第九惑星~ 冥王星

冥王星のデータ

直径約2300キロ(地球12756キロ)

重さ 地球の0.002倍

体積 地球の0.06倍

衛星の数 1

自転周期6日9時間(地球の一日は約24時間)公転周期(太陽の周りを一周するのにかかる時間)249年

太陽からの平均距離59.14億キロ(地球〜太陽間は1.5億キロ)

地球からの距離 最も遠い時 76.7億キロ 最も近い時43.0億キロ

見かけの大きさ 最大0.3.秒最小0.2秒(角度一秒は1/3600度)

もっとも近づいた時の明るさ 7.9等

冥王星の特徴

冥王星は、太陽系の最も外側を回る惑星です。未だに一台の探査機も到達しておらずその詳細は謎に包まれています。しかし最近の研究で様々な事が分かりつつあります。冥王星は、惑星としては大変離心率の大きい(歪んだ)軌道を周っています。太陽の周りを一周するのに249年もの期間がかかります。冥王星は1930年に発見されましたが、それ以来75年が経過していますがまだ1/3周も周っていない事になります。また先程触れたように、大変歪んだ軌道で、いちばん太陽に近づく近日点前後10年(1979年2月から1999年2月)は、海王星の軌道の内側に入り込んでいました。また冥王星本体の大きさは、惑星としてはずば抜けて小さく直径は2300キロしかないのです。地球の月の2/3程度の直径で、重さも月の1/5程度しかないなど惑星としては物足りないちっぽけな存在です。更に、1978年に発見された冥王星の衛星カロンは、直径が1200キロと冥王星の大きさと比較するとアンバランスに大きく、冥王星とその衛星カロンとの距離が1万9000キロしかないことが分かった。ピンと来ないかも知れませんが、これを地球に置き換えると、6655キロの直径の月(今地球の周りを回っている月の2倍弱の直径)が地球から僅か6万8千キロの距離にあることになり、こんな巨大な月が地球の近くを回っていたと仮定すると、現在の月の10倍の大きさの月が空に浮かんでいることになります。

このような特異な性格により、最近では、海王星の外側に分布するエッジワース・カイパーベルトに属する小天体の一つではないかという議論がおき冥王星は惑星から外そうという動きもあったが、アメリカ人が発見した唯一の惑星ということもあり、アメリカの学者を中心に猛反対があったことと、冥王星発見の際の歴史的経緯から太陽系第9惑星としての地位は守られたようです。

望遠鏡による海王星の観測のポイント

冥王星は、1989年に近日点を通過したばかりですが、14等星と非常に暗く、眼視で見るには最低でも30センチの口径の望遠鏡が必要です。見ても0.3秒角の大きさしかなく、完全な点像で恒星と見分けはつきません。

探査機による直接探査

現在までのところ、探査機による直接探査は行われていません。米国により探査の計画があります。