08.02.03
おととい付けで立派な35歳になりました田中栄二です。
やや催促した感があるプレゼントの方も、なんだか色々戴きまして、ほんと、ありがとうございます。
助かります。
おめでとうメールも戴きまして、一緒くたな感じで申し訳ないのですが、本当にありがとうございました。
尚、プレゼントは来年の誕生日まで受け付けております。
で、誕生日当日は「塩谷哲アジアツアー凱旋ライブ」だった訳です。
でですね、このメンバーで半月の間異国の地を回っていまして、今回またやや久しぶりに再会した訳ですよ。
多少間は空きましたが、私的に、ある程度スタッフやメンバーの人となりを理解している訳です。
で、ね。
ちょっと嫌らしいですが、正直、このチームなら私の誕生日に向けて何かサプライズ的なものがあるのではと踏んでいた訳ですよ。
で、私自身、サプライズを企画する側に立った事が一度や二度ではありません。
しかも、元来この手の企画ものを得意とする私にとっては、仕掛ける側の動きが手に取るようにわかる訳です。
しかし、善意でサプライズを仕掛けてくれるメンバーの為にも、ここはあえて「全く気がつかなかった」という風に振る舞おうと心に決め、誕生日当日、出来るだけさりげなく現場入り。
で、サプライズを仕掛ける定石として、おそらくサプライズ感を増すために、楽屋では出来るだけ「誕生日」というキーワードは避けるはずです。
ですので、私もあまり積極的に誕生日の話題に触れないようにしようと。
が、しかし。
私が楽屋するや否や、ギターの義人君が「栄二君おめでとう。なにもないけど」と。
まあこれだけでしたら、サプライズも用意しているのだがあまり誕生日の話題からそれるとあらぬ疑いをもたれるかも、という理由でちょっとだけ誕生日の話題を出して、実はプレゼントも用意しているのだが、それは例えばステージ上で渡すとか、という事も考えられる訳で、私も「あ〜ありがとう」と一応さりげなく流します。
が、しかし。
その後登場するメンバーだったり関係者だったり、ゲストサックスのバンコクから来て頂いたkohさんまでもが「オーエイジサンハピブーッデー」的な感じでして。
しかも、サプライズがあるのであれば絶対にこのタイミングではあり得ないプレゼントを渡すという行為までも普通にされたりしまして。
おや、ひょっとして、サプライズは無しか、と。
とは言え、演出効果として一応やるかもな、くらいな気はしていたんです。
が、しかし。
一曲目が終わり、メンバー紹介になった時、私の紹介時に「今日は実は栄二君は誕生日です」と。
普通、もしサプライズがあるのならこういう話題はしないはずです。
あ、こりゃ本格的に本番中のサプライズはねえな、と。
まあ、それならそれで、変にドキドキする事もないし、何てったってこのバンドは演奏がすこぶる楽しい訳で、普通に演奏に没頭して行きます。
が、しかし。
一部最後の曲が終わり、やはり誕生日サプライズ演出が存在したという事を告げるように、saltさんが「チャッチャチャンチャンチャン〜(お馴染みのメロディーですね)」と。
ここで来たか。
完全に不意をつかれた格好です。
やられました。
いや、何度かこのように本番中に祝われる、という経験はあったのですが、正直言いまして今までは大体「あるかもな」と言う覚悟が出来た上での話だったのですが、今回は一度覚悟はしたものの、最終的に無防備になってしまってまして。
もちろん嬉しかったですが、無防備だった分なんか凄く照れました。
ほんと、ありがとうございます。
と言う訳で、演奏の方は、熱狂のアジアツアーを彷彿させる熱い感じでして、なんか素晴らしかったですね。
なんか素晴らしかったですね、という一言で表現するのもどうかとは思うのですが、もうなんか、ほんと、素晴らしかったんですよ。
貧困な語彙ですいません。
特に、kohさんが参加してからの、あの圧倒的にハッピーで熱いんだけどあったかい感じって、やってる方からしたら、もう本当に素晴らしい訳です。
つくづく貧困な語彙ですいません。
