クライアント:補聴器店『補聴器のとことこ』店長

 参考データ:http://www.nodule.jp/currentissue/200704/02.html
        JTBパブリッシング社が発行の月刊誌、『ノジュール4月号−50代からの人生エンジョイ雑誌』。
        その『ノジュール4月号』の特集記事『我ら、埼玉で起業せり』の中に、記事が掲載

 ●インタビューをした人:川又(集客支援センター)
 ●インタビューを受けた人:山口様(補聴器店店長)

インタビュー
 

『 チラシ編』

川又

『まず、チラシのメリット/デメリットを教えて下さい』
山口 『チラシの一番のメリットは、これはチラシでも新聞でも共通しているのでしょうが、まずまったく何の知名度も
無い人の認知を上げる為には、一番安易な手段だと言えることですね』

『ただチラシは、入れる曜日と、日にちによって反応が変わってきます。
その為、どの曜日/日にちでチラシを入れるかは、自社のターゲット層を見極めた上で決めることが一番大事です。それから、チラシにおいては差別化が絶対重要なポイントです。
極端な話、チラシが多い日は50部ぐらい入っていますが、その殆どが業種の種類を問わず、販売を目的とした
『売り込み』のチラシです。

それに対して、まず情報提供を第一目的としたチラシは、極めて少ないです。 
私は、そんな状況の中で、もちろん販売目的では有るけれども、その販売の臭いを極力消せるようにしてきました。チラシを見た人が、即座に『また売り込みか!』と思わせない為に、チラシには、『特売』とか『セールス』という言葉は、一切使ってません。』
川又 『チラシに関しては、頻繁に期間限定/人数限定など、何かを限定し購買意欲を喚起する内容が多いですが、
実際にこの手法は、有効ですか?』
山口 『商品の特性によって変わります。 一般的な、どこの店でも販売されているような商品でしたら、期間を限定したほうが、絶対集客においては効果的です。  
逆に、高額商品など、購入前にじっくり時間を掛けて検討することが必要になる商品に関しては、ある程度、長い期間を設けないと、ユーザーのスケジュールに合わせられなくなります。その為、自分がどんな商品を扱うかによって、期間は変えたほうが良いと思います。』
川又 『チラシの一番のデメリットは何でしょうか?』
山口

『チラシは、他の媒体と比較した場合、料金的には非常に高いです。値段が、もう少し安ければ私も頻繁にチラシ
を配布出来るのですが・・。
チラシのもう一つのデメリットは、地域が限定されることです。
何の為に地域が限定されるのか?と言うと、やはり料金です。
地域を広げると、広げた分だけ料金が掛かります。 定期的にチラシを発行したいならば、地域毎に、順番で配る
などをしないとお金が幾ら有っても、足りなくなります』

川又

『次に新聞記事広告に関して、お聞かせください』

山口 『新聞に関しては、もちろんどこの新聞を扱うかにもよりますが、合計三つのメリットが有ります。

一つ目のメリットとしては、広範囲の地域に流布出来ること。

二つ目は、記事広告という形で自社記事を掲載することで、新聞社の信頼度を、個々の法人に上乗せ出来ることです。今、私の場合だと『新聞+チラシ』をセットでやっていますが、やはり効果は上がっています。
チラシが先で、新聞で後か? それとも新聞が先で、チラシが後か?ではありませんが、このセットは有効です。

三つ目の利点は、もちろんスペースをどれだけ取るかで変わって来ますが、チラシよりも料金が安いことです。

新聞記事のデメリットとしては、当然サイズはチラシよりも小さくなるので、掲載出来る情報に限りが有ることです

『 ポスティング編』

川又

『ポスティング広告については、どうでしょうか?』
山口 『ポスティングに関しては、1つ重大な誤解が有るのではないでしょうか?開業したばかりの人が、営業経費を節約
する為に、業者を通さず自らポスティングすることは良く有るケースです。確かに自分で、ポスティングをすれば、
経費は節約になりますが、その分、自分の時間が無くなります。そう考えると結局は、節約する金額より、失う時間
の損失の方が、トータルで見て大きいと思います。』
川又 『なるほど』
山口 『実際問題として、仮に自分で5000部をポスティングするとしたら、大変です、丸一日掛かっても配り終わらないでし ょう。そのポスティング作業に時間を掛けるぐらいならば、私にとっては、チラシや新聞記事の内容を考えたりする時間のほうが貴重なのです。』

