始まり。





いつも、しゃがんで話すのはなぜ?

蘭でさえ、コナンのオレにしゃべりかける時は姿勢なんて変え
ねぇのに。

オレに目線を合わせて、俺と話すのはなんでだ?

推理のとき、言わんとすることがお互いわかるのは、同じ探偵
だからだろうって思うけど。


だって、ホームズフリークの時は、さ。

ほとんどオレと目なんか合わせなかったじゃねぇか。

しゃがまなかった。

隣に来なかった。

でも、正体バレたその後は、そんなこと無くなった。

目を見て話すようになった。


なぁ、なんでだ?

服部…。




せやかて。

惚れてしもたから。

そんだけや。

探偵として。

同じ年なのに。


始まりは。

あの一言に、心奪われたこと。


『真実はいつも、一つしかねぇんだ。』


それから、お前に惹かれていって、なんとかして会いたいって
思て。

会ったらお前はこう言うたんや。


『推理で犯人追い詰めて、みすみす自殺させちまうような探偵
は、殺人犯と変わらねぇよ。』


どうして。

そうしてそんなコトに思い至れるんや?

工藤。

もう、おれ、認めるしかないやん、工藤が、探偵として上なん
やって。

悔しいけど、それが嫌やないんはなぜ?

その言葉が頭に残って消えないのはなぜ?

いつまでもおまえと居たいとおもってしまうのは、なぜ?


そんなこと、はじめから決まってたんや。

お前に惚れてしもたから。


工藤、嫌やろ?

男に惚れられるなんて。

嫌って?

嫌ってくれたら、ええ。

おれ、こんなんおかしいて、こんなんありえへんて、理性では
わかっとるのに。

せやから。

嫌ってくれたら、きっと楽になる。

オレがおかしいんやって思えると思う。

ほしたら、きっと、この冷めへん熱も消えるはずや。

お前が欲しいて煮え立つ欲情が、忘れられると思うんや。

工藤、いつまでもおれに友達としてなんてつきあわんといて。

こんな想いを抱いてしもてる俺なんかと。





ばーろ…

何、一人で勝手に悩んでんだよ?

俺のことすっ飛ばして気持ちに蹴りつけてんじゃねぇよ。

お前が、いつも俺を工藤と呼び続けてくれていたこと、どんな
に嬉しかったかわかるか?

孤独なんて慣れてたのに、来るたびいつも隣にきて一緒に歩
いて推理して、そんなことされたから、二人で居ることに慣れ
ちまったじゃねぇか。

おれをこんなにダメにした責任、取れよ?

服部…。




おう、取ったる。

望むところや。

一生をかけて取らせていただきますよってv

とりいそぎ、今晩…


ばき!


あたた!なにすんねん工藤!


わけわかんねぇコト抜かしやがるから、止めてやったんだ。カ
ンシャしろよ?


そうか〜、工藤、俺のコトそんなに仰山思ってくれてたんや…
(感涙)。


おい、カンサイベンは日本語じゃねぇのかよ?意訳間違いまく
ってんぞ。


工藤のこと、間違うかいな!最初会って次には見抜いてみせ
たやろ?


そりゃ、まぁな。って、ちげーよ。

駄文目次
He/Si目次