07.06.01
田中栄二です。
こうなったら素早く更新を。
いや、別にどうもなってませんが。
何回か言ってますが、私、朝はタモリと一緒なんですね。
つまり、大抵12時前後に起きて、笑っていいともを見ながらコーヒーを飲む、というのがまあだいたいの習慣なんですよ。
何も無ければそのまま水戸黄門まで行きます。
で、先日いつものように起き抜けに笑っていいともをつけると、「プラチナランチショー」というコーナーがやってまして。
このコーナー、ヒット曲を持つアーティストが実際に歌うというコーナーで、まあ軽いクイズ形式になってまして、4組のアーティストが提示され、4組の中の1アーティストの様々な情報から4組の中でどのアーティストの情報なのかを当て、当たった人はその曲を聴ける権利を得る、というものなんですね。
なんか説明がもの凄く下手ですが、なんとなく理解して下さい。
懐かしい曲が聴けたりして、私結構好きなコーナーなんですが、その日提示されたアーティスト及び曲が、南こうせつさん(かぐや姫)「神田川」、山本潤子さん(赤い鳥)「翼をください」、杉田二郎さん(ジローズ)「戦争を知らない子供たち」、姫野達也さん(チューリップ)「心の旅」というフォークの名曲シリーズだったんですね。
実際、このうちの一人だけが歌う訳ですが、元来フォーク大好きの私としては、どれが来ても結構ぐっと来る訳ですが、やはり一番惹かれるのは山本潤子さんです。
私、以前一度共演した事がありまして、その余りの透明度の高い歌声に不覚にもリハで涙した事がありまして。
テレビとはいえ、潤子さんの歌が聞きたいなあと。
で、もう一つ、潤子さんであってほしい理由としてですね。
ひょっとしたら矢吹君が出るかも、という事もあった訳です。
矢吹君がずっと潤子さんのサポートをしている事は知ってまして、このコーナー、生演奏という事もしばしばあるので、もし潤子さんが「正解」なら無い話じゃないなあと。
この矢吹君、私、たまに彼のセッションをやったりしてまして、あっ、ピアノプレイヤーですが、若手?の中ではずば抜けて頑張ってまして、ピアノ、もの凄く上手いんですね。
曲も難解なものが結構多いですが、クオリティーが高く、というか私の判断基準のクオリティーの方がやや心配なのですが、ほんと、素晴らしいプレイヤーなんです。
そういえば、もうすぐ?彼のソロアルバムが出るはずなので、是非買ってみて下さい。私も参加させてもらってます。私の他にも結構豪華なミュージシャンが一杯出てますので。
で、そのコーナー、結局山本潤子さんが正解でして。
で、予想通り、矢吹君も登場。
いや、なんて言うんでしょう。
私的には異常に盛り上がりましたね。
例えば、音楽番組なんかで知り合いが出てるってのはもはやそれほど珍しい事ではないんですが、この手の生活に密着した番組に友達が出ると凄く盛り上がりますね。
まあ実際は、矢吹君が出るかも、という姿勢で番組を見てなければ判別は難しいくらい「さっ」としか映っていなかったんですが、それでも「お〜すげえめっちゃタモリと近い」と興奮してしまいまして。
思わずメールしちゃいました。
なんか、先日の某ザ・日曜日にしてもそうですが、知り合いがこう不意にテレビに出ると盛り上がるものなんですね。
で、私もそうですが、矢吹君も余りテレビ向きじゃない(失礼)気がしまして、その手の人が出ると余計ですよね。
いや、私、何度も言ってますがテレビ向きじゃないので、あんまりテレビ仕事ってやってないんですが、それでもたまにテレビの仕事とかやったりはするんです。
この場合の「たまに」という表現は、「地球はたまに氷河期になる」くらいの「たまに」ですので、「あそこのコンビ二にはたまに行く」くらいの「たまに」ではありませんので気をつけて下さい。俺。
で、私の場合、その「たまに」の中でもなにげにキチンと演奏するタイプのテレビ仕事が多いんですが、この場合の「多い」は「ウチの子は頭が良くてまだ1才なのに知ってる言葉が多い」くらいの「多い」ですが、何回かいわゆる「あてぶり」の仕事をした事がありまして。
ご存知ですかね、あてぶり。
まあご存知ですね。