『 小冊子編』

川又

『最後に、小冊子はどうでしょうか?』

山口

『小冊子に関しては、評価というか、即効性が有るか?に関しては認められない点が有ります。
ただ個々の顧客、或いは法人絡みにおいても、小冊子という、自ら情報をまとめたツールを渡すという行為は、特に、直接手渡し出来る場合、もちろん内容にもよるのでしょうがかなり自社に対する信頼度が高くなると思います。
お客さんの中には、私の小冊子ですら全部読みきれない人もいますが、(※小冊子は全30頁)それでも何か『匂い』を感じ取ってくれますね。
『匂い』というのは、『ここは、真面目にやってくれるな』『真面目な店なのかな』という感触を持ってくれることです。
もちろん内容にもよりますが、売り一辺倒でなく真面目に作られたものならば、相手にそういう気持ち/誠意は伝わりますね。』

川又 『なるほど』
山口 『メーカーや大手が作ったカタログやリーフレットでは、絶対得られない印象が相手に伝わるのが小冊子の
メリットです。最近は、メーカーも小冊子タイプのパンフレットも色々作成していますが、正直ユーザーの立場で、
ユーザーが理解出来る文章で書かれたものは、少ないですね。
まー、メーカーの立場で言えば、限られたスペースに、情報を入れているので、その分、言葉が足りなくなったり、
専門用語の羅列に成ってしまうのは仕方が無いことかもしれませんが・・・・。
そういう点では、自店(補聴器店)のターゲット層に理解出来る形に、組み替えて、提供出来るのは、お客さんにとっても非常に分かりやすいというメリットが有ります。 そこが、小冊子の良い所じゃないかなと思いますね』
川又 『確かに、メーカーはそこまで考えて、小冊子やパンフレットを作成する訳では無いですからね』
山口 『メーカーは何百万人という層を対象にして、商品を作っているので、個々の地域性、年代別ターゲット層などを考慮したパンフレットなどは、とてもじゃないけど無理ですね。その点、自分の店の商品を含めて、オリジナリティーに溢れた情報を(小冊子という形で)渡せるのは、良いのかなと思います』
昨年10月から小冊子を配り始めたばかりなので、まだ評価という所までは行ってないけど、宣伝媒体としては使えるのかな、という感触は有ります』
川又 『ただ無造作に小冊子を配っても意味が無いですね』

山口

『うん、だから配り方とか、渡す層も、例えば、問い合わせの有ったお客さんにDMで送ってみたり、手渡しをしてみた りなど色々試しています。さっき言ったポスティングの話とオーバーラップする部分は有るけれど、無造作にチラシを100件ポスティングするよりは、10人のお客さんでも良いから、直接お会いして、小冊子を渡すほうが、売上げには結びついてくるだろうな、という感触は有ります。
お客さんに直接『手渡し』する方向で小冊子を使っていくのは、一つの有効な使い方だと思います』
最近は、駅のラックにフリーペーパーや小冊子を配置することも増えていますが、効果はあまり無いと思いますね。なぜなら無造作に置いてあるだけの物は(無料だからと)とりあえず持っていても、また無造作に家に放り投げるだ    けですからね。』
川又 『そうですね、結局は、無料でも、要らない物は要らないですからね』
山口 『その点では、自分で作成し、自店のターゲット層の人達に、1ページでも良いから、読んで貰う為の道具としては、
使えるのかなと思います』



★収録インタビュー解説★

上記収録インタビューの中から、特に集客のヒントになりそうな部分のみを厳選し、下記に解説していきます。


■インタビュー ポイント整理

 コメント) 
 『チラシ作りは、どれだけ売込みの臭いを消して、代わりに情報提供に徹することが出来るかがポイント』

 解説)
 このコメントに関しては、1つ補足する必要が有ります。
 『大安売り』などの文字は、単なる売込みのチラシになってしまいますが、『特典』という形で、本業に関連した商品
 をお客さんにプレゼントする戦略ならば、効果的と言うことです。

 例えば、補聴器店ならば『耳かき』をプレゼントするなど、補聴器と関連した商品を特典としてつけるならば、その
 チラシは、

 『情報提供』+『関連商品プレゼント』=『より魅力的なチラシ』
 となります。

 コメント)
 『一般的な商品に関しては、期間限定は有効。 高額商品に関しては、顧客に十分な検討時間を与えないといけない
 ので、あまり効果は無い』

 解説)
 最初のコメントと重なる部分も有りますが、一般的に高額商品ほど売れるまで自分が掛かります。
 その為、見込み客に対しては、根気強く、その商品に関する知識を伝える情報提供だけに徹したほうが無難です。


