ブルーベリーについて


 ブルーベリーはアメリカ原産のツツジ科、スノキ属(Vaccinium)の小果樹で、その果実が濃い青紫色に熟すことから、ブルーベリー(Blueberry)と呼ばれています。この仲間の植物は北半球の各地に自生する種類があり、日本には、クロマメノキ、ナツハゼ、シャシャンボなどが知られています。欧米では昔から野生のブルーベリー果実を摘んで食用にしていました。20世紀の初めより、アメリカやカナダ原産の種類から品種改良が始められ、今日では世界の温帯圏で広く栽培される果樹になっています。
 主にハイブッシュブルーベリー、ラビットアイブルーベリー、 ローブッシュブルーベリーの3種類分類されます。日本で生産されている主な種類は、ハイブッシュブルーベリー、ラビットアイブルーベリーの2種類です。



ブルーベリーの特徴


無農薬栽培ができる

 病気や害虫に強く無農薬で栽培できます。そのため、摘み取りしたての生果実をその場で食べることができます。また、ジャムやソース、ジュース、ワインなどいろいろな加工品にも利用されます。


収穫期間が長い

 ハイブッシュブルーベリー種とラビットアイブルーベリー種を栽培すると関東では6月の中旬から9月の下旬までの長い期間収穫ができます。


いろいろな機能性が注目されている

 多くのフルーツにビタミンCは含まれています。もちろんブルーベリーにも。しかし、ブルーベリーが注目されているのは、『ブルーベリーは目にいい』という機能性を持っていることです。これはブルーベリーに独特のもので、ブルーベリーの果実に含まれる、アントシアニンの抗酸化作用によるものです。
 果実はきれいな青紫色をしていてアントシアニンや食物繊維が多く含まれています。アントシアニンは、目によく眼精疲労や視力向上に優れた効用があります。現代では、パソコン・ゲームなどで、目に疲れが溜まっている人が多く、そのような人にはぴったりなフルーツです。また、糖尿病、生活習慣病を引き起こす活性酸素を抑える働きである抗酸化作用もあり、がんの予防や老化防止にも有効です。その抑制効果は緑茶のカテキンや玉ねぎのケルセチンにも匹敵すると言われています。生果なら毎日100〜200gを食べると効果的だそうです。また、ジャムやジュースでも効果は変わりません。そのため、ブルーベリーは近年、機能性食品として注目され、健康食品や医薬品まで販売されています。



ブルーベリーの性質


寒さには強いが乾燥には弱い

 ハイブッシュブルーベリー種は寒さに強く、冷涼地ではよく育ち、ラビットアイブルーベリー種は寒さには強いものの、ハイブッシュブルーベリー種に比べると東北、北海道では寒害を受けるといわれています。また、ハイブッシュブルーベリー種は特に乾燥には弱く、水分を好みますが、排水不良には弱いので注意が必要です。ラビットアイブルーベリー種もハイブッシュブルーベリー種よりは耐えますが、乾燥には弱く、水を好みます。水を切らさないことが共通した栽培のポイントといえます。


酸性で有機質の土壌を好む

 ブルーベリーは酸性の土壌を好みます。そのため栽培にはピートモスを利用します。ピートモスは強酸性(pH4.0前後)です。特にハイブッシュブルーベリー種は強酸性を好みます。ラビットアイブルーベリー種は弱酸性を好むといわれています。


細根が多く浅く張る

 ブルーベリーの根は、細く繊細で浅く根を張ります。しかし、密度は高く、鉢などに植えておくと2〜3年後には鉢の形にスポンジ状の根鉢ができます。根は荒っぽく切ってもよく再生します。


他品種の花粉で結実する

 自家不結実性といって自分の花粉では結実しにくい性質があります。たとえ結実したとしても、実は小さくなります。すなわち、他品種の花粉が必要で、最低2品種以上をそばに植える必要があります。


広石農園のブルーベリーは、農林水産省認定の有機JASを取得しております。