第五回 諸葛孔明いざ登場!赤壁の戦い
今回登場する英雄達-------
孔明(コウメイ) 三国志で一番有名人?
本名は諸葛亮 孔明。史上最大の天才軍師。
超能力者。元祖判官贔屓。発明王。エンターテイメント軍師。
などなどこの方の肩書きは絶えない。日本では高潔さから一番人気。
政治家の鏡。ビームは出さない。
周瑜(シュウユ) 父に継いで急死した孫策の意志を受け継ぎ
孫権を補佐して呉の国のために戦う。
女性人気ナンバー1の才能あふれるカッコイイお人。
孫権(ソンケン) 孫堅の子で孫策の弟。
劉備や曹操とは親子ほどの年齢差がありながらも
見事三国の一つとして立ちまわる、その力量はスゴイ。
目が青くてヒゲが紫らしい。
劉備は悩んでいた・・・「こんなはずじゃなかったのに・・・俺ってばいつも負けてばっかりで・・・天下はもう曹操のもんだし・・・ はあ〜 世の中やっぱり甘くなかったな〜 収入がないのになぜか部下は増える一方だし・・・ これは一体どうゆうこっちゃ?」
さてさて、第一回のころからはや25年・・・ 燃えていた劉備も今や40代後半。ライバルの曹操が中国大陸半分を手中に治めているのに対し、劉備は今だ居候の身・・・「おかしい!よく考えりゃ、俺ってば主役なのにまったく活躍してないぞ!関羽の人気は上がる一方だってのに・・・どういうこっちゃ! まずい、テコ入れせねば・・・」さすがにあせった劉備は曹操と自分とは一体何が違うのか・・・一人悩んで現状打破のアイデアを考え抜きます。そこで劉備が導きだした結論とは!「わかった!劉備軍は馬鹿なんだ!」やりました!苦節25年・・・やっとこ劉備はこの答えに気付きました!「頭のいいやつで給料安いやつを探してこよ・・・」そうして劉備が探しあてたのが、27歳、プータローの諸葛孔明です!
自称天才・・・ 職歴ゼロ・・・ やる気なし・・・ のうさん臭い若年寄の家に三度も足を運んで、劉備はこの引きこもりの若者を引っ張り出すことに成功します。(これが有名な三顧の礼。)劉備の「何とかならんかね〜」という思いっきりアバウトな悩み相談に孔明は体当たりで答えます。「ジャンケンで・・・三人がずっと同じものをだしたらどうなるか?アイコアイコで勝負はいつまでもつきません。これを名付けて天下三分の計!」「北は曹操、東は孫権にまかせ、劉備様は残る西に国を構えるのです!それが唯一劉備様が皇帝になるチャンス!」この奇抜なアイデアに劉備も「なるほど!だからこの話は三国志というのだな!」と納得(?)し、これ以後この二人は大の仲良しとなりました!
おりしもその直後、曹操が南に攻めこんできます。そこで劉備軍は孔明の言うとうりにやってみたら勝利することができたので、劉備軍のテンションは見る見る上がりました!いける!いけるぞ!劉備軍!かと思いきや、また負けた・・・
ズタボロに負けて、劉備はまたまたスタコラ逃げる始末・・・青い顔してノーコメントの孔明先生・・・養い主の劉表も死んで、劉備は次の保護者を何とかして探さねばと考えます・・・ そんな時、東の呉の国から使者がやってきたのです!話がうますぎる!
さて、このころ水と緑の呉の国では孫策が死に、弟の孫権と孫策の義弟・周瑜が治めていました。(孫堅→孫策→孫権つまり今は三代目です。)呉の国は、まだ若い三代目よりも周瑜や他の重臣のほうが発言権があるので、実権は周瑜たちが握っておりました。孔明は天下三分の計実現のために、この呉を説得して曹操にぶつける作戦にでます。そうしておきたのが、かの有名な赤壁の戦い、と、いうわけであります!
