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漢字
先月30日、ある漢字学者が逝去された。
白川静先生とおっしゃって、これまでに数冊の漢
字に関する辞典や、たくさんの本を執筆していらし
て、今使われている漢字の、最初の起源である甲
骨文字などが現在の形に成るに至るまでを、独自の
解釈で理路整然と解明なさった御方だ。
白川先生の提唱した漢字の字源に関する解釈
は、どれも豊富かつ緻密な漢字研究に裏付けられ、
ある意味「科学的な」解釈と言って過言では無かっ
たと思う。白川先生の字源に関する解釈が私は気
に入っている。
もともと漢字の起源である甲骨文字は、今から
3100年くらい昔、古代中国の殷(商)で、国を治める
ための占いに使われていた。たとえば、今年は旱
(ひでり)かどうか・狩はどこで行うか・今年は豊作
か、などなど。これら占いの結果で、国家の行くべき
道を探していたと言ってもいい。
けれど、このことは現在使われている漢字を見て
も、はっきりとはわからない。
では、現在使われている漢字の、ひと昔前の漢字
は?「桜」なら「櫻」、「応」なら「應」、などなど。旧体
字というものだ。これらを辿っていくと、漢字は甲骨
文字に行き着く。甲骨文字の持っていた意味は、時
代を経て解釈やその字形が変形し、今の漢字にな
ったのだという。漢字をだとれば、過去3000年間の
時代の、人間の移り変わりが
わかる。
現代、あまり漢字を使うことはなくなってきている。
3000年という気の遠くなる時間を生き抜いてきた
漢字が、白川静なる人間の手で、この時代に今一
度その意味とともに復活する機会を得た。
この偉業を、次の世に伝え受け継ぐのは、次世代
である我々なのだろうと思う。
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介護
いまに始まったことではないけれど、少子高齢化
社会という極稀な時代の中で、介護を苦にして自
殺、とか、相手を殺害、とか、そういうニュースがとて
も目立つ。
とくに老老介護状態の場合、そんなニュースを聞く
と、胸が締め付けられるように痛い。たとえば90歳
の親の面倒を、70歳になる子供が見ているだとか、
夫婦ともに80歳なんだけれど奥さんが介護必要にな
ってしまって旦那さんが面倒見てるとか、そういう状
態。
そういう犯罪を犯してしまった人は、どんな事情だ
ろうと犯罪者だから、刑罰が科せられる。
…でもほんとうに、それで良いのだろうか?
罪深きは、もっと違うところに存在しているのでは
ないだろうか?
イキナリ何かというと、最近(でもないけど)自分の
周りを見ていて思ったとです。
と言っても、身近な会社の人のことですけど。
ある先輩は、お子さんはいるけども両親とは別に
暮らしてて(電車で数駅の距離)、必要に応じて(自
分の帰りが遅い時とか)子供を両親にあずける、と
いう暮らしをしてるようで。
と言うか、ご家庭を持つほとんどの人が、いわゆる
核家族で暮らしているらしい。
逆に、祖母と子供、孫の3世代が一緒に暮らしてる
家庭もある。
孫がいないなら、ある意味核家族ですが。限りなく
高齢、という条件付で。
だから何だ、というわけではないけれど、考え方が
ね、違うなって思ったのですよ。
前者と後者では。
特に小さいお子さんがいらっしゃると、子育て大変
だと思う。いや、いくつになったとしても、人一人育て
るのは大変だと思う。つうか、そういう話をしている
のをよく聞く。ノイローゼになっちゃう人もいる。大変。
それとは別に、介護の必要がある家族がいて、面
倒見たりするのは、やはり大変。
子供は育つから苦労しても微笑ましいものがある
かもしれない。可愛い、とか。
でも。老人介護は、たぶんそういう感動はないと思
う。相手は子供ではないんだもの。
たまに、お年寄りをみて赤ちゃん同様に「可愛い」
と言っている人間をみかけるのだけど、とうの昔に成
人し年を重ねてきた人間のどこが「可愛い」のか?
