(X)
リチウム空気二次電池
[1] 概念
(1) 現状では「EV」の航続距離を「1000km」以上にする方法は(W)で述べた
「AL−FC」か「MG−FC」を「レンジ・エクステンダ」として
利用する方法が一番実用に近い。
(2) しかしこの「基本特許」は「テスラ社」に握られている。
(3)
「リチウム金属」は最も「重量エネルギー密度」の高い金属である。
すなわち
「リチウム金属」の「重量エネルギー密度」は「11140WH/kg」であるから、
ほぼ「ガソリン」の「重量エネルギー密度」に匹敵する。
(4)
ゆえに「リチウム」を「負極活物質」に用いると「重量エネルギー密度」の高い「二次電池」が得られる。
そのうちで一番「重量エネルギー密度」、「体積エネルギー密度」が
高いのが再充電が可能な「リチウム空気二次電池」(以下「RLAB」と言う)である。
(5) 「RLAB」は「負極活物質」に「リチウム金属」、「正極活物質」に「空気」の「酸素」を使う
再充電可能な「二次電池」である。
(6)
従って近い将来「RLAB」が実用化されれば、「重量エネルギー密度」が
「1000WH/kg」を超える「二次電池」となり、「RLAB」から構成される「200kWH」以上の「BP」を「EV」に搭載すれば
「1000km」以上の走行距離を実現することが出来る。
(7) 現状の技術的な課題は「サイクル特性」と「電流密度」を実用的なレベルにまで向上することである。
(8) 現状では「電解質」で分類して大きく四つの方式の研究がなされている。
[2] 方式(1) 「電解質」が「非水電解液」の「RLAB」
[2.1] 概念
(1) 「正極」と「負極」の間の「電解質」に「非水電解液」を用いた「RLAB」(以下「NAーRLAB」と言う)が
研究の主流である。
(2) このシステムの大きな問題は空気中の「水分」や「炭酸ガス」を除去して
「正極」へは「酸素」だけを関与させなければならない。
(3) 「水分」や「炭酸ガス」は「NAーRLAB」に悪影響を及ぼす。
(4) そのために「正極」の「空気取り入れ口」に「酸素透過膜」を使うか
「NA―RLAB」の「正極」へ「酸素」の強制送気を行う。
(5) 「NAーRLAB」の「負極活物質」の「金属リチウム」は
「放電過程」において「電子」を「導体」に放出して「リチウム・イオン」を「電解質」に溶出させる。
(6) そして溶出した「リチウム・イオン」は「イオン電導度」の高い「非水電解質」の中を移動して
「正極」に到達する。
(7) 「正極」で空気中の「酸素」は「導体」から「電子」を受け取って還元されて「酸素イオン」になり、
「正極」に来た「リチウム・イオン」と結合して「放電生成物」の
「酸化リチウム」(L2O)、「過酸化リチウム」(L2O2)が生じる。
(8) 「酸化リチウム」は不安定で主に「過酸化リチウム」が「正極」に析出する。
(9) 「充電過程」では「過酸化リチウム」が分解されて「電子」が「導体」に放出されて「リチウム・イオン」が
「電解質」に放出され、「酸素」が外部に放出される。
(10) 「充電過程」では「リチウム・イオン」は「電解質」を移動して「負極」に達して「導体」から
「電子」を受け取って「リチウム金属」となって「負極」の「リチウム金属」に析出する。
(11) この析出に伴って「デンドライト」の樹状突起が「負極」に現出する。
「デンドライト」の防止も課題であるが、それほど深刻には考えられていない。
(12) 「放電過程」に限れば、プロセスは「PE−FC」の発電のプロセスと類似している。
「水素イオン」が「リチウム・イオン」になっており、「固体高分子膜」が「電解質」になっており
「放電生成物」の「水」が「過酸化リチウム」になっている。
[2.2] 技術的課題
[2.2.1] 「非水電解液」の最適化
(1)
以前は「NAーRLAB」においても「リチウム・イオン電池」のような「カーボネート系」の「有機電解液」が
「電解質」に用いられていた。
(2)
しかし「カーボネート系」の「有機電解液」では「正極」で「過酸化リチウム」の生成が
阻害されることが分かってこの頃では使われなくなった
(3)
そこで新たに「正極」での「酸素」の「還元反応」を安定に行わせて高い「電流密度」が得られる「非水電解液」
の研究が行われている。
[2.2.2] 正極の構造
(1) 「正極」に主に「反応面積」が大きい「カーボン・ブラック」が用いられる。
(2) 特に「酸素」の「還元反応」を促進させる「触媒」の選定が重要である。
「2.2.3」 負極の構造
(1) 充電時の「リチウム金属」への「リチウム」の析出によって生じる「デンドライト」の防止。
[2.3] 「NAーRLAB」の研究の成果の例
(1) 「非水電解液」に「DMSO(Dimethyl
