ポポロクロイス はじまりの冒険&月の掟の冒険
簡易レビュー




PS2で登場した「ポポロクロイス はじまりの冒険」(以下「はじまり」)と「ポポロクロイス物語 月の掟の冒険」(以下「月の掟」)
の2作の簡易レビューとなります。
先に言っておくと、2作とも出来が良いとは言えません・・・。良い所を探す方が難しい。
特に「はじまり」についてはゲームレビューサイト「PS2 mk2」で2002年のワースト10にランクインされているくらいでして。

そんなゲームだった為か、この2作の後に出てきたのはリメイク作品の「ポポロクロイス物語 ピエトロ王子の冒険」のみ。
そこで現在は終了しており、続編が出るような気配はありません。この2作が滑ったからだろうなぁ・・・やっぱ。

●「はじまり」
○ストーリー・キャラクター面
主人公が代替わりし、ピエトロとナルシアの息子ピノンに変更されました。また、Uの時代から15年の時が流れています。
このピノンの最初の冒険がこのゲームとなります。最初と言う事なのか、非常に行動範囲は狭いです。
ポポロクロイス城とポポロクロイスの海岸、そしておなじみのタキネン村。基本的にこの3つだけです。

このゲームでは過去作では存在すらなかった「精霊」と言う存在が重要となっており、その精霊の世界「ファントネシア」と言うのがあります。
ポポロクロイスとファントネシア、この2つの世界を行き来しながら冒険すると言うのがウリ・・・なんですが、やはり行動範囲が狭すぎた。
ストーリー自体が非常に短く、3つのファントネシア(風・炎・水)と、最初の「竜の祠」、後はフローネルの森と、最後の闇のファントネシアだけ。短い。

ストーリー自体もさほど盛り上がる場面はなく、むしろ過去作を見ていると「あれ?」と言う場面が多かったり。
「なんで、黄金の鍵での変身が仲間に見られたのにデメリットが無いのか?(ナルシアはそれで倒れたんですが・・・)」
「黄金の鍵を持っているのに何故にピエトロやナルシア、レオナが何も反応しないのか?」
「なんかマルコの存在が希薄・・・。マルコは他の2人と違って精霊が見えないからか、イベントでも置いてけぼりくらいがち。」
「ってか、パウロとサニアはどこいったんだ。ついでに言えばギルダもいないし。なんか会話上でもまるで話題に出ないのだが。」

ストーリー自体が短いので色々と入れる余力が無かったんだろうけどね。なお、ギルダは「月の掟」には出ています。
最後も闇の精霊を倒して終わりだが、10歳にも満たないピノン達に倒されるとは・・・うむむ。
まぁ、エンディングは良かったと思うけどね。

キャラクターとしてはピノン以外に2人、ルナとマルコがおり、この3人で固定。
キャラ描写はほとんどがピノンとルナに集中しているが、それ以外があまりにも・・・と言うかピエトロとか一言しか喋らないし。
その時の行動はかっこいいのですが。子供たちだけの冒険にしたかったんでしょうが、それにしても大人たちの存在意義が希薄です。
道中、Uのムービーを見る事ができるくらいしか思う事が無い・・・ってこれはキャラ描写と関係ないですね。

と言う訳で当然に物語は一本道だが、本作は所謂「わらしべイベント」がある。これで最低限は楽しみはある。
また、期間ごとにクイズを出してくれる人もいる。と言っても半分くらいは適当に答えても問題ないんだけど。
これくらいじゃ全然足りないけどね・・・。


○音楽面
・・・「竜の祠」の時の音楽以外はほとんど聞くべき点はない。って、この曲はUのメインテーマなのだが。
ポポロクロイス城や町、タキネン村の音楽が過去作と同じな点は懐かしい思いになるが、本作独自の音楽など何も覚えていないぞ。


○システム面
まず、カメラ視点がものすごく見づらいです。ピノンの身長に合わせている為なのか視野が狭い。
マップもないので最初はそもそもどこにいるのか?と言うのを把握するのに苦労してしまう。足もやや遅い印象。
また、このゲームの武具は武器・体・足で1キャラにつき各5種類しかない。そのせいかどうか知らないが、物を売る事も出来ない。
どれだけ中身が無いかが良く分かる。物を売れないので、金策はなかなか辛い。

