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法話 真の出家者
宗教は集金業か?ある日の読売新聞記事に、ある宗教法人が信者から修行料名目でやく800億円のお布施をだまし取ったという記事がありました。お布施は郵便為替で振り込む仕組みになっていました。幹部はこれから詐欺容疑で事情聴取を受けるらしいです。信者から集めたお金は、豪華な教団施設建設と不動産関連投資に使われていました。 仏典に、お釈迦様は、わたしの弟子は家を捨て世間を捨て財を捨てなければならない。それでこそ出家とよばれるとあります。衣を着ているから出家なのではなく、経を読んでいるから出家ではなく、大きな寺院に住んでるから出家ではないのです。ただ外形が出家の形をしているだけのこと。いつから宗教が集金業という卑しい業種になったのでしょうか。「宗教は民族のアヘン」とまで言った大政治家もおりました。 仏教では、釈迦の滅後五百年間を「正法時代」と呼び、正しい仏法(教え)が行われる。次の五百年を「像法時代」といい、正法時代には劣るがまだ正しい仏法を行おうという意欲のひともまれにはいる。その後の一万年を「末法時代」といい、もはや形だけの仏法になって、修行する人も悟る人もいなくなるとされています。日本では正法時代、末法時代をそれぞれ1000年ずつと見ていますので、ちょうど1000年位前にすでに「末法」に入っているわけです。3000年まえに、お釈迦様は現代のような、ふがいない時代が来ると予言されていたわけですね 真の出家者真の出家者とは、日本を心配し身を捨てて行動された日蓮聖人や世俗を離れ常に最高の真理を求めた弘法大師空海、権力に付くことなく希に見る、思想家で只管打坐(しかんたざ)を極めた道元禅師のような出家者をいうのです。このような真面目に理想に生きている宗教家が今の日本にはいないから、日蓮聖人が立正安国論(国宝)に著述されたように東日本大震災という天変地夭(ちよう)も起こるのです。国難とも言える現在の宗教界を鑑みて誠にふがいないことです。真の仏像また、大量消費時代にあって仏像も外国で、しかも機械と安い労働力を使って大量生産される時代になっていて、仏を信仰の対象としているのか、台座光背を信仰の対象としているのかわからないほど低俗な工芸品になってしまいました。仏典に「姿形だけがまことの仏ではない。まことの仏は悟りそのものである。だから、さとりを見る者がまことの仏を見る」とあります。最近は外国産の安価な流れ作業で作った木彫仏像や型に流し込んで作ったコピー仏像がネットを含め氾濫していますが、形が立派な仏像の形をしていても魂の宿った仏の像ではありません。ただの木や金物、プラスチックの塊でしかありません。なぜなら、ここに生後1年の赤ん坊がいるとしましょう。僧侶が着る袈裟を赤ん坊に着させたら、この赤ん坊は立派なお坊さんですか?手を合わせられますか?ただの赤ちゃんじゃないですか。 |
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