Sulfoxide)」が使用されて「NAーRLAB」の「正極」での「電流密度」と
「サイクル性能」は劇的な進歩を見せ始めている。
(4) 「正極」の「材料」、「構造」と「触媒」の工夫によって「NAーRLAB」の「電流密度」と「サイクル特性」は
実用的な値に近付いているように見える。
(5) いよいよ「EV」に搭載するための「NAーRLAB」のスタック構造の研究に入っていく。
[2.3.1] Bing
Sun, Paul Munroe & Guoxiu Wang の研究成果
[Scientific
Reports 3, Article number: 2247] doi:10.1038/srep02247
(Received 14
May 2013 Accepted 03 July 2013 Published 22 July
2013)
[2.3.1.1] システムの構成
(1) この研究事例では「電解液」に「DMSO」(Dimetyl Sulfoxide; (CH3)2SO
)を用いている。
(2) 「正極」に「ルテニウム触媒」を担持した「カーボン・ブラック」を用いている。
[2.3.1.2] 研究結果
(1) 図Aのようなデータが得られている。
図A Cycling performance of the Li-O2 cells with Ru-CB
catalyst at
different capacity limits and current densities.
(a,b) Voltage profiles
of
(a) (150 cycles) at (200 mA/ g) with curtailing the capacity to (1,000mAh/g) and
(b) (40 cycles) at (200 mA/ g) with curtailing the capacity to (4,000 mAh/g).
(c,d) Voltage profiles of (100 cycles) at
(c) (400 mA/ g)
and
(d)
(1,000 mA/ g) with curtailing the capacity to( 1,000 mAh/ g).
(THIS FIGURE IS QUOTED FROM THE FIG.5 OF THE PAPER SAID
ABOVE.)
(1) 「電流密度」が「J=200mA/g」で「150サイクル」まで実行した結果が示されている。
このときの「容量」は終盤で「2.75V」、「Q=1000mAH/g」が得られている。
(2) 「電流密度」が「J=200mA/g」で「40サイクル」まで実行した結果が示されている。
このときの「容量」は終盤「2.75V」、「4000mAH/g」が得られている。
(3) 「電流密度」が「J=400mA/g」で「100サイクル」まで実行した結果が示されている。
このときの「容量」は終盤「2.75V」、「Q=1000mAh/g」が得られている。
(4) 「電流密度」が「J=1000mA/g」で「100サイクル」まで実行した結果が示されている。
このときの「容量」は終盤「2.75V」、「Q=1000mAh/g」が得られている。
[2.3.1.3] 結果の評価
(1) よく分からないが、「正極」での「重量」当たりの「電流密度」が「J=1000mA/g」で
「100サイクル」後も「容量」が「Q=1000mAh」が維持されていたということは
実用的なレベルに近いのではないかと思われる。
(2) つまり時間は「T=Q/J=1000(mAh/g)/1000(mA/g)=1h」である。
(3) これは「電流レート」が「1C」で放電していることになる。
(4) まだ「100サイクル」では不足であろうが、
「DMSO」の「電解液」の効果は大きいと思う。
[2.3.2] H.G Jung et
al の研究成果
[Nat Chem 4 (2012)
p579]
[2.3.2.1] システムの構成
(1) この研究事例では「電解液」に「TEGDME」(tetraethylene glycol
dimethyl ether ;
CH3O(CH2CH2O)4CH3)
を用いている。
「支持塩」には「LiCF3SO3」を用いている。
(2) 「正極」は「Carbon on Carbon Paper」を採用している。
[2.3.2.2] 研究結果
(1) 図1のような結果が得られている。
図1 Cycling response of
the Li/TEGDME - LiCF3SO3/O2 Battery Rate= 500mA/g
(THIS FIGURE IS QUOTED FROM FIG.3 OF THE
PAPER SAID ABOVE.)
