エッセイ 04

「東京ミッドタウン探訪記」
 
 
先日、今年3月末にグランドオープンした「東京ミッドタウン」へ出かけました。
 防衛庁跡地の大規模再開発である「東京ミッドタウン」は、二つの美術館、ホール、ショップ&レストラン、オフィス、ホテル、レジデンス、ガーデンなどが組み込まれ、多様性と活気に満ち溢れていました。

 地区計画面積(約10万2000平方メートル)の4割をオープンスペースにあてて緑地を確保することで、都心とは思えない程の環境がつくられています。土曜の午後の人出の多い時でしたが、ゆったりと過ごすことができ、お年寄りや子供連れでもゆっくり廻れる雰囲気に、これまでの再開発計画より一歩進んだ豊かさを感じました。

 国内外の設計事務所が参加して設計した「東京ミッドタウン」には、いうまでもなく見どころがたくさんありますが、この日の主目的は、デザインウイングにある「21_21デザインサイト」の企画展「安藤忠雄2006年の現場 悪戦苦闘」でした。めざす「21_21デザインサイト」は、ミッドタウンの他の建物群とは道路で隔てられたデザインウイングに、ミッドタウンガーデンと共にあります。

 しかし、まずは腹ごしらえからということになり、デザインウイングに向う陸橋手前のガーデンサイドにある「ピッツェリア・トラットリア ナプレ」で昼食となりました。


 本場ナポリの薪窯で焼かれたピッツアは、外側はパリッと香ばしく、内側はモチッとした食感!格別の味わいでした。種類も豊富で、大判ですからコストパフォーマンスもよく、かなりお薦め!!ミッドタウンガーデンを一望できるテラス席もとても気持ちがよかったです。

 さあ、「21_21デザインサイト」の企画展「安藤忠雄2006年の現場 悪戦苦闘」へ

 ミッドタウンの広大な緑地の中に佇む「21_21 デザインサイト」は、一枚の鉄板を折り曲げたような屋根とガラス壁面が印象的な外観です。シンプルな平家に見えますが、実際には地下に想像以上の空間があり、展示イベント会場として様々な可能性を秘めています。
 この屋根の「一枚の鉄板」は、「21_21 デザインサイト」のディレクターの一人である三宅一生氏の「一枚の布」というコンセプトから発想したそうです。安藤忠雄氏設計ならではの心地よい緊張感のある建物でした。

 入館して地下展示スペースへの階段を降りると、眼前に、何と安藤氏が!
 三宅一生氏と展示品(状態)について話し合っておられます。ラッキーなことに、安藤氏のトークタイムがはじまるところでした。「21_21 デザインサイト」の計画から竣工までの話やその他の展示内容にもふれながら、物をつくる現場のことや建築家の心構え等、若者に向けて力強い発言をされていました。



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