小児科系疾患関連

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2012年4月3日 妊娠中の食事が子供のアトピーの原因に (2月18日朝日新聞)

妊娠中の母親が食べるものが子供のアトピー性皮膚炎の発症に影響を与えている可能性があることが、千葉大学の研究で明らかになった。毎日納豆を食べていると発症が少なく、バターを食べていると発症しやすくなっている傾向があることがわかった。2007年から2008年までの間に千葉大学付属病院などで出産した母親と生後6ヵ月以内の子供650組を対象に調査をおこなった。
 アトピー性皮膚炎と診断された子供は114人(18%)、母乳育児の割合や母親のアトピーの有無には特に差はなかつた。アトピーと診断された母親の食生活を調査したところ、毎日納豆を食べていた母親から生まれた子供がアトピーである割合は7%、アトピーでなかった割合は19%と大きな差があった。母親がバターを毎日食べていた場合は36%の子供がアトピーを発症しており、発症していない子供は17%とこちらも大きな差がみられた。
 納豆に含まれるレパン、バターに含まれるパルミチン酸といった物質が関連しているのではないかと思われるが、はっきりした要因はわかっていない。妊娠中もバランスのよい食生活が重要と思われる。

2011年3月10日 乳児のアトピー性皮膚炎、母乳との発症に相関がないことが明らかになった。

千葉大学などの研究チームの追跡調査により、母乳で育てた場合でも、ミルクとの混合栄養で育てた場合でも乳児のアトピー性皮膚炎の発症リスクには関係のないことがあきらかになった。
調査は2007年から2009年にかけて誕生した乳児1088人を対象に実施。まず家族の生活習慣、アレルギー疾患についての病歴を調査、子供が誕生してから1ヶ月、4ヶ月、半年経過するごとに授乳ついてや、アトピー性皮膚炎を発症しているかの確認をおこなった。調査の結果対象者のうちでアトピー性皮膚炎を発症したのは9〜19%で、母乳だけで育てた場合と混合栄養で育てた場合とで有意差はなかった。
今回の調査は、誤差を少なくすべく調査前から条件の調整を行っており結果の信頼性は高い、このため海外における調査と同様に日本におていも母乳がアトピー性皮膚炎の因子とならないことが明らかになった。