移動手段は過去作の伝統かやはり徒歩。が、本作はファントネシアから戻る際には必ずポポロクロイスに戻るようになっている。
逆にファントネシアに行く為には「竜の像」に各種、精霊の力を使えば良い。
その為、タキネン村等に行くのは大変だが、帰る分には楽だ。これだけでもまだマシ。
また、そもそも本作は移動範囲が狭いんで徒歩でもさほど問題ないと言うのも救いかな。

ただ、やはりピノンがまだ子供の為か、この精霊の力を使うアクションも射程が短い。別にペナルティがある訳じゃないけどなんとなく面倒。
対象物に近づいてアクションしたと思ったら、射程が足りずに反応なしとか良くある事。
他の要素はなし。と言うか「おみやげ」すら消滅してるし。


○戦闘面
まず、このゲームの戦闘は非常に遅いです。とにかく読み込みが遅い。
このゲームでは最初に「HDD」の使用を促されるのですが、他のレビューを見る限りでは、確かにHDDを使うと読み込みは格段に早くなるようだ。
自分は使っていない為、とにかく「ロードの遅さ」を実感させられる。
戦闘前後の読み込みが遅いのにも関わらず、攻撃する度に攻撃画面に切り替えられると言うテンポの悪さである。
後述するが、基本的にFFに近いシステムなのに、何故そこは真似しなかったのか・・・。

で、戦闘システムは本作はランダムエンカウントで、かつ戦闘画面に切り替わる。つまり、普通のRPGになった訳である。
キャラクターは戦闘開始後にゲージが溜まり、ゲージが溜まると攻撃可能に。また、そのまま待つとさらにゲージが溜まり攻撃力アップ。
前述通り、基本的にFFをイメージしてくれれば問題ない。
逃走は全員のゲージが溜まればできるが、わざわざ逃走する時に「逃走しますか?」と聞かないで欲しかった。面倒な。

特徴はほとんどないが、キャラクター2人以上で協力して技を放てるくらいか・・・。
本作は各キャラ基本技が3つしかないと言うのが厳しく、各キャラに出来る事はほとんどありません。
協力技もありますが、これもボス戦と闇の聖域以降くらいでしか使わないでしょう。

何故かと言うと、本作は基本的にザコは弱く、中盤はピノンの「風の刃(レベル3)」で一撃だから。
本作では技のレベルを上げるには、各場所に散らばっている「精霊」を集める必要があります。この数が30以上でレベル2、60以上でレベル3。
全部で100あるらしいのですが、自分は全部集めたことはありません。
レベル3に出来ない序盤は通常攻撃メインなのでそれなりに面倒なものの、辛くはない。

つまり、中盤からは風の刃で、後半はマルコの「マルコサイクロン」を含めたり、協力技などで1ターンで全滅できる。きついのはMP切れくらい。
ボス戦は攻撃力・防御力・素早さアップの協力技を使用してから殴るだけ。
ラストボス等もアイテムのごり押しでクリアできる。なお、本作は初代やUと同じ装備タイプです。


全体を通すと・・・やっぱ短いし、ロードも遅い、カメラ位置も悪いと言う事で、明らかに前作の出来を考えると肩透かしです。
戦闘方式も変わったので、なんかすでにポポロクロイスと言う感じも薄い。と言うか、何故に過去3作のノウハウを生かせないのか。
正直あまりオススメできません。と言うか、このゲームをプレイしなくても次の「月の掟」にはあまり問題なかったりします。
無理してプレイするほどでは無いでしょう。




●「月の掟」
○ストーリー・キャラクター面
どうも、前作から半年しか経っていないらしい。もう少し年月おいて欲しかった所なんだが。
さすがに前作の出来が悪すぎた為か、本作はかなりストーリーが練られているし、なかなか長い・・・のは気のせいだ。
実際は移動時間が長いからそう感じるだけでしょう。

このゲーム、本作はなんか無駄に移動する事が多いです。距離が遠いと言うのに何度も行き来させられる。
クロコネシアのデルボイ様の家とかすごく遠いのに、2度も往復させる意味とか全然ないのだが・・・。
前作と違ってファントネシアが無いので、本作は完全に徒歩のみである。非常に面倒だ。
イベントは長いのも多いが、前作もそうだが省略可能なので問題はない。