(2) 「電流密度」が「J=500mA/g−C」で容量「Q=3000mAh/g−C」が得られている。
(3) 「容量」は「50サイクル」後も「Q=3000mAh/g−C」を維持している。
(4) 充電と放電ので電圧の差は CDΔ=1.7V 程度である。
[2.3.2.3] 結果の評価
(1) この例では電流密度「J=500mA/g−C」はまだ実用レベルに遠いと思われる。
(2) つまり時間は「T=Q/J=3000(mAh/g)/500(mA/g)=6h」である。
(3) つまり放電の「電流レート」は「0.17C」での放電である。
(4) 「50サイクル」はまだ不十分である。
[2.3.3] 「東北大学」の研究成果
[2.3.3.1] システム
(1)「科学技術振興機構」(JST)と「東北大学」の「原子分子材料科学高等研究機構(AIMR)」は
2015年9月2日、次世代の二次電池として期待されている「リチウム空気電池」について、
「3次元構造」を持つ「ナノ多孔質グラフェン」を「正極材料」に用いることにより、高い「エネルギ利用効率」と
「100回」以上の「充放電繰り返し性能」を実現したと発表した。
(2) 「EV」に用いられている「リチウムイオン電池」に替えてこの「リチウム空気電池」を使えば、
「EV」の満充電からの「走行距離」を現在の「200km」程度から「500〜600km」に伸ばせるという。
(3) 「リチウム空気電池」は、「正極」で空気中の「酸素」、「負極」で「金属リチウム」を用いる二次電池である。
(4) 「正極」で「リチウム」と「酸素」が反応し「過酸化リチウム」(Li2O2)を生成すると放電し、
「過酸化リチウム」を「リチウム」と「酸素」に分解することで充電する。
(5) 「リチウム空気電池」は現行の「リチウム・イオン電池」と比べて5〜8倍の「エネルギー容量」を実現できる
次世代の「二次電池」として開発がすすめられている。
(6) ただし現時点では、充電した電力を放電して利用できる比率を示す「エネルギー利用効率」や、
充放電を何度も行える「充放電繰り返し性能」をはじめ実用化に向けた課題は多い。
(7) 「リチウム空気電池」は、「金属リチウム」と「空気」を「電極」として固体、液体、気体の「三相界面」上で
「電子」のやりとりが行われる。
(8)
このため、「正極(空気極)」は、液体と気体を効率よく混ぜることができ、かつ、
触媒上で効率よく「リチウムイオン」の「酸化(放電)」と「過酸化リチウムの分解(充電)」を
起こせる「電気伝導性多孔質体」が用いられている。
(9) 今回の「リチウム空気電池」を開発した「AIMR」の教授の「陳明偉」氏の研究グループは、
「正極」に用いる「電気伝導性多孔質体」として、「酸化ルテニウム(RuO2)ナノ粒子触媒」を「グラフェン」で挟んだ
「窒素ドープナノ多孔質グラフェン」を採用した。
(10) この「ナノ多孔質グラフェン電極」には、100〜300nmの大きさの
微細孔を持ち、このナノサイズの微細孔を介して「リチウムイオン」や酸素、
電解質を円滑に輸送する。
(11) また大きな「空隙」の中に「放電反応」の生成物である「過酸化リチウム」を貯蔵できる。
(12) さらにその大きな「表面積」の効果により、充電時における「過酸化リチウム」の「分解反応」を
促進する機能も有している。
(13) 実際に「走査型電子顕微鏡」(SEM)を用いて、「ナノ多孔質グラフェン電極」の
