SUPRA Q&A

これからSupraを買おう、チューンしようと考えている方に。

私も新車で購入してから10年余り、付けてよかったパーツ、後悔したものなど色々あり、多少でも参考になればと思います。チューン費用はバカにならないですからね。
ただし、ストリートを楽しくと言う基準ですので、最高速・ドラッグ・サーキット・ドリフトなどを考えている方には余り参考にならないと思いますが。
Q1 重くないですか?  重いです。ただ、サーキットなどでタイムを出すとしたらかなり軽量化を図る必要があるでしょうが、ストリートでは余り意識してないですね、もちろん純正のままの状態では他の軽量スポーツ(HONDAのType-Rなど)と比較して短距離での加速性能は劣ります。しかし高速域ではその重さが安定した状態を生むようで、SUPRAに最高速仕様が多いことも頷けます。また直線番長のように言われますが、純正の状態でもハンドリングは悪くないです。
Q2 パワーはどれくらい出るか?  まずエンジンの2JZですが、チューンベースとなる国産エンジンの中では耐久性は最強だと思います。(純正でメタルガスケット入ってますし)このため有名ショップのデモカーは600〜1000馬力当たり前のような感じです。
 純正値280馬力(トヨタは割りと正確なようです)→ブーストアップで40馬力〜100馬力以上アップ(マフラー・エアクリ交換のみ〜ECU交換)タービン交換では天井知らずなんですかね?
まずブーストアップですが、マフラーとエアクリ交換のみならECU書き換えなどは不必要ですが、書き換え、ECU交換をした方がフィーリングは良いです。また燃料ポンプの交換はやっておいた方が良いでしょう。インタークーラー・オイルクーラーはタービン交換まで念頭にあるのなら入れても良いでしょうが、ブーストアップで止めるのなら必要ないです。後述しますが、ただでさえ熱に弱いので蓋を閉めてしまうようなものですから。
Q3 燃費は?  スポーツカーに乗るなら燃費は覚悟の上ではないか?・・・と言ってしまうとお終いなので、街乗り中心で純正では6〜7km程度、ブーストアップで5〜6km、私のGT-30タービン仕様で4.5〜6km位ですか。ブーストをどれくらい掛ける時間があるかで結構変わりますが、それ以外は大して変わらないです。
Q4 街中での取り回しは?  まずボディの大きさ的には、長さが4,520mmでファミリーカーと同じくらいで短いのですが、直6エンジンが納まったフロントは一般乗用車より長く、また車幅は1,810mmとかなり広い。おまけにシートポジションが低く、全体的に角の落ちた形状のためボンネットは半分くらいまでしか見えず、また斜め後ろはピラーが邪魔でまったく見えない。(ただし後方はスポイラーが邪魔で見えないと言うことはありません)
 最初は車両感覚がつかめず運転しづらいと思いますが慣れです。(今でも斜め後ろは不安です)
Q5 GT-R・RX-7などのライバル車との比較は?  ノーマル状態での話ですが、スポーツタイプの多くは高回転型のエンジンを搭載しているため最大馬力の発生も高回転域となっています。このため、低回転域はモッサリしていたりパワー感がない感じがすると思いますが、SUPRAはもっと低い回転域で性能を発揮する味付けですのでパワー不足感は無いと思います。ただ高回転域は惰性で回っているような感じです。
 上記2車のライバルとの比較ですが、最高速仕様を除いてはキツイのではないでしょうか?GT-Rは駆動制御で4駆として安定しますし、RX-7は軽量でハンドリングマシーンと言えますので。
 ただストリートで楽しくと言う次元では負けていないと思います、SUPRAは競技向けと言うより雰囲気と個性を楽しむ車ではないでしょうか?ある意味Zと似てると思います。
Q6 同じ2JZのアリストとどっちが速いですか?  ストリートレベルで、ドノーマルや同じ次元のチューンならアリストでしょう。アリストのATはなかなか優秀で400馬力位までの耐久性もあります。ATのようにアクセル戻さない方がブーストが下がらないのでMTで勝つのはなかなか難しいです。結論的には400馬力位までならアリスト、それ以上ならスープラが有利になるのでは。
Q7 2JZのNAってどう?  最初から遅い!って断言します。1.6スポーツにも負けます。例えばNAに6速が載ったときのプロドライバーのインプレでハンドリングが秀逸とかパワーとシャーシーとのバランスが良いとか言われてましたが、一般人の感じる速い遅いの感覚と違いすぎます。アマチュアレベルでは判りませんよ後悔します。(気に入ってる方すいません・・・)
 乗っている方の中で、ターボにしたいけど買い換えられないと言う場合には、ターボの2Jにスワップするかボルトオンターボあたりになるのでしょうか。
 スワップでは、最初に2JのNAってタービンが付いてないだけではなく、エンジン制御、点火方式からして違うことを理解していただきまして。ターボエンジンとECU+ハーネスの一式を中古で25万円位+触媒、タコメーター(先ほどの制御の違いでNA用は動きません)、ラヂエーター(NA用は容量不足)、ターボ用シュラウド(電動ファン付)、念のため強化クラッチ、増量燃料ポンプなどが最低限必要かと思います。これで工賃込み100万円オーバー。