ストーリーについて言うのなら、本作は味方サイドは良いのだが、敵サイドの描写が意外と薄いのが残念。
Uのマイラと違って、中盤は全くと言って良いほど姿が無いしなこいつら。その為、いきなりボスが出てきてもあまり印象に残らない。
せめて、要所要所で少しで良いから描写してくれれば良かったと思うんだが。

本作も基本一本道ですが、ようやく初代並みには寄り道要素が増えた感じか。後述するフリック要素に加え、お笑い装備の登場がある。
ただ、かなり期間限定のイベントかつ見つけづらいのが多いのが気になるが・・・竜の剣とか攻略サイト見るまで全く入手方法分からなかったよ。
ノーヒントじゃないのかこれって。

キャラクター面では、前作の3人に加えてさらに3人が追加されました。全員それぞれ良い持ち味を出していて、会話はなかなか面白い。
ガミガミ魔王とか15年も経っているのに相変わらずだしね。安心した。
気になった点と言えば、中盤のピノンの発言がややズレた発言が多かった事か。エレナも言っていたが「のんきな性格」だからかねぇ。

ただ、戦闘に出るのはメイン3人だけなのだが、控え3人に若干の経験値が入るなどの措置は無い。
後述するが、このゲームの難易度でこの措置は結構厳しい。
特にルナ、エレナ、モンバは後半で強制的にパーティーを組むので、この3人のレベルが低いとほぼハマります。注意。


○音楽面
前作から続行の場所は完全に使い回し。とは言え、戦闘面での音楽は時期によって異なるなど頑張っている面は多いとは思った。
けど、印象に残った曲は実はあまりなかったり・・・。ボス戦の音楽がイマイチなせいもあるかも。


○システム面・戦闘面
最初に言っておくと、本作は非常にシステム面でのかみ合わせが悪いです。と言うかなんでそうなるんだ?と感じるものばかりで。
ここではシステム面と戦闘面で両方同時に書く。

まず、前作の懸念であったカメラ目線は正常に戻りました。
他所様のレビューを見ると「読み込み速度が長い」と言う意見を良く見るが、自分はそれほど気にならず。と言うか前作がひどすぎたからな。
自分のPS2が最新ハードなせいなのかもしれないけど。当時のPS2ではもっと遅かったのかもしれない。

ストーリー面でも語ったが、移動は完全に徒歩。ダンジョンでは脱出手段があるが、「竜の祠」最深部と化石島くらいでしか使わないだろう。
なお、本作では精霊の力を使う事は出来ず、精霊による技のレベルアップも無くなっている。
技のレベルアップはスキルポイント(SP)を振り分ける形に変更されました。SPは1レベルアップに付き1ポイント手に入る。
そのSPを必殺技(協力技)の取得やパラメータの上昇に振り分ける事が出来る。どれを強化するかは自由である。

しかし、基本必殺技が相変わらず3つと言うのは少なすぎる。しかもSPを振り分けないと覚える事すらできない。
協力技はパーティー人数が増えた為か、前作ではキャラ同士で各3つあったのが、本作では1つしかない。その為、協力技は全部で5つ。むしろ減っている。
後は3人で使う技が各キャラ1つずつあると言う状態だ。技少なすぎるだろ。まぁ、本作の必殺技は一部しか役に立たないのだが。

何故かと言うと本作の難易度は非常に高いから。過去のポポロクロイス4作とは比べ物にならず、慣れないと最初のザコにすら倒されそうだ。
戦闘のシステムは前作とほぼ同じであるが、ゲージを増やす事で攻撃力だけでなく防御力もアップするようになった。
しかし、その反動からか敵のステータスが高い。これだけならまだいいのだが・・・本作は状態異常攻撃が非常に辛い。
毒はターンが回る度に最大HPの2割も減る上に自然回復しない。また、攻撃力・防御力・素早さなどのステータスを下げる敵も多い。
敵のステータスが高いのにこちらのステータスを下げてくるとは・・・。

だったら状態異常を防止すればよいのではないか?
確かにその通りなのだが、このゲームは「○○に耐性がある」と説明にあっても、それは100%耐性では無く、確率が下がるのみなのだ。
しかも最強の装備でも無ければハッキリ言ってほぼ防止できない。つまり耐性などあってないようなものなのだ。
毒を除けばステータス異常時間は長くないが、麻痺や眠り、封印でも鬱陶しいのは同じだ。