更に、アンコールでは、バンコクのkohさんが尊敬しているというサックスの本田雅人さんがサプライズゲストとして参加して頂きまして。
私のサプライズ誕生日など軽く吹き飛ばす素晴らしいサプライズ演奏を披露して頂きました。
これまた凄かったなあ。
で、終演後、お客さんからプレゼントとかも戴きまして(本当にありがとうございます)、なんだかんだで義人君からもちゃっかりプレゼントをもらいまして。
もうなんか、本当にありがとうございます。
で、この日最大のサプライズは友達のキーボーディスト扇谷研人君が普通にチケットを買って見に来てて、更に普通にCDも買って普通にサイン会の列に並んでいた事ですね。
で、その扇谷君が私にサプライズな一言を。
「じゃあ栄二君今日で上京して丁度10年目って事だよね」
あっ。そうか。
丁度10年前の誕生日、親友のベーシスト山田章典と一緒に船で東京に来たんですよね。
実は扇谷君、私よりちょっと遅れて上京したんですが、その時一週間ほど私の家で一緒に住んでいた事がありまして、それでよく覚えていたようです。
なんか、私的にはすっかり忘れてまして、実はこの事実が、私的には実は一番のサプライズでした。
あんまり記念日的な風習って、私それほど好きじゃない、というかはっきり言って嫌いかもしれませんが、なんかこの10年目、と言う響きは、ちょっと悪くないなと。
と言う訳で、お陰様で、上京10年目と言う節目に素敵な誕生日を過ごせました。
来年は上京11年目の記念日ですので、また是非よろしくお願いします。
08.02.12
田中栄二です。
理由もなく更新が遅れました。
いや、なんか、そんなつもりはなかったんですが、油断してたらすっかりここの存在を忘れてました。
で、ここで言う事ではないとは思うのですが、ギターの松田肇様、あなた様宛と思われる源泉徴収票がなぜか一通我が家に届いております。
ご連絡いただきますようお願いいたします。
尚、連絡なき場合は、問答無用で田中栄二の収入と見なされますので、ご了承下さい。
すいません。何らかの方法でお渡しします。
それで、話は変わりますが、最近↑の「私信」で触れがちだったhttp://pinchiza.myminicity.com/なんですが、「一体なんだ」という至極ごもっともな質問がありましたので、お答えしておきます。
とりあえずhttp://pinchiza.myminicity.com/に行って頂くと、なんだか昔のシムシティーのような街が出てくるのですが、私もよくわかっていないのですが、「色んな人にクリックしてもらうと街が発展して行く」という感じで、街づくりに関しては、こちらから能動的な作業と言うのは全く出来ないシステムで、ただひたすらクリックされるのを待ち、勝手に街が発展して行く様を楽しむ、というものなんです。
一体なにが面白いんだ、と思われるかと思いますが、私自身、某松本君のマネで始めて見たものの、当初はそれこそ何が面白いんだと思っていたんですが、徐々に、そして勝手に発展して行く街を眺めているうちに、「おっ、ビルが建った」とか「あ、こんなところに山が出来てる」とか、なんだかんだ結構楽しいんですよ。
更に、発展して行くと、交通とか失業率とか犯罪率とか、徐々に街を発展させる要素が複雑になって来るらしく、そこもまた面白いんです。
なんと言うか、餌も世話も必要ないペット的な感覚もありまして。
と言う訳で、よろしければ
http://pinchiza.myminicity.com/
↑多分これが人口とか、街が発展する要素ですね
http://pinchiza.myminicity.com/tra/
↑交通を良くするものです
http://pinchiza.myminicity.com/ind/
↑なんかよくわかりませんが、失業率を操作するものっぽいです
http://pinchiza.myminicity.com/sec/
↑最近この要素が出て来たんですが、犯罪率を下げるものっぽいです
この4つを出来れば適当にクリックして頂けると助かります。