 ボルトオンターボは、ショップオリジナルがあれば、タービンキット+ガスケット+燃料ポンプ+ECU+ラジエーター+クラッチ+マフラーでこれも100万円コース(これでブースト0.6で300psか・・・これが最大)三重にある有名ショップではガスケットでの圧縮比調整に加えエンジン燃焼室の加工まで行い、500p位で200万円オーバーコースだったと記憶しています。(中古のターボ付買った方が良いですかね)
Q8 年式ごとの違いは?  主なものでは、発売が93年(平成5年)、翌94年には17インチ用フロント4ポット、リア2ポットのブレーキが採用される。初のマイナーチェンジは96年で、外観はライト周りとウインカー、テールランプ、サイドマーカー位置の変更、排気の取り回し、ラヂエーターのアルミ化、インパネと内装の変更。最も影響がありそうなのはデフの大きさが小さくなったこと。翌97年には、2JZがVVTiになり、RZの足回りにREASが採用された。以降生産打ち切りまでこの仕様。
 これから購入される場合は93年車はブレーキ交換が必至、止まりません。その後の17インチ用に交換するかしないと怖くていじれません。(前後交換でパーツ代16万円位)また、18インチなら問題ないですが17インチだとビックキャリパーに対応するか確認しないとホィールまで買い替えになります。93年から96年前半車はデフが大きいので800psでもOK、それ以降は600ps位が限界となります。また初期車は内装材なども良いです。
 96年半ばから97年車は、外観的に変更があった程度で好み位の違いだけ、VVTiが載ったこれ以降はかなりのノウハウがないとチューンできない、コストが掛かる(費用を掛けた分でパワーアップしない)、パーツが少ない等、年式だけでは決められない不利な条件があります。これは、ECUの解析がより困難になったこと、Dジェトロからエアフロになったこと等がネックとなっているものです。
また、サスペンションのREASもチューニングパーツがないため、アフターのキットを買うと不用になります。
Q9 弱点は?  熱ですね。基本的にECU(純正機能があれば)のセーブ機能が働く水温でパワーダウンしますので、壊れずらいのですが、遅くなります。もともと排ガス、燃費の問題があるため、純正でのイニシャルも90℃と高く、純正で水冷式のオイルクーラーがあるため油温もつられます。夏場100℃なんて当たり前で、前置きのインタークーラー・オイルクーラーなんかあれば、すぐ120℃行ってしまいます。こうなるともう追加ファン、エアロボンネットなどが必要です。
 普通の追加水温メーターはアッパーホースに噛ませますが、純正ECUの水温センサーはもっとエンジン側にあるので、私はこれプラスECUセンサー値(これがパワーセーブに関する温度)を見るため自己診断コネクターに接続するTECHTOMのマルチディスプレーで表示しています。
前述したように油温もつられもすので、オイルクーラーを入れたくなります。この場合できれば前置インタークーラーとラジエーターの間ではない方がいいです。
Q10 ゲトラグ6速ミッションてどう?  ドイツ・ゲトラグ社製ミッションは800ps位でも対応できるほど耐久性が高いです。操作性は節度感が不足気味ですが、これだけ丈夫なら目をつむりましょう。
 96年頃は6速を搭載した車種がSUPRAとGTO位でしたので、自慢の一つでした。ただ量販店、スタンドで説明しないとバック位置辺りに6速があり、リングを上げながらではないとバックに入らないので、よく6速発進でエンストされました。今はほとんど説明が必要ないほど認知されたので逆に寂しいような気がします。
 また、この6速は、ラリーのクロスミッションのような設定ではなく、高速巡航用のオーヴァードライブ的なものです。ターボではあまりクロスしているのもシフトチェンジが頻繁になり、その都度ブースト下がるので、このくらいでいいと思います。
 メンテナンスは純正のATFかエンドレスのゲトラグ用を使います。通常のミッションオイルだとバカ重になるそうです
 あと強化クラッチにすると純正にあるダンパーがなくなりミッションからガラガラ音がします。
Q11 車検は通りますか?  一時期の規制緩和に比べると若干厳しくなっていると思いますが、私の仕様では保安基準適合です。排気系では、2JZがもともと排気音はうるさくないので、大概のマフラーはOK(SUPRAは103dbまで)、最低地上高9cm以上で触媒が2つのうち1つ残っていれば排気測定も通ります。タービン・車高調・エアクリ・ブレーキなどその他市販パーツもほとんど大丈夫。
 唯一、全幅・全長が大きく変わるエアロやGTウイングの規定外のものは厳しいようです。
Q12 SUPRAに乗っていて困ることは? 目立ちます。
総販売台数も少ないので、旅行などで一日乗っていても1台も見かけないことがある位ですので、目立ちます。特にエアロ組んでいたりチューンしていると、地元でも「お前この間どこそこ行かなかった?」と言われるので、へんな事できません・・・

