第1惑星~水星 | |||||||
水星 水星のデータ 直径約4878キロ(地球12756キロ)。 重さ 地球の0.06倍 体積 地球の0.06倍 衛星の数 0 自転周期59日(地球の一日は23時間56分) 公転周期(太陽の周りを一周するのにかかる時間)88日 太陽からの平均距離0.58億キロ(地球〜太陽間は1.5億キロ) 地球からの距離 最も遠い時 2.19億キロ 最も近い時0.81億キロ(8100万キロ) 見かけの大きさ 最大12.9秒最小4.7秒(角度一秒は1/3600度) もっとも近づいた時の明るさ マイナス1.9等 |
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水星の特徴 | |||||||
太陽系の第1惑星です。太陽に最も近い軌道を回っています。地球から太陽間の距離の1/3強の距離しかないため、太陽が当たっている面は、大変な灼熱地獄で表面の温度は400度をゆうに超えています。地球の2.59倍も太陽に近いので、(2.59X2.59=6.7)地球の 6.7倍もの日光を浴びることになります。その反面、大気がほとんどないので、水星の夜側は、マイナス170度以下と過酷な環境にあります。表面はクレーターに覆われ地球の衛星である月にそっくりな外観をしています。直径は4880キロと地球に比べると大変小さいのですが、月に比べると大きさは1.4倍もあり、月と同じ平均密度であれば、1.4X1.4X1.4=2.744で月の重さの2.744倍の重さに収まるはずが、月に比べると約4.5倍も重く、月より平均密度がだいぶ重いことが分かります。月の平均密度は、3.4ですが、水星は地球の平均密度に近い5.43にもなります。この原因はなにかといいますと、太陽により近い位置で形成されたのがその理由と考えられます。高温の環境下で形成された水星は、軽く蒸発しやすい物質を失い重たい物質の割合が多かったということです。そういうわけで、地球に比べても相対的に地球よりずっと大きな鉄の芯があると考えられています。 水星の自転周期は58.6日と非常にゆっくり自転していて(ちなみに地球は約24時間)、公転周期が88日なので、一回自転する間に太陽に対して1/3回転することになります。ということは、水星が3回自転する間(58.6X3)176日で太陽に対して1回転することになり、水星の公転周期は88日ですから、この水星では、2年が1日ということになります。 |
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小型望遠鏡による水星観測のポイント | |||||||
太陽にあまりに近いため、太陽から最も離れる最大離角前後数日しか観測のチャンスは無いと考えて良いでしょう。 太陽の周りを一周するのに(公転周期といいます)88日足らずのため、大変足が速い星で最大離角の日から日数が経過するとあっという間に高度が下がり観測のチャンスを逃します。 また太陽からの位置が非常に近いので、日没前や日没後の空がまだ明るい時間に探さなければならず、かなり正確に位置を把握しないと見つけるのは非常に困難です。 位相の変化 水星は、満ち欠けをします。 |
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探査機による直接探査 | |||||||
水星は、1974年に米国のマリナー10号により探査が行われました。当時は水星の周回軌道に載せるほどの技術はなかったので、1回目の探査が行われた後に、176日(水星の公転周期の倍)で太陽を周回する軌道に投入され、水星が2回公転すると1回水星の近くを通りすぎるという方法でその後2回水星に接近し表面の詳しい探査が行われました。全表面の45%の撮影が行われ、その際発見されたクレーターには日本人の名前もつけられています。その後30年以上水星の探査機は打ち上げられませんでしたが、2004年に米国の水星探査機メッセンジャーが打ち上げられ、更に現在、日本のJAXA(宇宙開発研究機構)とESA(ヨーロッパ宇宙機関)が共同で1機ずつ探査機を製作し、ロシアのロケットを使って打ち上げるベビ・コロンボ計画が進められています。 |
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