関節リウマチ関連


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2011年7月15日 免疫機能が自己の細胞を異物として攻撃するのを抑制する物質を筑波大、東北大、大阪大の研究チームが発表した。
自己免疫反応を抑制する働きをする新薬が開発できれば、関節リュウマチなどの自己免疫疾患やアレルギー疾患の治療に役立つ可能性がある。体内に入った異物を食べるマクロファージをMAIR2という物質が活性化するのに着目、リンパ球の表面でこれにDAP12という物質が付着して働くことで、自己免疫反応を起こす自己抗体が必要以上できないように抑制されることが確認された。




2011年3月10日 関節リウマチ診断、日本版新診断基準発表へ。

日本リウマチ学会は、一昨年欧米諸国で制定された新基準を基に日本向け新基準の導入を進めている。
現在使用されている診断基準は1987年制定のもので、朝に起きる関節の拘縮の持続時間、腫れのある関節数など7項目をチェックし、4項目以上該当すれば関節リウマチとするものであった。しかし該当項目が4つ以下であったがために関節リウマチと診断されず。後に重症化してしまう事例があった。
新基準では従来の項目に加え、X線検査による滑膜炎のチェック、血液検査などを実施したものを細かく点数化して診断するものである。
新基準を用いて早期関節リウマチの患者のデータを診断したところ、従来の基準では診断率が5割程度だったものが、新基準では7割程度に上昇した。
日本リウマチ学会では、この新基準にリウマチとの鑑別診断が難しい疾患などの情報を加えて、日本向けの新基準を作成し、発表したいとしている。



2010年10月19日 
関節リウマチ治療薬「エンブレル」50mgリンジ製剤発売(武田薬品・ファイザー)

50mg週一回投与は25mg週二回と同等の改善率を示したが、有害事象発現率は25mg週二回と有意差が認められなかった。溶解操作が不要なリンジ製剤であることからよりスムーズな自己注射の導入が期待できる。また25mg週二回とくらべると、注射の回数、通院回数、廃棄量が減少させることができる。

リウマチケア看護師の登場

日本リウマチ財団は、診療の質の向上の為本年度より「リウマチケア看護師制度」を導入した。リウマチの知識が豊富な看護師を増やすことで診療を手厚くするのが目的である。

「日本リウマチ友の会」の調査では「医師同士の連携を取って欲しい。」「病状や経過の説明してほしい。」「リウマチ患者をもっと理解してほしい。」などの希望が寄せられた。
藤田保健衛生大の松本教授によると「患者の多くは薬やその副作用についての情報を求めており、一方では経済的に苦しい状況を医師に言えない事例もある。」という。

患者と接することの多い看護師に治療についての説明や医師に相談しにくいことをフォローしてもらおうというのが、この制度の狙いである。