充電前と充電後の状態を確認したところ、充電前に存在していた「過酸化リチウム」が充電後に
消失するとともに、「放電」によって元の状態に戻ることが明らかになった。
(14) さらに、「透過型電子顕微鏡」(TEM)を用いて、使用前と充放電を「50サイクル」行った後の
「酸化ルテニウムナノ粒子触媒」の状態を原子レベルで観察した結果、
触媒である「酸化ルテニウムナノ粒子」のサイズは変わっておらず、充放電で
触媒に大きな変化や劣化が起こらないことを確認できたという。
[2.3.3.2] 実験結果
(1) 電極の図を図1に示す。
図1 3次元構造を持つナノ多孔質グラフェンを正極材料に用いたコイン型のリチウム空気電池
(this is quoted from JST
& AIMR)
(2) 図2に示す。
図2 正極のナノ多孔質グラフェン上で行われているとされる化学反応。
(this is quoted from JST
& AIMR)
(3) 「ナノ多孔質金属」を図3に示す。
図3 「ナノ多孔質グラフェン」の前駆体となる「ナノ多孔質金属」の3次元立体図。
(this is quoted from JST &
AIMR)
(4) 「SEM」の結果を図4に示す。
図4 酸化ルテニウムナノ粒子触媒を挟んだナノ多孔質グラフェン電極のSEM画像とTEM画像。
(a)50サイクル充電前のSEM画像。円盤状の「過酸化リチウム」が生成していることが確認できた。
(b)50サイクル充電後のSEM画像。
(c)充電試験後のナノ多孔質グラフェン電極のTEM画像。
100〜300nmの孔サイズを持つ。
2〜3層の「グラフェン」に覆われた5nmの「酸化ルテニウムナノ粒子」が壊れずに存在していることが
確認できた。
(this is quoted from JST & AIMR)
(5) 充放電サイクル特性を図5に示す。
図5 開発した「リチウム空気電池」の充放電特性の試験結果。
(充放電の「1サイクル」目から「100サイクル」目まで大きな変化は起きていない)
(This
figure
is quoted from JST & AIMR)
[2.3.3.3] 評価
(1)
今回開発された「リチウム空気電池」は、「電極単位重量」当たりの「電気容量」が
「2000mAh/g」、「充放電繰り返し性能」が「100サイクル」以上と
これまでの研究成果と同等であり、その上で「エネルギー利用効率」も
「72%」以上と比肩し得る性能になっている。
(2)
「酸化ルテニウムナノ粒子」を「グラフェン」で挟んだ
「窒素ドープナノ多孔質グラフェン」は、放電し切った場合で
「電極単位重量」当たり最大「8300mAh」の電気容量を持つ。
(3) これを、「電極単位重量」当たり「2000mAh/g」の「電気容量」に固定した場合、
「100サイクル」以上の「充放電」ができることが分かった。
(4) このときの「エネルギ利用効率」は「72%」を超えたという。
(5) 充放電時の「電流密度」を変化させる実験を行ったところ、
従来の「リチウム空気電池」よりも充電スピードが速いことも判明したと言っているが
「電流密度」の具体的な数値がない。
(6) 高価な「ルテニウム」を用いることによるコストの増大は課題の一つとなる。
(7)
また、「正極」での反応時に測定される電圧が理論値よりも高くなり、
正極の「グラフェン」や「酸化ルテニウム触媒」を腐食する原因になる「過電圧」を
小さくするため、「電極単位重量」当たりの「電気容量」を「2000mAh」に抑えているが、