 コメント)
 『チラシ+新聞とセットでの販促は効果的な手法です』

 解説)
 通常、2つ以上の集客媒体を組み合わせる『クロスメディア戦略』は、下記のように『ネット+マス媒体』と解釈される
 ことが圧倒的です。

 引用記事)
 『大手が関心を寄せるのは、ネット広告単独ではなく、テレビなどマス媒体とネットをどう組み合わせるかというクロス
 メディア』
 (日経新聞 3月18日号 タイトル:生き残れるか ネット広告仲介)

 純粋に文字だけを見ると、『クロスメディア』=『2つ以上の集客媒体を組み合わせる』

 なので、『チラシ+新聞記事広告』のアナログ媒体の組み合わせも、クロスメディアであり、実際、この手法は効果的
 です。
 但し、チラシと新聞記事広告は、その表現方法が全く異なってくるので、その点に関しては、注意が必要です。

 *チラシ
 値段にもよりますが、通常チラシは、A4用紙の何倍にもなりますので、その分、商品に関する詳細な説明+特典情報
 など、様々な情報を掲載することが可能です。

 *新聞記事広告
 新聞記事は、一般的にチラシと比較した場合、何十分の一のサイズしかないので、掲載出来る情報に限りが有ります。
 その為、新聞記事では、特典などの情報は載せず、商品に関する知識/情報を短く区切った文章(イメージとしては、
 サブタイトルの連続)で載せる形のほうが、効果的です。


                           

■『小冊子』VS『チラシ/新聞広告』と『小冊子』+『チラシ/新聞広告』の違い

 コメント)
 『100枚のポスティングより、10人の見込み客に小冊子を渡す方が効果的』
 
 解説)
 『小冊子』という集客媒体は、ここ3,4年で急に注目を集めた手法ですが、どうしても1点、気になることが有ります。  

 それは『小冊子』という方法が、従来のチラシ/新聞広告などに取って代わる新しい手法という論調で、

 『小冊子』VS『チラシ/新聞広告』→『対立する物』

 と、まるで、両者がお互いに対立する概念のように語られることです。


 実際は、上の公式は、

 『小冊子』VS『チラシ/新聞広告』→『対立する物』
 
 ではなく、

 『小冊子』+『チラシ/新聞広告』→『お互いの相乗効果を高める』

 と、このような公式になるはずです。

                                  
 上記2つの公式に関して、詳しく説明していきます。
 『小冊子』というツールは、過大評価も過小評価もすることなく、冷静に考えれば、従来のチラシや新聞記事と同じく、
 『集客』の為の1ツールにすぎないと思います。

 当然、1つの集客ツールとして、メリット/デメリットが存在しますので、下記に明記します。


○小冊子のメリット

 1.チラシや新聞では伝えきれない大量の情報を、見込み客に届けることが可能

 2.過去に問い合わせの有ったお客など、自社に少し興味が有る見込み客の購入を促す『押しの一手』のツール
   として最適。


○小冊子のデメリット

 1.作成コストが掛かる為、チラシのように何十万部も配布するのは難しい。

 2.問い合わせの有ったお客など、『ピンポイント』でしか配布出来ない。
   逆に無造作に配布しても、余り効果は見込みない。

 3.一般的に『小冊子配布→商品購入』まで時間が掛かる為、集客媒体としての即効性は無い。

 下記に、同じく集客の1ツールである『チラシ』について、メリット/デメリットを挙げます。

○チラシのメリット

 1.特定の地域に何万、何十万部と配布出来るので、短期間で自社の認知度を挙げるには最適なツール。
                                  
 2.チラシの内容が良ければ、即、商品購入に結びつくなど、配布後、直ぐに効果が出る。

○チラシのデメリット

 1.スペースが限られている為、どうしても売り込み中心の情報に偏り勝ち。

 2.何万部単位で配布した場合、1回当たりの営業経費が、何十万円と掛かってしまう。 
   他の集客媒体と比較した場合、かなり割高なツール。

 3.何十社のチラシと一緒にまとめて配布される為、チラシ作成に関しては、相当、効果の出るノウハウを事前に
   学習しないといけない。



■コインの表と裏

 小冊子というツールの使い方は、私はコインの表と裏で考えれば、理解しやすいと思います。

 当たり前ですが、コインは100円玉だろうが或いはアメリカのペニーだろうが、全て表面、裏面のデザインは異なります。

 『集客』をコインで考えれば、

 *表面(通常見える部分) =チラシや新聞広告などの『大量配布』

 *裏面(通常見えない部分)=問い合わせ客への小冊子『ピンポイント配布』

 と上記のように両方を使い分けるべきで、正に両者は補完し合う関係にあると言えるはずではないでしょうか?

 

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