川底の状態におけるヤゴの棲み分け part2

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 川に棲むヤゴの中でも、特に砂や泥にもぐるタイプは、川底の質を選択しま
す。川底の質にも、細かい砂、粗い砂、砂利、泥、ヘドロなどさまざな状態があり
ます。キイロヤマトンボなどの決まった場所でしか見られないトンボのヤゴは、生
息できる川底の選択性が極めて狭いと考えられています。つまり、特定の川底に
しか棲めないのです。
 ここでは、僕が観察、体験してきた川底の状態とヤゴの生息状態について述べ
たいと思います。


  注)あくまでも僕の体験ですので、この内容は、すべての河川に当てはまるわけでは
    ありません。


@ キイロヤマトンボアオサナエが棲む川底の状態

 キイロヤマトンボの見ら
れる川は、極めて局所的で
す。川底は、細かい砂目で
あり、砂金のようにキラキ
ラ輝いて見えます。こんな
川底がきれいに見える清
流はありそうで、実はなか
なかみつかりません。
 
 一般的に清流と呼ばれる
ような場所の川底は、小石
が敷き詰められた状態に
なっており、このような、川
底全体が砂の状態である
清流は珍しいと思います。
 この川底には、アオサナ
エのヤゴも棲んでいます。
 
川底のアップ写真





A ホンサナエが棲む川底の状態
左の川は、ホンサナエが見られる小川である。やや汚れた川ではではあるが、水質は比較きれいである。

川底は、小石交じりの砂である。ヤゴが採れるときは、決まって、この小石の間からモゾモゾと動き出す。

 ホンサナエのヤゴは、案外、身近な場所で見つかることも多いが、意外な場所で見つかることもある。
川底のアップ写真
 僕の経験上、ホンサナエは、マシジミと同居していることが多い






B ナゴヤサナエが棲む川底の状態
 大河川の下流部は、写
真のようにサラサラの砂
泥になっている場合が多
い。しかし、汚染がひどい
川の下流部は、ヘドロ状
になっていたりもするの
で、どこにでもナゴヤサナ
エがいるとは限りません。
 しかし、生息環境から考
えると、ガサ入れでヤゴ
が採集できるような場所
では、かなり多くのヤゴを
育んでいると想像できま
す。


 写真の川は、下流部と
いっても、海に下るまでに
は、相当の距離がありま
す。水質は、下流部にし
てはきれいで、裸足で水
遊びできるくらいの水質
です。

 川底を網ですくい、濾せ
ば、細かい粒子が水に流
れ、網の中には、何も残
りません。もし、ナゴヤサ
ナエが見つかるとすれ
ば、網の中に、ヤゴのみ
が入っているという状態
です。

 このような流域面積の
広い川で、ナゴヤサナエ
のヤゴを探すのは、相当
の体力と覚悟、それに運
が必要です。 
川底のアップ写真


 ちなみにAのホンサナエが棲む川にも、このような
川底の状態が部分的にあり、その場所でナゴヤサナ
エのヤゴを見つけたことがあります。