ウサポン物語 少年期
 
   

1・家族が増えて幸せ

ウサポンは妹ルアが生まれてとても喜びました。

そしてパパとママはとても忙しくなりました。

ウサポンは毎日ママのお手伝いで

従兄弟のロップと子守をしていました。

 
     
   

2 ウサポンの好奇心

日が経つにつれ、ウサポンは外の
世界が見たくなり
両親に話しました。

ママは心配でたまりませんが
パパは許してくれました。

「いつでも帰っておいで!」とパパが言い

ママがリュックに食べ物を詰めてくれました。

嬉しそうなウサポンを見ていたロップは
寂しくて仕方がありません。

「僕は寂しいよ!」

 ロップの気持ちでした。
     
   

3 旅の始まり

ウサポンは家を出て菜の花を持った男の子に
出会いました。

そして男の子と一緒に遊び、

ふたりはお腹が空いて
リュックの中の食べ物を全部食べました。

しばらくして・・・

ウサポンが男の子と別れて歩き始めた時
喉が渇いて水が飲みたくなりました。

 
     
   

4 湧き水を見つけた

ウサポンは湧き水を探して歩き、
流れ出る富士山の湧水を見つけ

ごくごく飲んで満足でした。

その後、疲れて
落ち葉のベッドでぐっすり眠りました。

翌朝になり目覚めたウサポンは
またお腹が空いて
食べ物を探して歩き出しました。

 
     
   

5 空腹のウサポン

ウサポンは食べ物を探し歩いていたら
羊たちが美味しそうな草を食べ食事中でした。

そしてその近くに
大好きな人参の畑を見つけ

お腹いっぱい人参を食べて幸せでした。

そのとき、
「泥棒!泥棒だー!」と
牧場主の怒鳴り声が迫ってきて

ウサポンは怖くて必死で逃げました。
そして
家で食べた人参が
パパが働いてお礼にもらってきた人参だった
と気がつきました。

 
     
    6 池で出会った妖精

ウサポンがとぼとぼと歩いていると池で大きな魚と
遊んでいた妖精の子供に出会い

一緒に遊び仲良くなりました。

その子の家族はとても親切で

優しくされて
ウサポンは楽しい日々を過ごしていました。
     
    7 ウサポンの本心

ある朝、ウサポンは急に自分の家族が恋しくなり
みんなの顔が浮かんで
会いたくて泣きました。

その様子を見ていた妖精のママが食べ物を
ウサポンのリュックに詰めました。

ウサポンは妖精の家族に感謝して
家に帰ることにしました。
     
     8 家族の元へ

ウサポンは家族が待つ森の家へ向かい歩き

遠くに家族が見えたとき
嬉しくて涙があふれてきました。

泣きながら帰る途中

近寄ってきた妹ルアが言いました。

「あなたは誰なの?」

「僕はウサポンだよ!」

大好きな家族の
成長した妹ルアに忘れられていました。

ウサポンは家を出て多くの経験を重ねて
大切なことを悟りました。
   
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