ヤゴを探しに行こう


ヤゴを通して自然が見えてくる

 ヤゴは、水質や環境のものさしとなる指標生物ではありません。しかし、ヤゴは、種類によって生息する環境が微妙に異なり、生息しているヤゴを通じてさまざまな自然環境を学ぶことができます。                                 
 種類にもよりますが、ヤゴは自宅周辺など身近な場所で見つける事ができます。水田、池、沼、川、学校のプ−ルなど水のある環境ならばたいてい見つかります。特に現在、学校プ−ルを利用したヤゴの調査やビオト−プ教育などが盛んに行われています。
 ヤゴは、僕らにたくさんのことを教えてくれます。さあ、網をもってフィ−ルドに出かけましょう。そこからきっといろんな自然が見えてくるはずです。

 ヤゴ採集のメリット

@ ヤゴを発見することにより、その場所がそのトンボの生息に適した環境であることを確認できる。
A 成虫のトンボは、シ−ズンが限られるが、幼虫のヤゴは、1年中、調査が可能である(注1)。
B 飼育観察により、餌のとり方、感動的な羽化シ−ンなどを体験できる。
C 動きの素早い成虫のトンボより、採集・観察が容易である(特にヤンマ)。
D ヤゴ以外の水生生物も知ることができる。

 注1)アカネ属は、卵で越冬するので冬はヤゴが見られません


 ヤゴ採集で注意すること

 @ 小さい子供だけで、川や沼に出かけるのはやめましょう。
 A 水田や畑など私有地に入る場合、近くにいる人に一声かけましょう。
 B 採集は、必要、最低限にしましょう。
 C 生息数、場所の環境、他に採れた生物などを記録しておくと後で役に立ちます。

 ヤゴ採集の極意
 @採集するための道具(ガサだも三種の神器)

 @ステンレス枠でできた頑丈な網

特注です。8000円しました。

枠の部分がステンレスの二重枠なので、まず壊
れません。砂に潜るヤゴを採集するのに最適で
す。しかし、重いので、長時間やると腰を痛めま
す。



A一般的な網
釣具店などで1000円
前後で手に入ります。
軽くて、最もオ−ルラウ
ンドな網です。しかし、
枠が弱いので、使用頻
度が高いとすぐに壊れ
ます。消耗品と割り切る
のが良いでしょう。ぼく
は、成虫もこれで採集
するので、夏場はもっ
ばらこれを使用します。
B短い柄のつ
いたザル

100円ショップ
で手に入りま
す。携帯用に便
利。僕は、山に
登るときなど、
ザックに忍ばせ
ます。

 Aどこをガサ入れするか
  
 図1 川の場合 その1

 最初は、川幅2m以内の小川や用水路にでかけるといいでしょう。
 川をよく観察すると、岸よりのところに植物が堆積した障害物があります。このような場所は、ヤゴの格好の棲家になっている場合が多いようです。
 このような環境には、アジアイトトンボ、ハグロトンボ、コヤマトンボなどが住んでいます。


 図2 川の場合 その2 





 
 泥や砂の中に潜っているヤゴもい
ます。こんな場所では、網で泥ごとす
くいます。 こんな場所には、ヤマサ
ナエ、オニヤンマ、ダビドサナエなど
が住んでいます。

 川は、ブロック護岸されていない場
所が最高ですが、現実は、そんな小
川を探す方が大変かもしれません。

 

  図3 小さな池 
 上図は、心が癒される風景ですね。こんな場所を見つけたなら、まず、水
草周辺を探ってみましょう。こんな場所には、クロイトトンボ、アジアイトトン
ボ、ショウジョウトンボ、クロスジギンヤンマなどが住んでいます。ちなみに
上の場所では、全国的に少なくなったメダカが群れていました。


 


    B ヤゴの天敵



 写真は、ブル−ギルとアメリカザリガニです。これらが頻繁に網に
入るようなら、場所を変更した方が無難かもしれません。しかし、現
在の日本では、これらが網に入らない場所の方が少ないかもしれま
せん。

 ブラックバス、ブル−ギルをはじめとする外来魚問題は、議論して
も始まらないことですが、ガサ入れをしていく中で考えさせられること
が多々あります。