相手は戦争時代を生き抜いた尊敬すべき人生の大
先輩ですぜ。
えー、何が言いたいのかと言うと、「面倒を見る」と
ひとくちに言っても、子育てと介護は、その面倒を見
る人間への、心にかかるさまざまなものが、遠くか
け離れていると思う、ということデス。
子育てって、なんやかや言っても、どこかに笑いが
生まれる、苦もあるけど楽しく素晴らしいことなのだ
と思う。
介護なんて、やはり辛いと思う。
やりきれないと思う。
もちろん、その中に色々な光明を見出して前向き
に生きていく人もいるのだろうけど。
結局、大変なのだと思う。
その負担が、面倒を見る人ただ一人にかかってし
まっている、それが今主流の家族形態なのかな、と
ニュースや周りをみて、感じたのです。
もし、一人で親族の介護をしている人や、老老介
護状態の人に、周りの人たちが手をかすことができ
たなら、どんなに負担が軽くなるか。
兄弟姉妹叔父伯母に孫、誰でもいい。
そうしていたら、もしかしたら冒頭に述べたような心
の締め付けられる犯罪は、なくなっていたのかもし
れない。
そう思うと、介護に疲れて相手を殺してしまった人
のことだけを罪に問うのは、理不尽ではないのかと
言いたくなる。
ほかの親族は、その人が苦労している最中いった
い何をしていたのか、と、問い詰めたくなる。
知らなかった、助けを求めてこなかった、なんてい
い訳が通じようか。
そういう犯罪が起きないよう、周りの人間はせめ
て、見てみぬふりでなく、ともに手伝おうと思う心を
持たなければならないのではないか。
泰平の世の中、楽しむことは結構だが、辛い思い
をしている人のことをくみ取ってあげられる人間性こ
そ、本当に必要なのではないのかなって、思うので
す。
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こっちの日記ほったらかしててすみません。
◆夢とかについて。(個人的ぐちです)
大学時代わたしの卒業論文を見てくださった教授
の、還暦祝いパーティーがありました。
まだまだ60歳を迎えたとは思えないかたなのです
が、お元気そうでなにより、ということと、今後も益々
のご活躍を、ということを、還暦お祝いのごあいさつ
がてら述べて帰ってきました。
先生の門下生が集ったものですから、教え子ばか
りの集まりでした。
先生はある学会の副会長をなさるくらい某学問の
大家で、その教え子は大学の院生や院卒生ばかり
でした。大学で教授をやってる人も数名。学生はほ
とんど院へ進んでいました。そういう大学です。
普段私は、学歴なんて人生に大した意味は持たな
い、と思っているのですが、さすがに参った。
というのは、集まりの中で皆さんが話すことと言え
ば、いま進めている修士論文・博士論文のことだと
か、大学のプロジェクトのことだとか、そういった研究
内容の話で。そのなかで、ある後輩が、いま研究し
てる内容をしゃべていた。
よく聞いているとそれは、私が卒論で書いたことの
延長にある研究内容。環境学や生態学なんかをま
ぜたような分野なんだけれど。
私が卒論で研究していたときは、その分野で研究
している人がおらず参考論文も少なくて、たぶん、大
学内で一番最初に研究していたと思っている。
生態学や環境学を混ぜたような内容、ということ
は、けっこうスケールが大きい。だから、私が一年間
卒論で研究してわかったことは、そのごく一部だっ
た。でも、成果はあった。と、思っている。
この中では、私は一番学歴がない。あの研究を引
き続きできなかったことは、悔いている。
今更言い訳になるけれど、研究はしたかった。研
究をしていって、その道で食っていけるまでになりた
いと思っていた。ただ、いざ大学4年になって、院へ
進もうという気力がなくなってっしまいました。院に進
もうかと思っていた矢先、家族の大怪我、老人介
護、など、病気がちな家族を抱える事態になり、天
秤にかけたら自分の夢より家族を支えることが重か
ったのです。だから、院に進む連中がたとえ90%以
上いても、自分は学卒で構わないと思った。ここまで
頑張ってきて研究し続けたい気持ちはあるけれど、
それは眠らせた。
だが、聞いた話では、いま大学に残る人たち(先
生の門下生)があの研究を引き継いで、進めてるら
しい。その内容を、後輩(とはいえ院生)はしゃべっ
ていたのだ。
で、後輩は私の前でこう言った。
考慮しなくちゃいけないコトがたくさんあることがわ
かってきたから、よくわからないし、とりあえずデータ
だけ集めて適当にピックアップして論文にまとめよう
と思う。
たぶん。そんなことを。
適当、か。
気楽な分野なんだなぁ。
私が論文や文献探してたときは、それこそ百冊単
位で資料をあさり、どういう因子があるか洗い出し、
仮説立てたりデータ取ったりしていた。
もちろん後輩が言っていたことはよくわかる。考え
なきゃいけない因子は何十、何百とあるんだ。それ
に手を伸ばすことができなかったのは、卒論研究終
了当時、とても悔しかった。
だから、それをひとつひとつ、調べて科学的な説明
をつけなくてはならない。逆に、そうすれば説得力の
ある論文が書けるし、今後その分野の研究ももっと
進むはずなのだ。
適当、なんて、サイエンスではない。環境や生態を
対象としているのに、そんな考えじゃ、だめなんじゃ
ないのか…
と、ひとり暗い考えになってみた。
…いつかぜったい研究に戻る!
