ザンドナイ1883(サッコ・ディ・ロヴェレート)〜1944(ペーザロ)
ザンドナイはとても若い頃から作曲を始め、その才能も発揮していた。
9才の頃には村の楽団の為に曲を書いたり、様々な楽器を弾きこなしたりしていた。ロヴェレートで師事した先生の進めも有り、ペーザロの高等音楽院でマスカーニの指導を受けた。
高等音楽院卒業の頃には将来性を認められ、その頃歌曲も未発表ながら沢山作曲していた。オペラも13曲ほど作曲しており、ガヴリエレ・ダヌンツィオの悲劇のオペラ「フランチェスカ・ダ・リミニ」で大成功し、作曲家としての名声を確立した。
オペラだけでなく歌曲に於いても、詩の持つ意味をとても重要視し、詩と音楽を一体化させ、感動とも調和することを目的としていた。
憂鬱、不安、哀愁、郷愁、躊躇、不満、生活苦と様々な事柄、概念を詩のテーマとしていた。愛や死に関してもありきたりの内容ではなく奥深い感情を考察している。独自のこだわりを持った作曲家と言えよう。
CD「リッカルド・ザンドナイ歌曲集」では、23曲収められているが、これは世界でも初めての事である。現在日本ではザンドナイの名前はあまり知られていない。真に残念な事に、ザンドナイは第二次世界大戦中に亡くなっている。もしあと10年生きていたらきっと世界的にもっと彼の名声は知れ渡っていた事と思う。
代表作のオペラ「フランチェスカ・ダ・リミニ」も日本では未上演なので、もし上演されたなら、ザンドナイの曲に興味を持ち、歌曲も歌ってみたいと思う人が沢山いることでしょう、とても残念な事です。
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