余裕を残しての勝ち方で、
G2のここでコスモベルと大差ない競馬をする馬ではない。
ここを叩かれて、状態さえ上向けば、当然G1で勝ち負けになる馬。
今回強力な馬が1頭現れたが、
この馬とてこれまでの成績からは一歩も負けていない。
ここを叩かれて、状態さえよくなれば、
G1では今回の1着馬と、壮絶な争いをしてくれるのではないか。
そんな期待の高まったセントウルSであった。
スリープレスナイトも、まだこれから良化する。

3着以下はその他大勢ということでいいと思う。
G1の舞台に向けて、強力な馬が1頭現れ、
そしてチャンピオンのいい復帰戦でもあった。
その2頭の争いが、本当に楽しみになった一戦である。

レースレベルは高い。
G1級の力がある馬が2頭出馬したG2である。
もちろんそれはローレルゲレイロではなく、スリープレスナイトとアルテマトゥーレ。
まさに、G1の前哨戦として機能し、G1が俄然面白くなった。
そんなセントウルSだったように思う。


京成杯オータムハンデ回顧

ここはハンデのG3らしい決着となった今年の京成杯オータムハンデだった。
1頭、ヒカルオオゾラはハンデのG3級とは思えない馬だったのだが、
今回は不発に終る。
引っかかり癖はいつも見せる馬だけに、今回の凡走は不可解。
新潟と中山では勝手が全く違う、という部分は大きいと思うのだが、
しかしこの馬はタイプとして中山向きに見えただけに、
全く不可解な凡走。
原因は不明も、全く力を出せていないことだけは確か。そんな結果だった。

そんな中勝ったのはザレマ。
個人的にはまさか、の1着である。
前走1600万とレベル差の無い超低レベル牝馬限定G3で負けてきてしまっている馬で、
斤量の1キロ軽くなる程度では逆転できない、と思ったのだが…。

結果的にはインコースを無駄なく追走できたのは大きかったように思う。
中山の1600でイン追走は大きくプラスだからだ。
さらに、今まで安藤勝己騎手で追いが甘い部分があったと思うのだが、
今回追ってから強い内田博幸騎手に乗り手が変わって、
力を十二分に発揮できたのではないだろうか。
中山の成績もよく、それらが複合した結果の優勝だったように思う。

2着は完全にノーマークのアップドラフト。
元々ダートで走っていた馬で、芝の重賞でよく来られた、という印象である。
この馬に関しては特にコメントができない。
また小回りのハンデ戦では注意、というくらいだろうか。

マイネルスケルツィは前走前に行った馬には圧倒的に不利な新潟外回りで先行して3着。
今回中山に変わって、実力を発揮した、というところだろう。
最近衰えも目立つだけに、今回は力を出しきったか、というところだろうか。

私の本命ヒカルオオゾラはまさかまさかの凡走で、原因がわからない。
ひっかかり気味はいつものことだし、前走の後方待機でリズムが狂ってしまったのか…。
実力を出し切れて居ないのは明らかなので、変わり身に期待したい。

レースレベルは通常。
ハンデのG3らしい、大荒れの結果となった。


朝日チャレンジカップ回顧

そこそこのメンバーが集まった朝日チャレンジカップ。
人気はキャプテントゥーレ。
皐月賞を圧勝し、前走は休み明けにも関わらず新潟で先行して4着に粘るいい内容の競馬。
今回叩き2戦目で当然前進が期待された。
対抗勢力としては、ブレイクランアウトが人気こそそこそこだったが、
実際は今年のクラシックでも期待された馬であって、
実力はほぼ同等ではないかと思われた。

結果的にもその2頭の争いになり、
制したのはキャプテントゥーレの方であった。
キャプテントゥーレ。
先に書いたように一叩きで大きく変わってきており、
G3ならばさすがに格が違った、ということか。
去年のクラシックはレベルが低かったものの、
その中では皐月賞で他を圧倒したキャプテントゥーレと連勝のデイープスカイは抜けていたということだろう。
ディープスカイも古馬になって若干伸び悩んだので、
世代の実力的にG1ではどうかとは思うが、
しかしさすがにG3では抜けている存在、ということだろう。
今後もG2級あたりまでなら当然いつでも勝ち負けできる存在だ。
休養が長かったし、まだ上積みもあるかもしれない。

2着はブレイクランアウト。
4角は抜群の手ごたえで上がってきたものの、最後苦しくなってしまったのは、
キャプテントゥーレの根性もあるだろうが、
しかしこの馬には若干2000は長いのかもしれない。
守備範囲ではあるのかもしれないが、やはり能力を発揮できるのはマイルではないだろうか。
今回は相手が強かっただけで、G3ならこの馬は抜けて強い存在だと思う。

3着はトーホウアラン。
昨秋はG2まで制した馬で、G3のここでは休み明けでも十分に面白い1頭だった。
今回は力を全て出し切ってはいないだけで、
1回叩かれれば次は上積み十分。G3ならいつでも勝てる馬である。

レースレベルはG3としては非常に高かった。
特に上位2頭は活躍はG3にとどまらず、G2、下手をすればマイルならG1すら望める存在。
秋初戦に非常にレベルの高い一戦がみられたように思う。
上位2頭、マイルならばさらに活躍が期待できると思う。


