歴史ミステリーのひとつ「本能寺の変」を自分なりに解釈、分析し、そこに狂言廻し的オリジナルキャラクター 比鬼導寸を登場させ、戦国時代もっとも緊迫した運命の日の漫画作品を描いた。欲こそが人を強くした時代で、欲のむなしさを表現した。32P
★ストーリー解説★
戦国時代。本能寺の変の半年前。予言といって信長の死を言いまわる浪人が一人。比企導寸という謎の男であった。この男はハッタリで権力者たちを手玉にとり、誰もが倒せなかった信長を自分の作戦で間接的に殺すことのみに生き甲斐をもっていた。明智光秀、羽柴秀吉らの性格と弱点を見ぬき、そこにつけこんで勝手に予言した謀反を現実のものとしようと画策する導寸。果たして当日、謀反は切羽詰った明智光秀がおこした。これで導寸は目的を達したが。余計な欲がめばえてしまう、それは今度は間接的にではなく自分の手で明智光秀を打ち歴史に名を残したいという欲であった。結局この欲のために導寸自身も身を滅ぼしてしまう。最後に笑ったのは、本能寺の真犯人だけであった。 |