この周瑜という男がこの戦いの主役であ〜る!何とこの時若干33歳!33歳にして国をまとめあげ、呉の国のために戦ったのである!エライ!天才!ストイック!しかも美形!ヒゲなし!(イメージ)血を吐く!そして早死に!(女性のそそる男の典型ではありませんか!)兎に角、この呉の国は周瑜が親友・孫策と創った国!その親友の死後、弟・孫権を支えてここまできたのである!そんな国をあっさり降参して、曹操に渡すわけにはいかないでしょう!しかも曹操が自分の美人妻を狙っているという噂・・・ 「田舎をなめんじゃねえ!」と、いうわけで、男周瑜は劉備軍と組んで曹操軍に赤壁で対峙するのでありました!バババ〜ン!
曹操軍83万に対し、劉備・孫権連合軍3万・・・ どうやって勝つか?みんなで考えた結果。出た答えが 一・舟だから火で燃やそう ニ・敵の水軍を弱体化させよう ということでした。周瑜は孔明に依頼して敵の矢をかっぱらってこさせて、敵の水軍の蔡瑁を謀反の疑いをかけて殺します。(これがホントの細胞分裂!)周瑜・孔明と並ぶ名軍師・广統に頼んで敵の舟を鎖でつながせて、黄蓋というじいさん武将をいじめる大芝居を打って敵に投降させました。かたや宿敵・袁紹がいなくなって、宴会など開いて余裕をかましている曹操。自然と油断が生まれています。いけるぞ周瑜!
さて!これで準備万端!と、思いきや当日になって大事なことに気付いた周瑜。「風向きが自分の方に向いてるということは・・・燃えるのはうちらの舟じゃあねーのかい!え?」よく気付きました、さすが周瑜です。これには周瑜もお手上げで、自称・気象予報士の孔明先生に相談します。そこで孔明がいうには、「魔法を使って風向きを変えてしんぜよう!」とのことでした。この孔明の問題発言に「こいつ危ねえ・・・」と周瑜はヒいてしまいましたが、孔明としてはハッタリかまして周瑜をビビらせておこうと思ったのでしょう。もうお互いに、赤壁以後を睨んだ動きになっていたのですね〜。(結局答えは一日だけ風向きが変わる季節風だったのですが・・・)
赤壁は燃えた!曹操はワケがわからぬうちに大敗してしまい、赤壁の大要塞はまたたく間に燃え尽きてしまった!ゴオ〜!ゴオ〜!この瞬間こそが曹操の天下統一が挫折し、中国のミリタリーバランスが崩れて、三国時代の幕開けとなる瞬間であったので〜あります!「孫策!やったぞ〜!俺は歴史を変えちまった〜!」周瑜33歳、絶頂の時であります!
曹操は赤壁から必死に逃走し、何とか自分の領土に帰ろうとする。負けに負けて83万の大軍が今や数10騎・・・ 自国の領土まであとわずか・・・ し〜かし、しかし!最後に待っていた敵は何と関羽であったのだ〜!
曹操は関羽に頭を下げて命乞いをする・・・ 「関羽殿・・・かつての仲に免じてワシらの命、助けてはくれまいか・・・」そこにあるのは天下の曹操のあまりにみじめな姿であった。関羽はかつて曹操に仕えていた思い出を思いだし。関羽はズタボロのみじめな曹操を討てなかったのである・・・弱きを助け強きをくじく”義の人”関羽。命乞いをする敗残兵に同情してしまったのだ!「わしはこの者たちを討てぬ・・・」曹操たちは頭を下げて逃がしてもらったという・・・ あ〜!関羽!お前ってやつは!!!!!
ともあれこれで曹操の力はしばらく失墜し、孫権と劉備はこのスキに力を蓄えることができたのであります!ところで周瑜はこの勝利に気を良くして、呉の天下統一の野望に燃え始めます。かたや孔明は天下三分にむけて劉備の野望を補佐します。さてさて周瑜と孔明の運命やいかに?劉備は次回こそ自分の国を持つことができるんでしょうか?そ〜れは次回のお楽しみ!