四海困窮 四海困窮〜大塩平八郎〜
2009年3月
自分の描きたい大塩は商業誌掲載出来ないとの境遇から、WEB公開作品と吹っ切れる事で5年の歳月を経て完成した作品。大塩への興味は、学生時代の歴史の教科書で役人であるのに関らず一人革命を勝手に興し勝手に散っていった存在に興味を持ったのが発端。その後十数年がたち自分も色々と知識思想が身についた所で、やっと大塩が「何故ああ生きねばならなかったか」を掴む事ができたので、この作品に取り掛かったのである。現在流行している「ファッション時代劇」サムライという言葉を安易に使い、大事な精神を描かないそれらの作品群に対しての怒りのメッセージがこの四海困窮である。大塩平八郎事件を漫画化!「朱子学・陽明学」を描かずに、一体何がサムライなのか!業界初の陽明学漫画!42P

★ストーリー解説★
悪政はびこる大坂の街に、貧民に味方する正義の役人、それが大塩平八郎であった。大塩は幕府役人であった経歴から武装蜂起に反対し続けるが、学問の究極の到達点は「自然発生の行動にこそ存在する」と悟る。最期は己の思想を完成させる為には「死ぬ事こそが必要」との答えを出し、それを実際に有言実行する。その激烈なる生き方は、後世の武士たちに大きな影響を残していった。
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