トップへ戻る














お問い合わせ
t.k.house@tbg.t-com.ne.jp













Light music への想い



 私は都内のシティホテルのラウンジでアルパを弾いていました。そのラウンジは仕事の打ち合わせや待ち合わせ、家族やカップルで食事を楽しんでいる方、一人で本を読んでいる方、考え事をしている方、いろいろなお客様がいらっしゃいます。そんな空間でCDの音楽を流すのではなく、人がその場で楽器を奏でることでその空間は温かいものになります。

 アルパの音色は優しく、音量もあまり大きくないため、近くで聴いていても会話の邪魔にはなりません。ピアノや管楽器となるとなかなかそうはいきません。アルパの音はそよ風が吹くように耳元で流れていても心地よい音色なのです。

 私が演奏を始めたばかりの頃は、地下のライブハウスの演奏が中心でした。演奏が終わるとお客様が拍手をしてくれますが、しかし、ラウンジの演奏は、そうではありませんでした。お客様の反応がないのです。ざわざわした空間でアルパの音は更に小さくなり、私の存在はこの空間にあるのだろうかと寂しく思うこともありました。

 そんなある日、私が演奏しているすぐ近くの席に、一人の男性が座りました。演奏中、彼は悲しそうな表情をしていました。しかし、演奏後に話しかけられ、
「仕事で嫌なことがあって落ち込んでいたけれど、あなたの演奏を聴いて気持ちが楽になりました。ありがとう。」と言われたのです。その言葉は、とても嬉しいものでした。


 自分が演奏している理由・・・それはうまく弾いて、拍手をもらい、自分の演奏を評価してもらうことではなく、いろいろな想いを抱いている人たちの心に、アルパの音色が触れて、それで、その人が元気になったり、生きる力が湧いてきたり、心が穏やかになり優しい気持ちになったり・・・様々な形で役に立つことが、一番嬉しいのです。それに気がつきました。

この空間は私が主人公ではなくお客様が主人公なのです。
 


そんな音楽を「Light music」と名づけました。それは「シンプルで心地よい音楽」

アルパだからこそ作れるこの空間を、お客様と一緒に楽しめたら幸せです。