そんな甘い考えでなんて、研究させるもんか〜。
と、まぁ、どうでもいいことを決心した還暦祝賀会で
した。
今はそこから離れるばかりだけれど、でも、夢を諦
めようというのではなくて、追いかけるつもりです。
時間はかかるかもしれないけれどいつか、そこに
たどり着けるよう。
今は今するべきことを。
報われる日は、苦労した分だけ確実に、かならず
訪れるから。
と、いう言葉がありますので。
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犬の脳
さっき、「動物奇想天外」を見てました。
途中から見てたので、あんまり詳しい話はわから
なかったのですが、欧米(たぶんアメリカ?)の、動
物保護目的の施設の人たちの話を取り上げていた
ようでした。
んと、人として疑われるかもしれませんが私は、ど
っちかと言うと、そういう団体は(どこの国であれ)苦
手です。キライなのとは違うんですが…わたしの心
が狭いばっかりに。
そこで、やっぱり詳しい経緯をみてなかったのです
が、ある犬が、飼い主か誰か人間によって体(頭)を
強くガクガクゆすられて、そのはずみで脳が頭蓋骨
にぶつかりまくり、脳がぐちゃぐちゃになって、体に
大変な障害が残ってしまったとかで、その犬と犬を
引き取ったその団体の人たちの日々の映像が流れ
ました。
彼(女の子だったのかしら?)は足を怪我をしたの
でもないのに、まったく歩くことができなくなってしま
ったようなのです。
原因は、その脳の大怪我。
その犬を見て、なぜか悲しくなりました。
脳は、パソコンでいうところのCPUなんだそうです。
考えたり、運動したりするとき、つまり生きていると
きの、絶対的な指令系統。
パソコンにCPUがなければ、動きません。そこにあ
るのはただのハコ。こんなふうにインターネットの画
面を映すことも、そもそも起動することもできなくな
る。パソコンでなくなる、とも言える。
手足を動かすことも、思いをめぐらす事も、いま何
気なく呼吸しているのも、すべては脳がつかさどって
います。「生きること」を。神経と言う、細く長い繊細
な細胞を操って、脳自らの意思を体中に伝え、また
逆に外界からの情報を収集している。
でもこの臓器は、豆腐ほどの硬さしかない。これが
頭蓋骨という丈夫なおわんに入っていて、外傷から
守られている。
では、豆腐の入ったままおわんごと揺すると?
