6.ペーニャ
アウトクトナ 於パルナソ
ペーニャ(フォルクローレのライブを聴けるレストラン)には、結局3晩3ヶ所行った。夜の8時半から演奏が始まり、深夜1時ごろまでやっている。
3部構成で、アウトクトナ(サンポーニャとタイコのみの伝統音楽)で始まり、踊りが入った演奏、そして歌が入った演奏のフィナーレとなり、次々とグループが出てくる。
若いグループからエルネスト・カブールのような大御所まで出てきて見ていて飽きない。踊り手はシックなクエッカから、男性なら鼻の下が伸びるコスチュームのディアブラーダやサヤまで楽しませてくれる。
ハットする美人の女性ダンサーがたけなわとなると、客席まで下りてきて「さあ踊りましょう」と手を差し伸べる。僕と中山さんは必死に拒み通したが(もったいない)、T君は見事答えて踊っていた。
チャランゴソリスタ 於HARAI
本場のフォルクローレを見て見えてきたこと。
とにかく楽しく演奏するのが大事。若いグループはノリノリでにこにことサッカーのアイコンタクトよろしく演奏する。ほとんど踊りの曲といっていいほど踊り手と一緒に演奏する。そして、パンチのある男声のコーラスが入る。その雰囲気はドラムやベース入れたポップス的で、いわば、カルカスの路線である。アンデスに流れる「葦笛」のコンドル的フォルクローレでないことだけは確しかのようだ。
エルネスト カブール
「マルカ タンボ」ではエルネスト・カブールの演奏を聴くことが出来た。その円熟した演奏は、とにかく、「言うべき言葉が見つからない、声が出ない」の演奏であった。写真をとるのもはばかれるほど、会場はシーンと静まり返り、一心に聴入るのである。残念ながら写真はピンボケだが、レーニョ ベルデ(緑の大木)は録音したし、CDにはサインしてもらった。
その大御所の後登場し「トリ」を勤めたぺぺ・ムリオージョのエンターテイナーぶりには感服した。
ヒゲのバッグ3人を従えた白い衣装の伊達男、それだけで絵になるし、チャランゴを弾きながらの歌は伸びやかで気持ちが良い。
「ヘイ アミーゴ、どちらから?」と客席に問い掛ける。
アルバニア!イタリアーノ!アメリカーノ!そしてハポン!!(日本だよ)と答える。その答えに応じてお国のうたをさっと歌いだしその国の方も一緒に唄う。
僕達の番がやってきた。その歌は!?九ちゃんの「上を向いてあるこう」でした。力いっぱい唄い終わると、「ヘイ ハポネッサ」と大きな拍手。
ぺぺ・ムリオージョ 於マルカ タンボ
終わりの曲は「Viva mi Patria Bolivia」(我が祖国ボリビア万歳)の大合唱。観客のボリビアの方は声高らかに歌い上げるのである。
自分の国のことをかくも心を込め、そして仲間といしょに肩を組み唄うボリビアの方をうらやましく思ったのでした。
日本って、そういう歌ってありませんよね。
この稿H14・9・17記す(日朝会談 拉致疑惑解明?その日に記す)
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