つまり、色んな都合で、ドラムのみならず、ギターやベースや鍵盤類、ホーンセクション等、ボーカル以外のパートは、シーケンスが流れ、それに合わせて、さも演奏をしている「振り」をする訳ですね。
なので、言ってしまえば音楽的には完全に不要な訳ですが、まあ「絵的に」必要という所でしょうか。
よく「あてぶりの時はドラムはどうしているのか」という事を聞かれたりしますが、意外とドラムは普通に叩きます。
当然、消音パットってんですかね、透明のラミネートみたいな素材をドラムの打面にはって音を消し、それを叩く訳です。
実際は、ちょっと音は出るんですが、あんまり問題にはならないようです。
なので、「あてぶり」の場合は、はっきり言って楽器が出来なくても、そこそこ格好をつけられれば問題ない訳です。
私も、実際にキーボード演奏のあてぶりのオファーが来た事があります。
で、このあてぶり文化、テレビではよくある話、というか逆にほとんどそうだと言ってもいい訳ですが、たまにライブでもこのあてぶりを行う場合もある訳です。
私的にはさすがにライブであてぶりをした事はないですが、アイドル的なものだと、そもそもバンドなんか必要としないが、これまた「絵的に必要」という理由でバンドが使われ、しかし、演奏はシーケンス、という事は、まあよくある訳です。
更に、例えばあるバンドでは、実際にはレコーディングは普通にスタジオの人間を使っていて、ライブでは頑張ってその演奏をコピーして演奏する、なんて言う事はよくあったりする訳ですよ。
つまり、何がいいたいかといいますと、あてぶりもそうですが、音楽業界には公然とした「嘘」が結構はびこっているという事でして。
いや、なんかこう言う事を言うと、「そんなのは本物の音楽じゃないぜ俺は真の音楽しか興味が無いぜ」という男気的な感じに取られるかもしれませんが、全くそんな事は思っていません。
あてぶり、いいじゃないですか。
レコーディングが違うメンバーでもいいじゃないですか。
だって、この文化、ビートルズだって取り入れてますからね。
ご存知の方も多いと思いますが、ビートルズの音源、あれは全部リンゴスターが叩いている訳ではありません。
私も詳しくはよく知らないんですが、某信頼できる筋によりますと、当時のスタジオミュージシャンがビートルズのレコーディングに際し「リンゴスター委員会」というのを結成し、いかにリンゴっぽく、更にちょっと上手に叩くか、というのを研究して実際レコーディングしたそうです。
いい話じゃないですか。
なので、私も今後は、色んなスタジオのドラマーの方にお願いして、「田中栄二」という虚像を演奏してもらって、私はそれをあてぶる、という方向に行こうかなと。
ギャラは総取りさせてもらいますが。
という訳で、田中栄二委員会発足希望。
07.06.05
田中栄二です。
日ハム、交流戦はやたら強いですね。
という訳で、どういう訳ですか?昨日は某recそしてライブ見学という行程でして。
なんか、音楽っていいものなんだなあと、割と本気で感じた、とてもいい日でした。
いや、この前の更新で「音楽業界は平然と嘘が多い」的な事を書きましたが、お分かりかとは思いますが、同じ分量で本物も確かに存在します。
で、我々ミュージシャンは「今こそ本物の時代なんじゃないか」と思っているんです。
毎年。
誰だって、必要のないときには嘘は付きたくありません。
もちろん、必要とあらば付きますが、ひょっとしたら必要ないときにも付いてるかもしれませんが、いや確実に付いてますが、でも、それでも、真実でいたいものなんですよ。
なんだか若干熱い感じですね。
まあ夏も近いですしね。
で、昼は比較的「仲間」という感覚でのレコーディングでして、いやなんか相当いい感じで進行しまして。
なんか、いわゆる雇われ系のレコーディングですと、どうしても優先順位として「早く上げる」という事を求められている気がしまして、なんというか、こう妥協ポイントが早くなるんですよね。
しかし、この日のように周りが気の置けない仲間だと「もう一回やりません?」的な事が普通に言える雰囲気だったりして、やっぱりこう言うのが正しいんだよなあと。
本当は、どんな状況であれ、そういう風に望むのがベストなんでしょうがね。
頑張ります。
という訳で、どういう訳?、発売された折には是非。