簡単なこと。
豆腐はぐちゃぐちゃです。
脳も。そうなる。
外から見えないだけなんだ。
「生きること」をつかさどる部分がぐちゃぐちゃにな
ると、これまであたりまえのように生きてきたことが、
一瞬にして困難になってしまう。
かの犬の場合は、運動にかかわる脳の部分が、ぐ
ちゃぐちゃにこわれたらしい。
もちろん、彼は人間ではないから、しゃべることが
できないから、もっと気が付かないところで障害を負
ってしまったのかもしれない。
…人間であったとしても、脳損傷による障害の全
てを正しく判断できる人なんて、いないんだけども。
彼は、人間が手を添えて立たせても、すぐにコロリ
と倒れてしまう。歩こうとか走ろうとか、そもそも足を
前に出そうとか曲げようとか、当たり前のことができ
なくなっていた。一生立ち上がることができない、そ
んな障害を負わされてしまった。
たぶん、彼は、放っておいたらエサを食べに餌場
に駆け寄ることもできなくて、餓死していたんだろう。
団体のスタッフさんが、毎日エサを与え、歩けるよ
う訓練をさせていました。
あるとき、プールの中で彼を泳がせていた。
そうしたら、これまで動かなかったあしがわずか
に、動いて、犬かきをした。
ああ、よかったと、スタッフの人は喜んでいた。これ
で、もしかしたら彼が地上で歩けるようになるかもし
れない、犬掻きの動きは歩く動作につながるかもし
れないから、と。
脳は、千億本以上の神経細胞のカタマリで、神経
と神経をつなぎ、ある意味ネット環境のように、いろ
いろな部分にリンクを張って、この身体全体を動かし
ている。数千本が切れたとて、うまくすれば、使用し
ていなかった神経が代役を果たしてくれる。
もちろん、これまでその役目を負っていなかった神
経は、簡単に代役なんてできるはずはない。けれ
ど、必死の思いでその神経の道を切り開けば、奇跡
は起こる。
たぶん、かの犬の脳内には、その奇跡のほんの
わずかのきらめきが宿ったのだろう。
わずかのきらめきを本当の光にするには、絶大な
までの苦労を積まねばならないかもしれない。
でも、動かせなくなった足を再び動かした、その一
歩は、次の一歩に必ずつながるだろう。
でも。
そう考える一方で、私はこんなふうにも考えてしま
う。
そうまでして生かせてあげるべきなのだろうか、
と。
ほんとは、彼の身体の中はどうしようもないほど辛
くて、歩くのだってほんと辛くて、でもわけわからなく
てただ息をしているのかもしれない。
これまで五体満足の身体を与えられていて、なの
に人間のせいでこんな障害になって、身体の思い通
りにならない苦しさはいつまでつづくのかと、訴えて
いるのだとしたら。などと。
どっちが正解かはわからないのです。
それは、わたしも脳が考えているから。
脳のことを客観的に見ることのできる生き物なん
て、この世にはいないのだと思います。
だから、私達の脳がつむぎだした答えを、ほんとう
に良い悪いと判決を下せる存在はいない。
脳を怪我をしたとして、それをほんとうに正しく診察
できる存在も、治せる存在もいない。
治るかどうかは、奇跡を頼るしかないのです。
あの犬を見て、むしょうに悲しい気持ちになった理
由は、こんなことに思いをめぐらせたせいでしょうか。
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リ●ラ!!
うう、とうとう来月彼らのニューアルバムの発売で
す…★AngelV●ices!
とはいえ、内容は大部分がこれまで出してる曲の
カバーのようで、おそらくソロ担当なり曲調なりがわ
ずかに変わるだけ、という仕上がりになるのではな
いかとふんでおりました。
今日公式サイト行ったら、このアルバム用サイトの
お知らせがあったので、いそいそ出かけてみたら…
http://ecards.emiclassics.co.uk/angelvoices/
index.html#
あの、なに、え?!
マイケール!なにその髪は!NHKに来た時の髪
形はマボロシ?キミはベンさんを目指しているのか
…!?ていうかトムとポジション交換!?
リアム君、なんと整ったお顔立ちなの…その上な
ぜマイケルがNHKに来た時の髪形なの??(伝
統?!)
カラム君がいない?!いやん、ジャケットに居ない
だけで、CDは参加してるよね??
と、まあつっこみどころ満載。
曲目紹介をみる限り、NHKドラマ「氷壁」テーマ曲
「FarAway」をアルバム先頭に持ってきてるあたり、
ちょっと日本を気にしてくれてるのかなあ、と、静か
に喜んでみたりして。

NHK来襲時のマイケル。
「日本に来て楽しかったトコは?」
というNHKアナのあほインタビューに、メンバーの
誰よりも早く
「NHK!!」
と答えたしたたかさに乾杯♪
↓
↓

今回のジャケット後ろ列のマイコー。
なんかなんかなんかその髪形はあるおひとと瓜二
つでスエ恐ロシイ…!!
なぜNHKヘア(なんだそれ)でいてくれないのぉ〜
ん;
いや、て言うか、ここにきて新たな笑いをとるため
の作戦なんだろうマイコー!!!
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