人・荷物が載らない。
家族が増えると大変です。リアシートは標準体型の男性1人がやっとですし、トランクスペースも浅いので高さのあるものは積めません。

雪の心配。
純正状態ならチェーン・スタッドレスを履けばいいでしょうが、ローダウン+フルエアロ+強化クラッチ+パワーアップだと・・・冬場の天気予報は要注意です。

駐車場・路面形状の心配。
旅行に行くときは宿に駐車場のことは必ず確認します。狭く輪留の高い駐車場は無理です。

暑い。
ガラス面が大きいので、スモークが入ってない場合エアコンの効きが悪いです。

暗い。
ヘッドライト暗いです。バルブ交換してもだめです。今はHIDを入れてますが、ガラス面?とアクリルカバーの影響で余り明るくなりません。
Q13 タービン交換で400psの仕様ってブーストアップ並みじゃないんですか?  確かにF-conV proなどでブーストアップすると、パワーチェックで同じくらいの出力を良く見ます。ただ中間加速と言うかパワーの出方は次元が違うのです。それは踏み戻しでも同じ、景色の流れがまったく違いますから。
 また、私の400psは車軸から計測するダイナパックで、よく見るローラー式の計測器は甘めに出がちです。ちなみに私もブーストアップ時計測で380psだったものが、ダイナパックで320psだったことがあります。その差60ps、逆に今のタービン交換をローラー式にのせたら450psの可能性もあるということです。


満足度の高かったパーツ
1.amuse GT-30pro turbin kit + HI-tech ROM spl
 
ストリートに最適なキット、もともと1J用の小さめなタービンのため低回転からブーストが掛かりターボラグも皆無、巧みなセッティングにより扱いやすさ耐久性ともに○。この仕様なら追加インジェクターも不要(燃料ポンプのみ交換)ブーストアップとは別物で車種が変わったかのよう。簡単にホィールスピンします。ただし最高速・ドラッグなどには不向きか?またECUもセッティングが素晴らしく、純正機能も生かされているので安心。
2.amuse R1-Titan Extra
 