小倉2歳S回顧

今年の2歳Sは全体に低調な印象が強かったが、このレースもそんな感じ。
現時点での完成度を争うレースが多かったように思う。

勝ったのはジュエルオブナイル。
全体にレベルが低い中では、まだましな印象は残るのはこの馬。
初戦は力を発揮しきれなかったとすれば、2戦目の圧勝とこのレースが力ということになる。
それならば、まだ短距離ならば活躍できる可能性は無いではない。
もちろん、今後の成長は必須であるが、
さしあたり、2歳Sで生き残ったのはこの馬ではなかっただろうか。
ただ、相手はこれからまだまだ強化されるから、あまり過剰な期待は禁物。
冷静に今後の成長を待ちたい。

2着はダッシャーゴーゴー。
この馬はダートから芝代わりの馬で、前走たいしたことのない結果だったのは、
むしろ適性が芝の方にあったから、ということだろうか。
路線変更の馬が連対する、というのはレベル的に難のあるレースではよくあるパターンであり、
父サクラバクシンオーの芝適性を考えたら、この馬は十分に狙えた。
ただ実力は「?」で、今後相手が強くなった時にどうなるか、だろう。

3着はオレンジティアラ。
この馬はキャリアが3戦あったことと、血統面で浮上した、という感じで、
おそらくは今後消えていくパターンの馬だと思う、過剰な期待は禁物。

レースレベルはやや低調。
この時期の2歳Sはレベルが低いことはよくあることで、
今年も今回の結果だけを考えると、若干その心配はあるように思った。

例年活躍馬を出す札幌2歳Sも低調な結果だったし、
まだ、来年のクラシックを望めるような馬は出現していないのではないだろうか。
今後の2歳路線を注視したい。


新潟2歳S回顧

レース前から人気が割れていて、しかもずば抜けた末脚を見せた馬が居なかった今年の新潟2歳S。
前日の札幌に本来の勝ち馬であったであろうアーバンウイナーが行ってしまったことによって、
さらに空洞化が激しいレースだったように思う。

勝ったのはシンメイフジ、なのだが、
この馬前走のダリア賞で出遅れて2着には来ているとは言え、
大して強くも無い相手に2着、という結果だった馬。
正直、戦歴の上積みで来ていた、という部分が大きくて、
そこまでの大物、という感は受けなかったのだが、どうだろうか。

2着がそこそこのメンバーの新馬を勝ったフローライゼだから、
まあ、例年より若干弱い相手、に勝った、くらいの評価はできるだろうが…。
今回は岩田騎手の道中は完全に脚をためることに専念し、
直線は大外にまわす、という決めうち的な騎乗がハマった印象もあり、
まだこの一戦だけで有力どころに入ったとは思いがたい。

2着はフローライゼ。
前走の新馬はそんなには弱くない相手に圧勝。
減量騎手の人気薄で勝っていたので、今回も人気にはならなかったが、
戦ってきた相手を考えると、この馬が2着でも不思議無い、とは思った。

3着はクロフォード。
この馬はそんなにレベルも高くないと思う新馬を勝っただけの馬。
差して勝った、という以外、このレースで推せる要素は無かったように思う。

私の本命コスモセンサーは出遅れ、さらにその後騎手が出遅れたことに慌てたのか気合をつけると、
(新潟は直線を向くまで動いちゃだめ、少しでも動いたらまず最後まで持たない)
引っかかって最後方から前から2、3番手まで浮上、さらに引っかかり続ける、
という最悪の展開になってしまった。
結果的に大凡走なので、順調でも勝ちきるまでの力があったのかは疑問も、
今回が力を出し切っていないことも間違いないだろう。

全体にレベル的に低調な印象を持った、今年の新潟2歳Sだった。
元々あまり後のレースには直結しないが、今年はさらに若干のレベルの低下があったのではないか。

あまり後々のG1には直結しないと思われる結果であった。


札幌2歳S回顧

今年は連日の2歳Sで、その分出走馬が割れたのか、
どのレースも若干レベルの落ちる感があった2歳S。
その中でも、札幌2歳Sは例年強力な馬が出馬するレースだっただけに、
一番レベル的に落としたのはこのレースだったのではないだろうか。

勝ったのはサンディエゴシチー。
キャリアの2戦にものを言わせて優勝したが、
しかし、その2戦とてそこまでレベルの高いレースだったわけではなく、
今回の優勝は、相手関係にもよるものだったのではないだろうか。

ただ、ひっかかりながら勝ちきったところを見る限り、一応現段階では能力は抜けているということ。
この馬に負けてしまっている相手は、今後は厳しくなっただろうか。
一応現段階で一番強いのはこの馬かもしれないが、
今後の成長がなければ来年を展望はできないと思う。
現時点の完成度、という結果だったように思う。

2着はモズ。
正直、勝った新馬のレベルを考えても、ここで来るほどのレベルの馬ではないと思う。
それでも連対できてしまうあたりに、今年のこのレースのレベルの低さが現れているように思う。

3着はアーバンウイナー。
この馬は新潟で33秒台の脚を使っていた馬で、なぜ札幌に出馬したのかがよくわからない。
同じ新潟コースの2歳Sだったら当然勝ち負けだっただろうに、
なぜか札幌に出馬。
初コースと短い直線がたたって3着まで。おそらくはこのレースを選んだ陣営のミスだろう。

レースレベルは低調。
例年のクラシック候補を輩出するレース、というレベルには無かったのではないかと個人的には思う。