第六惑星〜土星 | ||||||||||||
土星のデータ 直径120000キロ(地球12756キロ)地球の10倍弱の直径です。輪の部分は含みません。本体のみの大きさです。太陽系で2番目に大きな惑星です 重さ 地球の95.2倍 体積 地球の744倍 体積は地球の約1/6 衛星の数 33個 自転周期10時間39分(地球の一日は約24時間)本体の大きさを考えると非常に高速な自転です。 公転周期(太陽の周りを一周するのにかかる時間)29.5年 太陽からの平均距離14.27億キロ(地球〜太陽間は15億キロ) 地球からの距離 最も遠い時 16.6億キロ 最も近い時12.0 億キロ 見かけの大きさ 最大20.4 .秒最小14.7秒(角度一秒は1/3600度) もっとも近づいた時の明るさ マイナス0.4等 |
||||||||||||
土星の特徴 | ||||||||||||
土星は木星のひとつ外側の軌道を周回する太陽系で二番目に大きな惑星です。本体を取り巻く美しい輪で有名です。本体は木星よりやや小さく平均密度は0.69g/立方センチと水(水の密度は1g/立方センチ)より軽く(土星が入るような大きなプールがあれば、土星が水に浮くということです。)本体を比べると木星に非常に良く似ていますが、木星ほど目立つ模様はありません。輪が付いているために、目立ちませんが自転が速いため土星本体は、木星よりされに潰れた回転楕円体となっています。土星の輪は、望遠鏡でみると薄い板のように見えますが、直径が数センチから数十メートルの氷や石が沢山土星の周囲をめぐっていて、遠くから見ると板のように見えるのです。土星の輪の幅は約6万キロ以上ありますが、厚みは非常に薄く100メートルから200メートル程しかありません。輪の幅を考えると正にぺらぺらです。どの位ぺらぺらかと言いますと、A4のコピー用紙(普通紙)の長辺の長さが294mm有りますが、それを6万キロと考えると、輪の厚みは、1/500mmから1/1000mmしか無い事になります。実際、A4のコピー用紙一枚の厚みは1/10mm弱ですから、輪の巨大さに比べ、厚みがどんなに薄いか感覚的に分かって頂けると思います。輪の構造は、望遠鏡で見ると外側からA環B環C環の三つに分かれています。 |
||||||||||||
小型望遠鏡による土星の観測のポイント | ||||||||||||
コスモサインの設計者の上原秀夫氏が自宅の口径21センチ反射で撮影した土星です。小口径の望遠鏡ではここまで見えません。輪の中程にある黒い筋がカッシーニの空隙です。 | ||||||||||||
土星は、本体の周りに取り巻いた美しい輪が特徴です。口径4センチの組み立てキットの望遠鏡で30倍もかければ、小さいながらもかわいい輪の付いた土星の姿が見られます。口径60mmから70mmの小望遠鏡でも小さい本体の周りに輪が取り巻いているかわいい姿がご覧になれます。少し倍率を上げてやると性能の良い望遠鏡であれば、輪に隙間が見えるのが分かります。天文学者カッシーニが発見したので「カッシーニの空隙」と呼ばれます。わきに小さな連れが見えますがこれが、衛星タイタンです。小口径の望遠鏡ですと見える衛星はタイタンのみですが口径が15センチより大きな望遠鏡では、5つの衛星が土星のまわりを回っている様子が見えるようになり、にぎやかな姿が楽しめます。口径8センチの高性能な望遠鏡で見ると、大気のブレの少ない良条件下では(シーイングが良いといいます)カッシーニの空隙がぐるりと輪を一周しているのが分かりますし、縞模様が一本見えます。外側からA環B環C環の三つに分かれており(大きく分けてです。大望遠鏡や探査機からの画像ではもっと細かく分かれています)小望遠鏡で良く見えるのはA環とB環です。A環とB環の間に微かに見える黒い筋が、先ほど説明しました、輪の隙間「カッシーニの空隙」です。C環はいちばん内側にあり、非常に薄いので輪を通して土星の本体が見えます。C環を見るには10cm以上の口径の高性能な望遠鏡が必要です。また土星の輪の傾きは、年々変わり一公転する間に、地球との位置関係によって年々かわり輪の北側を見せたり、南側を見せたりします。地球から見て輪を真横から見ることになる約16年に一度輪が消失します。真横から見えないのは、輪の厚さが100メートル足らずしかないためです。 現在、土星の周回軌道には、ヨーロッパとアメリカが共同で開発したカッシーニ探査機が周回しており、15億キロも離れたあの星の周りをくるくる周回しながら次々と素晴らしい写真を送ってきていて、小型望遠鏡でもはっきり見える衛星タイタンへ今月15日に、探査機を着陸させ表面写真を送って来ている事を考えると不思議な感覚に襲われます。地上のそこかしこで蛮行を繰り返す人類とは全く違う側面を見た気がするからでしょうか? |
||||||||||||
探査機による直接探査 | ||||||||||||
現在までのところ1979年に米国のパイオニア11月号のを皮切りに、1980年と1981年のボイジャー1号とボイジャー2号が続き、現在は昨年(2004年)に○月に到着した、米国のNASAと欧州宇宙機関(ESA)の共同開発の探査機のカッシーニが土星の周回軌道に投入され、土星の輪の詳細な画像や、今年1月15日に濃い窒素の大気を持つ土星最大の衛星にESAが開発したホイヘンスと名付けられた小型の探査機を突入させ、地表面の興味深い画像を沢山送信してきております。 |
||||||||||||