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12.F・ヒメネスとの邂逅

  

  F・ヒメネス氏 於ヒメネス宅

 ボリビア滞在最終日。午前中は、案内役の杉山さん、中山さんの手を離れ、
T君と2人だけの単独行動をとる。

 サガルナガ通り周辺へ行く。僕は楽器屋でひっかかり、いつしかT君と離れ離れになった。その楽器屋を出ると、なんと、T君がフェルナンド、ヒメネスと歩いて来るではないか。

 T君によると、別の楽器屋で偶然出会ったのだという。
 ギターを弾きながら歌を歌う人物がいて、チャランゴの弦を探す
T君に「チャランゴ持っているのかい」と声をかけてきたのだという。「日本にも行ったことがある」という人物にT君は「ところで、あなたはどちら様で?」と問いかけた。「ヒメネスだよ」と答えたそうだ。

 「今から、僕の家へ来ないか、すぐのところだから」とヒメネス。ヒメネス大フアンのT君は、「行きます!!行きます!!」
 天にも登る気持ちとはこのことだろう。

 途中の辻では、ヒメネスのお子さんが遊んでいた。「唇がかさかさじゃないか」とリップクリームを塗ってあげるお父さんであった。

                        ヒメネス愛用の楽器を見る


 ヒメネスの家は、落ち着いた雰囲気の2階建ての集合住宅の2階にあった。
 通された部屋は16畳程の居間兼楽器製作作業場であった。調度品も最小限で、よく整理されたシンプルな部屋であった。というより、部屋自体が大きいのかもしれない。

 作業台の上のケーナを手に取り、吹いてみていいという。T君と「こだま」(ウニャ ラモス)をデュエットすると、ヒメネスはケナーチョをあわせてくれた。緊張しあまりうまく吹けなかったのが残念。


  ヒメネスの作業場と作業台

 結局、近くのレストランで奥さんとお子さん2人のヒメネス一家とお昼を食べることになった。
 これも、緊張して、何をしゃべったかも忘れ、食事も喉を通らなかった。

 ヒメネスの印象。若い小柄なCDジャケットの写真の印象が強いが、ちょっと太り気味の(「ヒメネス チョットフトッタネ」とご本人がしきりに言っていた)大柄なきさくな方。日本語は我々と不自由なく話せるのは、度々日本にきているせいだろうか。

 



この稿平成14年10月31日 完稿

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