誰でも簡単に始められますので、精神的なダメージを受けた時には軽い現実逃避も出来ますので、街、作ってみてはどうですか。
う〜ん、久々の更新なんですが、ここ最近色々あったはずなのに、なかなか書く事が思いつきません。
なので、なんとなく適当に書き始めます。
とりあえず、さっきまでこれから始まると言う噂の某サクラサク系ツアーの事前勉強をしてました。
いや、なんというか、基本的に孤独な作業な訳ですが、どうも私、自宅で一人で作業に没頭すると際限なく続けてしまうんですよね。
私、自信を持って勤勉と言うタイプではないと思うのですが、なにかこう一旦入り込んでしまうと、抜け出せなくなるんですよ。
で、数時間没頭した後、何となく精神的に休憩とか挟んだ方が効率的なんじゃないかと思いまして、気分は乗って来てはいたんですが何となく自主的に休憩を挟んでみたんです。
かといって、だらだら休憩するのもいかがな物か、と、よし、じゃあ5時半から作業再開だ、と自分的に時間を決めます。
しかし、孤独な作業中の休憩と言うものは、孤独な休憩時間になる訳で。
自分的に休憩時間を挟んだのはいいものの、一体何をすれば良いのかと。
これが例えばリハ中の休憩であれば、メンバーとの談笑とか、コーヒーを飲むとかお菓子をつまむとか煙草を吸うとか、「あ〜今休憩時間だなあ」という実感も湧こうというものでしょうがね。
これが自宅での孤独な休憩時間となりますと、当然談笑する相手もいないですし、更に、普通にコーヒーを飲みながら、お菓子をつまみながら、煙草を吸いながらの作業なので、それらの行為をする事が休憩時間、と言う事にはならない訳で。
かといって、休憩感を増す為に、眠くもないのに無理矢理仮眠したり、意味もなくわざわざドトールに行ったりするのもどうかと。
どうすれば自宅作業の休憩時間と言うものを有意義に過ごせるのか。
で、私なりに回答を出しました。
よし、こういう時こそ任天堂。
以前ここにも書きましたが、去年の11月、某saltグループでのアジアツアーの際、7時間もの国際線対策として、任天堂DSを買ったんですね。
しかし、買った当初は多少遊んではいたんですが、正直せっかく買ったんだから遊ばないと損だという半ば義務感で遊んでいた節はあった訳です。
で、これも以前ここに書きましたが、私、軽度の活字中毒の気がありまして、基本的にいつも何らかの小説を携帯しているんですが、絶対に家では読まないと言うルールを用いているんですね。
理由は、読書はあくまで「暇つぶし」であり、家にいるのであれば本以外にもテレビだビデオだパソコンだと暇つぶしグッヅは色々あるし、なんとなく家で一人で読書と言うのはどうしようもなく寂しく感じる、という事なんですが、このルールを任天堂DSにも用いてまして。
つまり、任天堂DSも、基本的にやるとしても出先、例えばリハ〜本番の間の時間とか、新幹線移動等の長時間移動とかに限定されていた訳です。
で、先ほど、休憩感を増すため、任天堂DSに手を伸ばしてた訳です。
で、今年始めて、マリオを操作します。
いや、スーパーマリオDS、頂き物なんですが(ありがとうございます)、頂いた当初、さすがにスーパーマリオだけあって面白く、色んな合間で一時期は結構やっていまして、結構進んでいたんです。
しかし、出先でしかやらない訳で、そうなると色々制限とかもありますし、どうしてもクリアでいない面とかありまして、諦めていたんですね。
しかし、自宅でこの手のゲームをやりますと、昨今攻略サイトと言うものが星の数ほど、はないですが存在してまして、その気になれば、クリアできない面とかはその手のサイトで調べてクリアできる訳ですよ。
でですね。
基本的に孤独な作業な訳ですが、どうも私、自宅で一人で作業に没頭すると際限なく続けてしまうんですよね。
結局、エンディングまで行ってしまいました。
いや、やはり、自宅でのDSと読書は危険です。
しかしまあ、なかなか気分よく作業を再開できた事は出来ました。