で、そのrec終了後、我が兄貴、ソルトさんのライブを見にブルーノートに行きまして。
いや、私、恥ずかしながら、ブルーノートに「お客さんとして」行くのが今回初めてだったんです。
去年、ソルトさんのブルーノートツアーに参加させて頂いた訳ですが、名古屋、大阪、今は無いけど福岡のブルーノートは以前にも数回出た事があったんですが、東京のブルーノートはその時に初めて行った位だったんですね。
いや、私、ささやかな夢があったんです。
将来、例えば私が地元に帰ったとするじゃないですか。
で、とある知り合いのバーで、一人飲んでたとするじゃないですか。
で、となりにジャズ好きの若者が座ったとするじゃないですか。
バーのマスター「この人、東京でミュージシャンやってるんだよ」
若者「えっ?超マジっすか?すげえ場面じゃないっすか」
私「・・・」
若者「東京って、超ライブハウス一杯あるんですよねえ。場面的に」
私「・・・そだね」
若者「超すげえ、東京すげえ場面。じゃあブルーノートとか超普通に見に行ったりするんすか?」
私「あ〜ブルーノートねえ、そういえば見に行った事無いなあ。出た事はあるけど」
この会話をするのが夢だったんですよ。
小さな夢と思われるかもしれません。
しかし、人はささやかな夢を紡いで生きて行くのです。
いい事言います。俺。
なので、この夢を実現させるには「ブルーノートには客としては行ってはいけない」という事になる訳で、そう実践して来た訳ですが、今回はその「禁」を破り、ついにお客さんとして足を運んでしまいまして。
で、まあ、今回一人で行った訳ですが、ブルーノートって一人で行くと結構寂しいですね。
いや、よく一人でライブハウスにいらっしゃる方って、なんか小説とか持って来て空き時間に読んでる人とかいるじゃないですか。
なるほど、それはいいアイディアだなあと常々思ってまして、私もそれに習い、一応本を持って行ったんですね。
でも、なんか、ライブハウスで本を読んでも、あんまり頭に入って来ないものですねえ。
それでも、なんか寂しい人に思われるの癪だったので、とりあえず同じページをずっと眺めてました。
で、なんとなく去年私的には伝説となったステージを感慨深く見つめつつ、今回主役のお三方の登場をじっと待ちます。
で、登場。
いや、全ての人がそうじゃないと思いますが、ミュージシャンって、どこか「ミュージシャン目線」でライブを見てしまうんですよね。
しかし、まあ蓋を開けてみたら、私がミュージシャンだとか、そういう問題じゃない、こう、圧倒的なステージでして。
あんまり上手く表現出来ないんですが、渾然一体というか、全体的に襲ってくるような感覚とでも言うんでしょうかねえ。
そうそう、なんか襲ってくるんですよ。
感動したときに立つ鳥肌とは別の、獣に教われたときに出る鳥肌が出たような、なんか、うん。
ほんとに表現上手く出来てないですね。
とりあえず、間違いなく、私が今まで見た中で、最強のトリオバンドじゃないのかなと。
ほんと、凄い事になってました。
てか、一応ミュージシャンなんですからもうちょっとウィットにとんだ感じで表現したいところなんですが、あの感じをどうもうまく表現来ませんで。
すいません。
まあ、ちょっとだけ「なんかソルトの兄貴、去年より楽しそうじゃね?」とか大人げない事も思ったりもしたんですが、ほんと、行って良かったです。
で、終演後、いても立ってもいられず、楽屋へ。
なんか、こういう所で「素晴らしかったです」的な事を言うと凄い社交辞令な感じがしてちょっと嫌なんですが、まあ実際素晴らしかったんだからしょうがないと、つい「いや素晴らしかったです」と連発しちゃいまして。
で、ソルトさんに挨拶して、山木さんのもとへ。
いや、こう言う段階でなんなのですが、こうして山木さんと普通に会話出来るって、凄い事だと思うんですよ。
というか、山木さんに私という存在を認識してもらっているだけで、なんというか、私の小さな自尊心はあっという間に満員御礼ってなもんでして。
で、山木さんと久しぶり、的な挨拶を交わし、今日の感想とかを述べようとした時、山木さんが、私に予想だにしない一言。
「そういえば子供元気?」
どちら様のお子様の事でしょうか。
てか、私の事認識されてます?
