第六回 劉備国を取る!馬超の乱〜劉備の入蜀
今回登場する英雄達-------
馬超(バチョウ) 漢の名将・馬援の子孫で馬騰の息子。
若いうちからその勇猛を恐れられて、
その見事な容姿から錦馬超の異名をとる。
一騎討ちが大好き。
广統(ホウトウ) 本当は广の中に龍の字が入るが字が水準オーバー(涙)。
容貌が醜いために仕官先が見つからず劉備でさえも当初、
彼の才能を見ぬけなかった。
ひょっとして臭かったのではあるまいか?
劉備(リュウビ) 軍師・孔明を仲間にしてようやく
運が向いてきた我らが大将。
孫権の妹と結婚して呉と同盟。
「天下三分の計」実現の日は近い。
はああああ! さてさて、前回の「赤壁の戦い」において曹操は見事大敗し、中国大陸のミリタリーバランスが崩れたのを幸いと、野望あるものが一斉に動き出します!そんな中でも一番燃えているのが我らが呉の周瑜様。「赤壁の勝利は天が与えてくれたチャンス!」と、天下二分の計に向けて動き出します。天下二分の計とは北の曹操に対抗するために、南を全て呉が切り取ってしまうプランです。その戦略の一環として周瑜が考えたのが、魏(曹操軍)の背後に存在する馬超を動かすことで〜ありました!
馬超のいる西涼はかつてあの董卓がいた所とあって、その軍隊の強さといったらハンパじゃ〜ない!大将の馬超は名門出身で年若くして容姿端麗。西涼の馬賊を率いる名将で、かつての呂布を思い起こさせる猛将でありました!馬超は呉の要請で父の馬騰と一緒に曹操の背後を突く準備をします。だがしかし、だがしか〜し!馬騰は都で曹操に殺されてしまうのです!「昨日馬に噛まれる夢を見た・・・どうやらワシの国は、名前に馬の字があるやつに滅ぼされるらしい!」曹操の夢占いの巻き添えをくってしまった馬騰でありました・・・(実はこの占い、同じ馬でも後で出てくる司馬懿なんですが・・・)
兎に角、怒りに燃えたのは息子の馬超!「曹操!きさまだけは許さ〜ん!」仇討ちだとばかりに曹操軍に怒涛の攻撃を開始!瞬く間に魏の領土に入りこんでいきました!怒りに燃える馬超は曹操を殺す勢い!曹操はかつて董卓や呂布に殺されかけたトラウマに再び襲われます!「赤い服が曹操だ〜!」→曹操服を脱ぐ。「長いヒゲが曹操だ〜!」→曹操ヒゲを切る。そんなコントを演じながらなんとか曹操は陣に逃げ込みました。ババン!
曹操は馬超に正攻法ではかなわないとあって、小細工を使います。所々の文字を塗りつぶしたアヤシイ手紙を送りつけて仲間割れを誘ったのです。この理解不能の手紙を見た馬超は頭からケムリを出し、トランス状態になって曹操に敗れてしまったのでした・・・ ぷしゅ〜・・・ 惜しかったね〜 イイセンいってたのに・・・
さて、馬超があてにならなくなった周瑜は自分で西の蜀の国を取ってやろうと考えます。だがしかし!蜀にいくには劉備のいる荊州がどう考えても邪魔。周瑜は劉備から荊州を何とか奪おうと頑張ります!しかし孔明がその作戦をコトゴトク見破って、怒りっぽい周瑜を怒らせます。「あいつはトランプの”七並べ”で絶対俺の札を止めるタイプだな・・・ ゴフッ・・・」
周瑜は怒ると血を吐く病気におかされていて、怒るのは医者から禁じられていたのです。なのにそれを孔明がじらして、なおかつ煽るものだから・・・ 「天はなぜ周瑜を生んで、同時代に孔明を生んだのか!」あわれ周瑜は死んでしまうのでした!残念!周瑜の死によって呉の国は路線変更。天下二分の計をあきらめて、これから数年はひきこもりしてしまうのでした、チャンチャン!
さて、呉の国がおとなしくなって、やっと安心した我らが劉備軍は三国志実現のために蜀の国を取ろうとします。蜀の国を治めるのは平凡な劉璋という男。ならば取るのは簡単じゃないかと思いますが。我らが劉備はさえない顔です「前は劉表・・・ 今度は劉璋・・・ なんでいつも欲しい国は親類(劉一族)が治めているのよ〜 ”義の人”劉備としては、同族を攻めるなんざ、やりにくい。実にやりにくい!」そんな悩みを抱えていたのです。それを見ていた軍師・广統は「誰かが汚いことをやらなけりゃ、キレイごとばっかりいってる劉備軍は、いつまでたっても国をもつことなんかできん!ワシが悪者になってみんなのために蜀を乗っ取ってやる!」と考えて、暴走して一人蜀乗っ取り計画をすすめていくのでありました。
「孔明に出来んことをやるのがワシの仕事じゃ・・・」ダークサイド軍師・广統はダークサイド将軍・魏延と組んで蜀乗っ取りに大活躍!蜀を取るあと一歩!というところまできますが・・・ そこで悲劇がおとずれたあ〜! 广統は敵の待ち伏せにあって劉備と間違えられて殺されてしまったのであ〜る! あれよあれよという間もなく、孔明と並び称された天才軍師・广統は、志なかばでその生涯を閉じたので〜ありました!ベベベン!
劉備はこの後、馬超を仲間に迎え入れて蜀の国を取る(盗る?)ことに見事成功したのだが、广統の死は何よりも大きい損失であった・・・ 「この蜀の国を取ることができたのも・・・ 全てあの男のおかげだ・・・」さすがの劉備もセンチになり、早すぎた天才の死を悲しむのでありました・・・
何はともあれ劉備はついに自分の国を手に入れた!苦節50年以上・・・ 思えば長い放浪生活でありました・・・ 曹操が赤壁で負けて、呉の周瑜が死んだことで、チャンスが到来した劉備軍。そのチャンスを見事生かして蜀の国を建国し、天下三分の計を実現した劉備軍、あんたらやっぱりスゴかったのね!なんてったって主役だもんね!さ〜て、さてさて!みんなの評価も上がってきたところで、今回の話は終わりにします。
さてさて時代はついに三国時代へ!前代未聞の国家サンスクミ!この均衡を破るのは一体誰か?次に出てくる英雄は?それは次回のお楽しみ!