チタン製で軽量、抜けの良い乾いたサウンドもレイシーです。通常のR1-titanより静かですが、パワー追求にはR1の方が向いているとのこと。最低地条高も確保できるのが○、ただしトップシークレット製のリアアンダースポイラーをつけている場合は干渉する可能性あり。アミューズに頼めば現車で合わせて同じ価格で作ったのに・・・と言われてしまった。サイレンサー形状と出口の青い焼け色も良いです。
3.TOM's Advox
 アイルトン・セナの足回りを担当していた人の設計による車高調、純正以上のしなやかさとスムーズさは特筆。値段も高いがそれ以上の素晴らしさを味わえます。家族もちでも苦情がでることはないでしょう、ただしオーバーホールはとてつもなく高く普 通の車高調1セット分位。私の付けているのはアルミボディーのものですが、スチールボディーの廉価版もあり。
4.HKS GD-Cluch Max
 HKS独自の構造でクッションバネの採用により半クラッチを自動的に長めに取り操作性が向上、蹴力も純正並。ゲトラグの歯打ち音もかなり小さめです。(多板クラッチのシャリシャリ音はあり) ただし、今ならカーボンクラッチの方が耐久性、操作性に優れるかも。
5.ATS & ACROSS カーボンLSD 1.5way
 今までのLSDはバキバキ音や低速時に引きずる感じがあり、ノーマルのトルセンのままでいいかと思っている方も多いと思いまがこれはまったく音もなく入れたことを忘れそうです。アクセル入れてトラクションがかって思い出すほど。効きはかなりマイルドですので、ドリフト向きではないですけど。

効果の代償があったパーツ
1.HKS インタークーラー Sタイプ
2.TRUST 16段オイルクーラー

 ヤシオファクトリーの3層真鍮ラヂエーターの前にエアコンコンデンサー、その前にオイルクーラー、さらにインタークーラーとまさに蓋・・・結果2004年の酷暑時はエアコンONで街乗り120℃、OFFで100℃とビックリ。そのため電動ファン+純正電動ファンをコントローラーで制御し+カップリングファンもそのまま(ファン3つ)さらにウォーターバイパスキットを取り付け、ボンネットの後ろを少し上げて結果2005年夏はエアコンONで最高102℃
3.TRUST/TOP SECRET エアロ
 純正で問題のなかった段差等で苦労することに・・・ドライブスルーにも入れなかったことがあり、妻の不評を買っている。(実は妻の実家の坂も上がれません)
4.Defi 油圧メーター
 油圧低下の警告音がエンジンかけずにACCなどにしていると鳴りっぱなし。

付けて失敗したパーツ
1.TEIN HA車高調 ピロ付
 ピロ付けたら街乗りが・・・16段減衰調整も無駄、ストリートではしなやかな方が乗りやすいです。(損金約150,000円)
2.HKS ハイパーマフラー
 車検対応と言いながら最低地上高が×、大きく下に振って斜めに出すレイアウトのため車高3cmダウンで地上高6cm(損金約50,000円)。
3.OS-Giken DSD-2CD
 ダンパー付きツインプレート、以前はこれでも軽い蹴力な方でしたが、最近のものと比較して重すぎ・・・またゲトラグの歯打ち音も大きめ。競技用としては優秀だと思います。(損金約250,000円)
4.HKS F-conV+ハーネス
 ブーストアップ+αまで、現在ECU使用のため不要に。(損金約200,000円)
5.BILLION スーパーサーモ 72℃
 ただ水温上昇が遅くなるだけ、開いてしまえばその後は一緒、街乗り向きではない。また冬場はヒーターの効きも低下。(損金約20,000円)



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