田中栄二、34才、ドラマー、残念ながら独身です。
いや、もうびっくりしました。
ひょっとしたら私が知らない間に私の子供がいて、それをなぜか山木さんが知っているという可能性も無い訳ではないかもしれませんが、そうなったら色々問題なのでやっぱりいないという解釈で。
という訳で、音楽っていいものなんだなと割と本気で思った、いい1日の話でした。
で、子供が出来たら真っ先に山木さんに報告しようと思います。
07.06.12
田中栄二です。
まず、当H.Pが微妙にマイナーチェンジしてますので、お知らせをば。
今まで、一匹君の更新に関しては、もろもろの事情で、ここ(トップページ)では全くお知らせしていなかったんですが、この度一匹君のPCがやっと私のPCのスペックに追いついた事により、その辺の互換性ってんですかね、まあいい感じになってきまして、ここでも一匹君の更新分についてのお知らせが出来るというシステムになりました。
それに伴い、「一匹筋(12の戯言と1つの真実)」のURLが変わってますので、直ブックマークをしている方は変更して下さい。
という訳で、最近ライブは少ないですが、なんだかんだでちゃんと充実した感じではあります。
しかしまあ、充実感なんて完全に自分の尺度ですので、イコール忙しいとか言う訳ではありません。
例えば、今日やった事と言えば、請求書を書く、数人にメールをする、飯を作る、飯を食う、窓を開ける、窓を閉じる、心を開ける、心を閉じるという事くらいしかしなかった訳ですが、そんなことでも私的には身悶えするような充実感を感じる事が出来る訳です。
好きです。充実感。
そんな充実した毎日な訳ですが、先日なにげにテレビを見ていたら、なんか「初恋」についての話題が出てまして。
いや、私、常々疑問に思っていたんですが、初恋って何ですか?
と言っても、別に中学生のカップルが「俺たち今付き合ってるんだよな」「えっ?私そんなつもり無いよ」「だってお前俺の事好きだって言ったじゃん」「言ったよ、でも私付き合うとかわからないの。付き合うって一体何?」というような青い感じではありません。
ご存知かと思いますが、昨今の初恋の定義は、特に定められていません。
完全に自分の尺度です。
これが、初デートだったり初キッスだったり初男性の最も大事な部分と女性の最も謎めいた部分との熱いディスカッションとかは、まあ割と物理的にわかりやすいと思うのですが、これが初恋となると、恐ろしく範囲が広くなります。
多分東京ドーム2個分。
多分違います。
ですので、あなたの初恋は?という質問に対して、どのラインを「恋」とするかで、色んな意見が飛び出す訳です。
で、私が問題にしたいのはですね。
「初恋っていつ?」
「え〜っと、私は幼稚園の時かな?ユウ君っていう子がいてね」
ホントかよ。と。
いや、ひょっとしたら本当にその人にとっては初めての恋だったのかもしれませんが、そもそも幼稚園の頃の記憶自体、そんなに無いじゃないですか。
私に関して言えば、ぎりぎり先生の名前を覚えている程度で、正直幼稚園の場所すら覚えていません。
なので、自信を持って「そのとき私は確実に恋愛感情を持ってユウ君の事を想っていた」と断言するには多少無理がある気がするんですよね。
人間の脳はそこまで性能が良くない気がするんですよ。
そんな事はない、私は間違いなく幼稚園の時に恋をしていた、というのであれば、私的にはそれは自分も知らない間に記憶の改ざんが行われているとしか考えられないんです。
多分、もの凄く曖昧な記憶をも、曖昧なまま無理矢理話として形成しようとするうちに、ちょっと歪んで形成されてしまい、いつの間にか曖昧だった記憶が「事実」として認定される事って、まあよくある事だとは思うんですよ。
ひょっとしたら年を重ねた事で純真な気持ちが削がれて来たという可能性も否定出来ないですが、もし幼稚園の頃にすでに「恋愛感情」というのを持ち合わせていたのなら、そっちの方がよっぽど純真じゃない気がします。
この、おませさんめ。
という訳で、今後私と初恋の話をする時は中学2年生以降の思い出のみとさせて下さい。
いや、もうなんか、我ながら話がむちゃくちゃですねえ。
まあ、正直に言いますと、話のプランとして、一旦「初恋」という概念を否定してから私の初恋の話に入る、という予定だったんですが、よく考えてみたら、私の初恋の話、若干危険な要素が入ってまして。