このステータス異常が強力なのは味方も同じ。後半は武器や技の追加効果で敵のステータスを下げながら戦わないとほぼ無理。
相手のステータス異常が厳しいので協力技を使うのすら厳しいし、使えても思ったほどの威力はない。この時点で協力技の意義が希薄。
そして、ステータスを下げるのはほとんど武器の追加効果=通常攻撃なので、後半のメインは通常攻撃。しかも前述通りステータス異常時間は短い。
だから、ゲージを溜める暇などない。正直、戦闘としては序盤の方がよほど面白いと思える。

必殺技に睡眠とか麻痺とかを与えるのがあればもうちょっと戦略に幅が出たと思うが、ステータスダウンしかないし。
協力技の威力が高ければ無理してでも狙おうと思うけど、そんな事もないし。
耐性によって難易度が変わるなら戦略性あるだろうけど、それもない。何だこのかみ合わせの悪さは。

このゲームは戦闘が始まると敵パーティーに応じた「クイックボーナス」が貰える。HP・MPの回復やアイテム・お金の入手等。
しかし、ボーナスとか言いながらアイテムとお金はこれでしか入手できない。お金くらいデフォルトで持っていろよ。
その割には逃走時にお金を落とす仕様が復活してしまった。逃走率は100%だが。

その癖に物価は相当に高い。メイン3人のを揃えるのすら厳しい感じだ。結局、クイックボーナスに頼り、アイテムを売るしかない。
それは分かっているが、敵が強い本作ではボーナスを得るのがなかなか難しい。
ボーナスは5つあるのだが、5つ全て入手するには味方3人の行動をそれぞれ1回ずつしか余裕が無い。よほど強さが離れていないと難しい。
かと言ってボーナスが無いとお金もアイテムも入手できない・・・と言うジリ貧に。

その他に「フリック」と言う「対象物を吹き飛ばす」行動がある。これは本作のウリの1つで、キャラに応じて軌道が異なる。
このフリックを使わないと宝箱が取れなかったり、そもそもクリアできないイベントもある。なかなか楽しそうだが、実際にやってみると全然面白くない。
例えば「風の精霊石」と言うアイテムをフリックして、高台にある宝箱を飛ばすと言うのは良くやる事なのだが、これがなかなか思うようにいかない。
前述通りキャラによって軌道が違う上、角度や強さがちょっと違うだけで、飛ぶ方向や壁に当たった際の反発力が違ったりする。
どこのアクションゲームだ、これは。

ここでもシステムのかみ合わせが悪く、このゲームはメイン3人が画面に映っている状態なのだが、フリックするものを置く時に仲間が妨げになってしまう。
また、梯子の昇降時もわざわざ仲間が昇降するまで待つ為、時間がかかる。
前述したようにキャラによってフリックの軌道が違うが、メイン3人の間でしか交代が出来ない為、控えキャラが必要ならパーティー変更が必要。
これなら画面で映るキャラは1人で何も問題は無かったはずなのだが・・・そこまで気が回らなかったのだろうか?

もう1つ。このゲームは「レッサーデーモン」と言う存在がおり、「オーブ」と言うアイテムとトレードする事で貴重なアイテムを入手できる。
一種のコンプリート要素ではあるが、これがまた難しい。
オーブは基本的にレッサーデーモンしか持っておらず、レッサーデーモンと戦うには「バクダン」を投げるか普通にエンカウントするか。
別にどちらでも良いのだが、クイックボーナスの関係上、何体倒しても貰える個数に変化は生じないのでなるべく前者で倒したい。
しかし、クロコネシアに来ると強さが激増するので、オーブを集めるならポポロクロイスにいる間にやっておくべきだ。


「はじまり」はそもそも出来が終わっており、それをリベンジするための「月の掟」だったのだろうが、さすがに反動大きすぎた。
自分は「月の掟」の方は1度初めからやり直してしまったし。途中で敵が強すぎて詰んでしまった人もいるのではなかろうか?
別にポポロクロイスって難易度を望むシリーズでは無かったはずなんだけどね。

最初に書いたように、このポポロクロイスはこの「月の掟」で現在は止まっています。
今後の展開には期待できないが・・・出たら必ずプレイしようとは思っています。




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