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新一が元の体に戻って、高校を休んでいた間の勉強を平次が教えている。ということで。
1.

「・・・けど、この公式当てはめるには、このままにしたらあかんやん」
「お、そーか」
「せやからここを・・・」
2.

「・・・」
「で、これをそこに代入したら、すべて解決、っちゅうこっちゃ」
3.

「お前さぁ・・・」
4.

「何や?」
5.

「?」
知らなかった
推理してるときは
お前は俺とまったく同じ速度で考え動くから
6.

俺の理解速度を推し量って
それに合わせて解説してくれる
お前の説明を聞いていると
何か
くすぐったいような
気がする
7.

「教え方、うまいんだな。勉強の。わかりやすい。」
8.

「・・・」
9.

ぼっ。
10.

「な、な、何、がらでもないこと言うてんねんっ」
「何だよ、ガラでもねーって」
「工藤が人を褒めるなんてありえへん!」
「どんだけ俺は心狭い人間のイメージ持ってンだよ・・・」
勉強のさなか、遠くで静かに鳴る除夜の鐘が聞こえてくる。
年明けまであと少し。
「ほら、あと4問、早く終わらすぞ。気を抜くんじゃねー」
「お、教えてんの俺やぞ・・・;」
どんなオレ様坊ちゃんやねん、と、苦笑いを浮かべ、問題集に眼を落とす服部。まったく、察しの悪いことだ。
「とっとと終わらして、一緒に初詣行こうぜ」
「はは、何や工藤、いまさら学業成就祈願か?」
年明けを日本人らしく迎えてみたくて。いつもは二人そろうと事件三昧なせいか、服部とのこんな会話は何だか新鮮で嬉しく感じる。
「別にそんなの必要ねーよ」
問題集の進みが速い。終わりまであと3問。
「そら、まあ、お前には必要なさそうやな。無駄に頭の回転速いし」
「何が無駄だと?」
「イエイエ、ナンデモゴザイマセン」
「けど、違うモン祈願しないとな」
「性格良くなる祈願なんてあったかいな」
「てめー・・・もっと違うモン、祈願してやるぞ」
「ワラ人形+五寸クギ系みたいな、オソロシイコト願うなや;」
「はは、お前へのオレの思いをしっかり祈願しといてやるよ、期待しとけ」
「マジかいな・・・;呪術系とか黒魔術系とか、やめといてや・・・。
ほんで、コレ終わったらほんまに初詣行くんか?明日の昼間やなくて?」
「おう、せっかく事件のない静かな年越しを二人で迎えられたんだ、行くぞ」
「ほな、体温まるように、コーヒーでも淹れてくるわ。外は寒波で冷えるで」
そういって服部は問題集を置き、キッチンに向かう。
「・・・やっぱり察しが悪いな」
聞こえていないのはわかっているけど、遠ざかる背中に、ささやく。
今、願うことなんて、これしかないのに。

「恋愛成就に決まってんだろ」
終わり♪
お勉強を教えてる時間て、相手の理解度合いを推し量りつつ説明するので、いつもの推理ショーのときとは、感じが違うんじゃないかなと。
7コマ目は、新ちゃん確信犯です。平次をオトス!
・・・平新です。新ちゃんが確信犯的に平次さんをもてあそんでいるように見えますが、平新です。いじめっ子新ちゃん、ではありません。・・・あ、好きな子を構いたいいじめっ子の心理に似て非なるものがあるような・・・。結局いじめっ子なのか・・・いや、ビバ平新!!
2011年年明けご挨拶をかねて。
昨年はご訪問誠にありがとうございましたm(_ _)m
本年もよろしくお願いいたします。
2011年1月1日
(どっちかというと、12月31日除夜の鐘を聞いて池上彰の番組見ながらいつの間にか1月1日になって更新した感じですが何か。)
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