なので、万が一この話が聞きたいという奇特な方がいらっしゃいましたら、いつかどこかのライブハウスで話します。
危ない危ない。
というか、34にもなって、初恋がどうのこうの言ってるの、どうなんですかね。
まあ、いいですかね。
という訳で、私的には初恋に関しては村下孝蔵理論を推奨。
初恋は振り子細工の心です。五月雨は緑色です。幼稚園には無理です。
07.06.17
田中栄二です。
という訳で、只今実家(札幌)中です。
もの凄く、まったりしています。
もうふわふわです。
いや、今回もなんだか連日飲み過ぎたようでしてですね、体がさすがに機能していないって言うんですかね、今のところ何にもする気が起きてきません。
まあでも、夜はススキノには行くんですが。
すすきの、いいですね。裏切りません。
今回は札幌出身の若手ギタリスト國田大輔君のライブでの帰郷な訳ですが、まあライブは盛り上がったし、それはそれで良かったんですが、私、どうやらどこかのタイミングで愛用していたiPodを無くしたようなんですね。
そりゃまあ、ショックな訳ですよ。
どこで忘れたかは定かではないんですが、「iPodが無い」という事実に気がついたのがライブ終了後、じゃあそろそろ行きましょうかくらいの段階でして、とりあえず「無い無い」とか言って、色んな人に協力してもらって探したりもしたんですが、ライブハウスでは見つけられませんで。
ということは、残る可能性としては、昼に行ったスープカレー屋(スリランカ狂我国)に忘れたと言う説が濃厚になって来た訳ですよ。
で、さっき「忘れ物は無かったか」とお店に電話しようとしたらですね。
まあ、定休日だった訳ですよ。
で、私明日の朝東京に戻るので、どうやら今回は諦めるしか無いという事になりそうなんですね。
いや、何か物をどこかに忘れたという心理って、結構曖昧じゃないですか。
ひょっとしたらあそこじゃないだろうか、いやさ、あのタイミングのあの動作でひょっとしたら、とか、まあなんか色んな可能性を模索してしまうじゃないですか。
でも、結局報われない可能性が高い場合は、もうどこかに忘れたという思考から完全に無くしたという思考にスイッチした方が、気分的には楽なんじゃないかなあと。
で、現在は更に思考を押し進めて、俺は最初っからiPodなんて持っていなかったんじゃないかという思考に持って行こうとしています。
なので、この理論で、倦怠期に差し掛かったカップルの方々は、彼を愛する気持ちをどこかに忘れたという思考から、彼を愛する気持ちを完全に無くしたという感じに持って行って、最終的には最初っから彼の事など愛してなどいなかったという思考にすると、幾分気分が晴れるかもしれません。
いや、多分晴れません。
頑張って彼を愛して下さい。
という訳で、この際色々な物を忘れる事前提でススキノ行って来ます。
07.06.28
完全にiPodの事を忘れた田中栄二です。
物忘れも激しいのですが、忘れっぽいという事は忘れたという事実も簡単に忘れられるという事でもあるので、意外と便利です。
ちなみに、ここの更新も若干忘れてました。
すいません。
という訳で、ここ最近はなかなかミュージシャンらしい毎日ではあります。
状況的には、7月から始まる馬場さんのリハがスタートした、と思ったら今月末のひととさんのライブのリハに突入した、という状況です。
馬場さんの現場は相変わらずメンバー皆ハッピーだし、ひととさんの現場も、素敵な人ばっかりでいい感じです。
なかなか楽しい毎日です。
で、そのリハシリーズの前に、旧友山田章典仕切りの「天野月子」さんのレコーディングをして来まして。
やれ山田だ、扇谷だと、札幌チームが揃っての録音だった訳ですが、これまた楽しかったですねえ。
まあ、ちょっとした事件はあったんですが。
この日は2曲程録った訳ですが、大抵2曲録るとなると、私の経験上は途中食事休憩が挟まれる訳です(しかも基本的には誰かが支払ってくれます。助かります)。
で、実際この日も食事時間が与えられまして。
で、どういうスタイルで食事をとるかと言うと、大抵スタジオに置いてある「出前表」から、適当な店を選び、弁当なり店屋物なりを頼む訳です。