「電気容量」をさらに高めるには「過電圧」そのものの低減も必要になる。
[3] 方式(2) 「正極」と「負極」の間の「電解質」を「水性電解液」にする「RLAB」
[3.1] 概念
(1) 「NAーRLAB」では「正極」へ「放電生成物」として非導電性の固体の「過酸化リチウム」が析出して
「正極」の「カーボン・ブラック」などを「電極」を被覆して「放電反応」を阻害する。
(2) そこで「正極」と「負極」の間の「電解質」を「水性電解液」にして
「放電生成物」を「水性電解液」に溶解する
「水酸化リチウム」にして
「正極」への析出を防止することが出来る。
(3) 「正極」と「負極」の間の「電解質」を「水性電解液」にすることで、(2)の不都合を回避する一方
水とは激しく反応する「負極」の「リチウム」を 「保護膜」で覆う「RLAB」
(以下「AーRLAB」という)についても研究されている。
(2) この場合も「正極」への「炭酸ガス」の侵入が阻止する必要がある。
(3) 「放電過程」では「正極」では「酸素」は「電子」を「導体」から受け取って「水」と反応して
2H2O+O2+4eー ⇒ 4OH−
のような「水酸化イオン」を生成する。
(3) そして「水性電解液」の中で「負極」から来た「リチウム・イオン」と合体して
「放電生成物」の「水酸化リチウム」が生成される。
(4) 「放電生成物」の「水酸化リチウム」は「水性電解液」に溶解している。
(5)
しかし「放電過程」の進行に伴って「水性電解液」中の「水酸化リチウム」の量が増大すれば
飽和溶液状態になってやがて「水酸化リチウム」が「水性電解液」に析出する。
(6) 析出した「水酸化リチウム」が「正極」に付着しては不都合である。
(7) 「正極」を空気中の「炭酸ガス」を遮断して「水系電解液」と「水酸化イオン」だけを
通す「アニオン伝導体」で被う方法も提案されている。
(8) 「充電過程」では「水系電解液」に溶解している「水酸化リチウム」を
分解して「電子」を「正極側」の「導体」に放出して
「リチウム・イオン」と「酸素」を放出する。
(9)
「リチウム・イオン」は「保護膜」を透過して「負極」の「リチウム金属」に来て
「導体」から「電子」を受け取って「リチウム金属」となって表面に析出する。
[3.2] 「AーRLAB」の技術的課題
[3.2.1] 負極の構造
(1) 「リチウム金属」を「保護膜」で被覆して「水性電解液」と反応しないようにする。
(2) 「耐水性」の「保護膜」としては一例として「LTAP」(Li1+x+yTi2-xAlxP3-ySiO12)(x=
0.3,y=
0.2))が使用される。
(3) しかし「LTAP」は「リチウム金属」と接触すると反応するので間に「緩衝膜」を挿入する。
(4) 「緩衝膜」としては一例として「PEO」が使用される。
[3.2.2] 水性電解液
(1) 「保護膜」の「LTAP」は「水性電解液」の「pH」が「7」より大きいと「Li3PO4」を生成する。
(2) だから「水性電解液」の「pH」を弱酸性に維持する。
(3) 「水性電解液」に「酢酸」、「支持塩」に「酢酸リチウム」などのように「弱酸溶媒」に「弱酸リチウム塩」を溶解して
「水系電解液」の「pH」を「弱酸性」の一定に安定させる。
(4) そしてその「水性電解液」の中で「水酸化リチウム」を「飽和状態」にしておけば
「放電過程」では「水酸化リチウム」が析出するだけで「水性電解質」は
「弱アルカリ」に維持される。