ただ、資料を聞きいていると、たまに脳内に「チャラッチャッチャラッチャ(スーパーマリオマリオのスタート時の音楽ですね)」という音がふと流れてくるのがやや大変でした。
と言う訳で、いつも言ってますが、なんとかマメに更新できるよう頑張ります。
08.02.20
田中栄二です。
ここ最近は、割と連日某サクラサク感じの某馬場さんツアーリハだった訳ですが、ラーメンで言えば後はネギとかメンマとかのトッピングを載せるだけという所まで来たようです。
私、今回で馬場さんツアーはありがたい事に4回目となる訳ですが、今回はBABIさん(g)という新たな出汁が加わった事により、最近流行の「ダブルスープ」のような味わいが加味されております。
ひょっとしたら、今回は油多め、麺固めかもしれません。
例えがよくわかりません。
とりあえず、ご来場予定の方は、心のマイ箸をご持参の上、スープの最後の一滴までご堪能いただければ幸いです。
きっと完食後には「大将、また来るよ」とついつい言ってしまうでしょう。
いや、ほんと、かなり、かな〜りいい感じです。
で、話は飛びます。
なんか、やや強引な比喩の後に書くとちょっと嘘っぽくとらえられるかもしれませんが、先日今井美樹さんとイタリアンを食べてきました。
う〜ん、やはりこう書くと完全に嘘っぽいですねえ。
でも、本当なんです。
私自身、多分今年に入って初めて「イタリアン」という言葉を使ったんじゃないかと言うくらいイタリアンって縁遠いジャンルですし、もちろんイタリアにも行ったことはありません。
我が家で作る明太スパゲッティーをイタリアンに含めて良いのなら話は別ですが、多分入らないんでしょう。
しかし、現実として、昨日は今井美樹さんとイタリアンを食べたんです。
あれ?
本当に食ったかなあ。
なんか書いてるうちにやっぱりそんな話は無かったんじゃないかって気がしてきました。
話が出来すぎています。
なんだか自信がなくなってきましたが、一応こちらを紹介しておきます。
こちら、今井美樹さんのニューアルバム「I Love a Piano」でございます。
なま足、大胆です。
全編、河野圭さん、小曽根真さん、武部聡志さん、倉田信雄さん、川江美奈子さん、大野雄二さん、そしてsaltさんとう日本を代表するピアニストと美樹さんのデュオで構成されているアルバムで、もの凄く美しいアルバムです。
まあ、全編歌とピアノデュオな訳ですから、当然私は全く持って参加していないんですが、ほんと、素晴らしいの一言です。
是非、聞いてみてください。
どんな風に素晴らしいとか、色々感想とか書きたいところですが、長くなりそうなのでやめておきます。
まあ、聞けばわかりますよ。絶対。
ひょっとしたら、今井美樹さんとイタリアンを食べている感覚も味わえるかもしれません。
で、話は飛びます。
只今怒濤の深夜レコーディングを終えて帰って来た感じです。
文脈とか、わりとくちゃっとしてますが、まあいいでしょう。
で、結構高速のスカ系のリズムの録音だったんですが、午前0時を過ぎてからの高速テンポの録音と言うのは、なんというか、この。
もう何の例えも浮かばなくなりました。
ひょっとしたらレコーディングなんてしてなかったかもしれません。
いや、してました。
なんだかんだで、楽しかったんですね、これが。
渡辺さん、えみさん、お疲れ様でした。
と言う訳で、今の私に確実に言える事は、今週末からサクラサクツアーな訳で、トッピングを決める作業やレシピを覚える作業など、やる事は結構あったりする訳ですが、前回にも増していいサポートが出来るよう最後の追い込み頑張ります、と言う事です。
あっ、一応ちょっと気になったので説明しておきますと、先ほど「今回はBABIさん(g)という新たな出汁が加わった事により」という表現を用いましたが、ご存知かとは思いますが決して本当にBABIさんを茹でて出汁を取ったりしている訳ではありません。
もの凄く大変な作業をされながら、素晴らしいエッセンスを加えて頂いた、という比喩です。
あっ、明日調布ギンズで矢吹君的なセッションです。
あれ?