なんか、以前もこう言うネタを書いた記憶がありますが、いや、確実に書きましたが、私の思考回路はよくループするので、まああんまり気にしないで下さい。
通常、一曲目を録り終え、誰からとも無く「腹減ったなあ」的な言動が増えて来たとき、これまた誰からとも無く「じゃあこのテイク録り終わったらとりあえず注文しましょうか」的な流れになる訳です。
で、この日もなんとなくそろそろ出前を取ろうという感じになり、みんなで出前表を眺め出します。
そして、割とあっさり店は決まり、じゃあ何を頼もうかという段階で、そこのスタジオのスタッフが思いも寄らぬ一言。
「あっ、その店は結構評判悪いんですよ」
じゃあなんでそこのメニューを置いとくのかね。
という訳で、評判悪い店からわざわざ出前を取るのもばからしいので、次の店を探します。
この日は日曜日だったので、定休日の店もあったのだが、割と定食系のそこそこ評判のいい店が定休日ではなかったので、そこの店で注文を取る事に。
で、じゃあ出前が来る前にもう一曲録ろうか、なんて言う話が進んだときに、注文しに行ったスタッフが思いも寄らぬ一言。
「なんか今日は特別に休んでいるそうです」
あら、残念。
で、三度目の店選び。
で、基本的にはカレーメインのデリバリーを発見し、そこはまあカレー以外にも弁当系もやっていたので、そこで注文する事に。
で、各々注文を取り終え、スタッフが電話口に走って行きます。
で、またしても、思いも寄らぬ事態が。
「どうやらこの店移転したようです」
じゃあなんでそこのメニュー置いとくのかね。
まあ、知らない間に潰れたのであればしょうがないと、とりあえず急いで四度目の店探し。
で、そうそう移転しないであろうガストデリバリーをチョイス。
しかし、どうもメニュー的に幅が狭い。
このメニューからだと、どうもヘルシーチキン弁当かチキン南蛮弁当しか選択肢が無いような感じで、基本的にこのどちらかをみんなでチョイス。
で、じゃあこれで安心してもう一曲、と思ったら、またしても。
「なんか、鳥がもう無いみたいです」
どういう事かと。
老舗の鳥料理屋とかならなんとなく話はわかりますが、ガストというばりばりのファミレスに鳥が無いなんてあり得る事なのかと。
まあしかし、無いと言われればしょうがないので、五度目の店選び。
で、比較的アットホームな感じの定食系のお店をチョイス。
で、さすがに立て続けに3回も出前を断られるという緊急事態にスタッフも気にしたのか、その場で出前は可能なのかどうか、携帯電話で確認します。
そして。
「なんか、もうお米が無いそうです」
何時代だよ。
てか、定食屋で米が無いって、女の子が一人も出勤してないキャバクラと同じじゃねえか。
誰とポッキー食えばいいんだよ。
で、日曜日という事もあり、いよいよもうチョイスが無くなります。
で、結局、一番始めに選んだ評判の悪いお店を攻める事に。
もう、こうなったら、その評判の悪いっぷりを体感しようじゃないかと。
しかし、一応やってるかどうか、売り切れたものは無いか確認。
すると。
さすが、評判の悪い店、鳥も米も充分に余っているようで。
で、もはや逆にある種のわくわく感を持って、2曲目を録り始めます。
で、ほどなく、評判の悪い出前が到着。
さあ、どうだ、お前はどんなだ。
どれだけまずいのか。
かかって来い。
で、食事。
う〜ん。
可もなく不可もなく。
いや、なんか、全然普通に食える事は食えた訳です。
うわっ、これまずい、くらいのインパクトも無ければ、もちろん、あ、うめえ的な評価も無く、なんか淡々とみんな食ってるって感じですかね。
まあ、つまり、この半端な感じがミュージシャンには評判が悪かったというところですかね。
ですので、今後レコスタの近所に出前に対応する定食屋を開こうかと思っている方は、どうせなら食えないくらいまずい料理を提供してもらえると、ちょっと盛り上がります。
もちろん、常識的にはすぐ潰れます。
という訳で、そんな食の戦場のようなレコスタで録った音源、発売になったら是非「これが田中栄二が微妙なレバニラ炒め定食を食った後の音だ」という事を想像しながら聞いてみて下さい。
おそらく、特になんの変化もありません。
いや、カッコいいと思うので、ちょっと詳しい事はわかりませんが、是非。
トップ 過去のトップインデックス
|