草加物産企画瓦版


開所してから多くの皆さんの力に恵まれ続け、もうすぐ2年目を迎えます。草加市には、草加物産企画 を含め、いくつかの精神保健福祉関係のグループがありますが、少数しか施設がなく開拓されている とは言えません。公的施設、民間施設、非営利団体など、それぞれの場が特定の機能、政策、手段を 発展させていますが、機関間の交互作用によって全体が成長、変化していくためには、当事者や家族 を中心として、行政、医療機関、ボランティアなど草加市の精神保健福祉関係者が力を結集し、連携 を構築していくことが必要です。グループ間の関係を見ていったときに、特に社会資源獲得のための 行政に対する請願活動の交渉の時など、力と力の間の策略の裏には、おのおののグループが無力な状 態に追い込まれることへの恐れが存在しています。無力な状態に追い込まれる脅威に対しては、人は 怒りをもって反応するものです。それはそれぞれのグループには、そこに所属して いるもの同士とし ての「我々こそ地域の精神保健福祉活動を担っている」というようなプライドのようなものがあるか らです。元来の交渉の目的を考えると、それぞれのグループの怒りを刺激するような状況を防止する こと、つまり逆説的に、敵対する可能性のある相手グループを弱体化させることではなく、慎重に選 択的に相手に力を持たせ、強めることから断絶した関係の修復や再組織化が生まれ、結果的に活発な 交互作用ネットワークや相互支援システムの構築に変化し成長していけると思います。「地域住民に 開かれた作業所」を課題の一つとしている草加物産企画では、これからもコミュニティの変化しつつ あるニーズに答えていけるように、家族や当事者を中心として、積極的に連携し、まずはできるこ とから一つ一つ努力していきたいと考えています。 また、利用者の機会や選択肢を精神保健 福祉サービスの中だけに限定しないようにする1つとしても、商工会に入ることを検討中です。

中村文夫





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