明日だったかな?
いや、明日です。よろしく。
あっ、4/8はスフォッフォ@大泉学園in-fです。
確実です。
更に、4/19はPOT HEADS「Bellows Lovers Night vol.7」
@横浜赤レンガ倉庫1号館3Fホール
出演:coba、佐藤芳明(Pot Heads)、檜山学(Orso Bruno)、田ノ岡三郎 feat.宇川彩子(tap)、佐藤史朗(プラネタリウム)、クレイジー清水、アコる・デ・ノンノン、マルカート<友情出演>ポカスカジャン
です。
これも確実です。
よろしくお願いします。
発泡酒飲みます。
確実です。
08.02.28
田中栄二です。
私は、割といい人です。
栄二君は優しいから、なんて、よく言われます。
が、しかし。
私の中のとろとろとした悪意は、誰にも見えず、さながらインスタントコーンスープの残りかすのように、カップにへばりつき、ひょっとしたらこれでもう一杯作れるんじゃないかくらいの粘度で私に巣食っている訳です。
そして、その悪意は、時として、急激に私の全身を支配するのです。
私は、割とそばが好きです。
私は、かなり高い頻度で、朝、これは私にとっての「朝」ですので、一般的な時間軸ではどうやら「昼」と言うようですが、そばを食べます。
ええ、そうです。行きつけの店があるんです。
そのお店、なかなか一見さんには入りづらいようですが、私は、かれこれ十年ほど、通っているんです。
そのお店は、ちょっと特徴があります。
まず、入ってすぐ、「食券機」と書かれた箱に現金を入れ、自分が食べたいと思う商品を選んで「食券」と言われるipod
nanoくらいの大きさの紙を買い、それをカウンターに提出するのです。
しかし、ただ紙を出すだけではいけません。
出す時に出来るだけ優雅に、かつさらっと「そばで」か「うどんで」と宣言しなければならないのです。
それを怠ると、カウンターの奥から「そば?うどん?」と罵声を浴びせられるのです。
とても怖い思いをします。
そして、正しくこれらの行程をこなすと、驚くほどの早さで私が望んだ通りのおそば、もしくはうどんが出てきます。
そして、スタンディングでイートする訳です。
そばを、スタンディングで、イート。ええ、そうです。今流行のS.S.E方式です。
先日、私は、まるで日課のようにその行きつけのS.S.E方式のお店に行きました。
その日、私は珍しく「天ぷら」を食べてみたくなったのです。
しかし、天ぷらに対しては、私、決していい印象を持っていないのです。
例えば、S.S.E方式ではない、座って食べるスタイルのそば屋さんに行った時、「ざるそば」だけなら600円なのに、その「ざるそば」にただ天ぷらを付けただけなのに「天ざる」というやや神がかった名前に変化したとたんに1100円も取るという天ぷらの傲慢さが、私に天ぷらに対する「悪意」を抱かせていたのです。
ですが、この日はなぜか、天ぷらを食べたくなったのです。
ああ、なんと言う事でしょう。こんな気まぐれがあんな恐ろしい事態を招くとは。
そして、どうやら、本日のおすすめであるらしい「季節の天ぷらそば・うどん」という食券を購入したんです。
季節の天ぷら。
なんとファンタジーな響きでしょう。
今は春、春を天ぷらにしてくれるなんて、こんなに素敵な事はありません。
私は食券をカウンターに提出し、「そばで」とさりげなく宣言し、慣れた足取りでそのまま水をコップに入れ、自分が食べるべきスペースを確保します。
なんだか、今回の更新、このスタイルちょっと面倒になってきましたが、諦めずに最後までいきましょう。
なので、諦めずに最後まで読んでください。
すると、私から遅れる事数分、とあるご婦人がこの店の暖簾をくぐって来ました。
一見にして、このお店には似つかわしくないご婦人です。
そうなんです。このお店の特殊ルールをおそらくは理解していない、普段はS.S.Eを否定し、スイッティングでイートする事に慣れたご婦人が、強烈な香水の匂いとともにやって来た訳です。
