織部南蛮人燭台

桃山時代の織部南蛮人燭台

桃山時代に当時流行った南蛮の影響を受けて造られた燭台には
これぞ用の美と思われる仕掛けがあります。

現存する造りのよい燭台には下の方にわざわざ<引き出し>が造ら
れています。これは当時火の始末に苦心し工夫したものと思われ、
中に水を張っておき、和ろうそくが灯って時間が経ち暗くなってきた
時に、残っている燃えカスの芯を芯切でつまみ、燭台の引き出しの
水の中に入れ、しっかり火種を消す役目があったと言われています。

美濃ものはかなりのものが轆轤造りですので、中が空洞で引き出
しの細工をすることはとてもロスの多い仕事ですが、桃山時代の陶
工達が腕を競って工夫した様子が見て取れます。

また燭台の南蛮人はどれも少し怖い顔をしています。当時の人々が
大きな目鼻と体格をした南蛮人を見たときにきっと鬼が来たかと思
ったような恐怖心を感じることができます。
夜話の茶事で暗い部屋に和ろうそくの灯りをともして、揺らめくこの
南蛮人燭台の顔は一層幽玄さを増したに違いありません。

上の写真はそれら技法を忠実に再現した青峯造の「織部南蛮人
燭台」です。

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