安全管理指針

1,総則
1-1　基本理念
本治療院は患者さんが安心して安全な鍼灸医療を受けられる環境を整え、良質な鍼灸医療を提供することを通じて地域社会に貢献することを目的としている。この目的を達成するために鍼灸医療の安全に対する意識を高めるとともに事故を未然に回避しうる能力を強固にすることが必要である。これらの取り組みを明確なものとし、本治療院における鍼灸医療の安全管理、医療事故防止の徹底を図るためここに春日鍼灸治療院鍼灸安全管理指針を定める。
1-2　用語の定義
本指針で使用する主な用語の定義は以下のとおりである。
(1)　医療事故
鍼灸治療の過程において患者に発生した望ましくない事象。鍼灸医療提供者の過失の有無は問わず、不可抗力と思われる事象を含む。
(2)　鍼灸医療
鍼灸施術に付帯するアイシング、温熱療法、テーピング、ローラー療法、全身マッサージ機オートヘルサーを含むものとする。
2,　鍼灸医療に係る安全確保を目的とした改善策
(1)　情報収集
(2)　医療事故および事故になりかけた事例を検討し、本院の鍼灸医療の質の改善と事故の未然防止、再発防止に資する対策を策定するのに必要な情報を収集する。
(3)　収集した情報に基づく改善策の検討
前項に基づいて収集された情報を本院の鍼灸医療の質の改善に資するように以下の目的に活用する。
①既に発生した医療事故あるいは事故になりかけた事例を検討し、その後の再発防止あるいは事故防止策を策定する。
3,　安全管理のための指針、マニュアルの作成
以下に示す具体的なマニュアル等を作成し、必要に応じて見直しを図るように努める。
(1)鍼灸治療マニュアル
(2)鍼灸医療関連感染症対策指針
(3)豪鍼のクリーンニードルテクニックマニュアル
(4)アイシングの安全管理
(5)温熱療法の安全管理
(6)テーピングの安全管理
(7)円皮鍼使用の安全管理
(8)治療院内における救命行動
4,　医療安全管理のための研修
(1)医療安全管理のための研修方法
公益社団法人日本鍼灸師会、公益社団法人東京都鍼灸師会、公益社団法人全日本鍼灸学会などが実施するリスクマネジメント、ヒヤリ・ハット、インジデントレポートに関する研修会、講習会に積極的に出席したり、有益な文献等を抄読するなどして医療安全管理の基本的考え方、事故防止の具体的な手法等を徹底することにより安全意識の向上を図るとともに、本治療院の医療安全を向上させることを目的とする。
5,　事故発生時の対応
(1)救命措置の最優先
①　過失によるか否かを問わず患者に望ましくない事象が生じた場合、可能な限り本治療院の総力を結集して、患者の救命と被害防止に全力を尽くす。
②　緊急時円滑に周辺医療機関の協力を得られるよう連携体制を確認しておく。
(2)患者、家族、遺族への説明。
事故発生後は救命措置の遂行に支障をきさない限り可及的速やかに事故の状況、現在おこなっている措置、その見通し等について患者本人家族等に誠意をもって説明する。
死亡した場合には、その客観的状況を速やかに説明する。この説明の事実、内容等を診療録等に記入する。
6,　その他
6-1　本指針の見直し、改正
必要に応じて本指針の見直しを検討する。
6-2　本指針の閲覧
本指針の内容を含め患者との情報の共有に務めるとともに患者およびその家族から閲覧の求めがあった場合、これに応じるものとする。
6-3　患者からの相談への対応。
病状や治療方針などに関する患者からの相談に対しては誠実に対応する。