そして、そのご婦人、あろう事か私と同じ「季節の天ぷらそば・うどん」の食券を購入したではありませんか。
ああ、なんと言う事でしょう。
このお店、待っているお客さんに番号札を渡すとかのシステムではなく、商品が出来上がった時「○○のお客さ〜ん」と商品名を声たからかに叫ぶシステムなんです。
つまり、このまま事が進めば「季節の天ぷらそばご注文のお客さ〜ん」という叫び声があがった時、私の為に作られた季節の天ぷらそばをこのご婦人に持って行かれてしまう可能性が出てくる訳です。
ああ、なんと言う事でしょう。
私は、そんな理不尽な事態は容認できません。
私は、予想されうる混乱を未然に防ごうと、そっとご婦人の横に近づき、「季節の天ぷらそばのお客さ〜ん」の「季節の‥」くらいのくだりで強引に権利を行使しようと身構えます。
しかし、ここで恐ろしい事態が私の内部で起こるのです。
さて、このまま「季節の天ぷらそば」が出て来て、私が行動を起こさず、ご婦人が取ろうとした時に私がさっと横から「あ、俺の方が先だから」とか言って器をご婦人から取り上げたら、このご婦人はどういう態度にでるだろうか。赤面するだろうか。
そんな押さえきれない悪意が鎌首をもたげてくるのです。
ああなんと言う、なんと言う事でしょう。
しかし、私は、その悪意に屈してしまったのです。
そして、私の悪意に挑戦するかのように「季節の天ぷらそばのお客さ〜ん」という叫び声が。
さあ、ご婦人、その器を取るんだ。
そして、赤面するがいい。
貴様など、この店に来るのは100年、いや10年早い、いや遅い。
そして。
ご婦人が思いもよらぬ行動を。
そっと、私を見る、ご婦人。
ま、まさか。
ご婦人「どうぞ」
どうぞじゃねえ。
ああ、なんと言う事でしょう。
このご婦人、私が先に季節の天ぷらそばを注文したのを知っているばかりか、赤面させようと私が企んだ「悪意」を逆手に取り、私に悪意を返して来たのです。
私が赤面したではありませんか。
えっ?なんですって?
ただ単に注文がかぶって、二人同時にそばを取りに行って、あっ、どうぞ、いえいえお先に、とかなったらどうしようとかちょっとどきどきしたんだけど、まあ変に混乱するのも嫌だから最悪おばさんに先に取られてもいいかと、悠長に構えてたら、おばさんが意外といい人で、予想外に気を使ってくれただけの話じゃないか、ですって?
ええ、その通りです。
ちなみに、今回のこの感じ、自分なりに桐野夏生と言う作家の「グロテスク」と言う作品を精一杯パクって失敗した形です。
すいませんでした。
あっ、もちろん、桐野さんの話は、こんな立ち食いそば屋の小さな話ではなく、非常に興味深い話です。
いや、本当は、確定申告の話やら、「そろそろ止めるよ」という連絡が来てなくなくガス代を払ったのだが、どうやら払ったのが止める対象の月のものじゃなくて、まだ払わなくてもいい月の分(いや、払わなきゃダメなんですがまだ払わなくても止まらない月の分ですね)を払ってしまい、一応東京ガスに電話して「あのまだ払わなくていいものを払ってしまったんですが支払いテレコにしてもらえます?」って言って切り抜けようと思ったのだが、結局二ヶ月分ガス代を払ってしまった話(いやまあ結局払わなきゃいけないんですが)とかがあったんですが、ここ最近なにかと油断すると銭金の話になりがちなのでやめときました。
と言う訳で、某馬場さんツアー、無事初日のサクラが咲いたようです。
やはり、どう考えてもいい感じです。
しかも、本番終了後に割ときっちりミーティングをし、更に精進していい感じにしようという、なんとも前向きな感じです。
今週末は大阪2daysですね。
更に、精進して、いい感じ。
ええそうです。今流行のS.S.E方式でお届けする予定です。
落とし方がややずるいですね。
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