れたーふぁいる page5

尾翼灯


飛行機が好きなの・・・
もうずっと以前にお話したような気がします

そう、そう、それです!
旅行の時は
これでもか!ってくらい早く空港に着いて
飛行機の離着陸をコーヒー片手に眺めてるの・・・
そんなこともお話しましたっけ

夜の空港の景色が大好きです
滑走路の三列の灯り
エンジンの青炎
機首を上げはじめて離陸する機
その主翼灯と尾翼灯の点滅

どんな人が
どんな想いを抱いて
飛び立って行くのかしら

旅立つ人は・・・
見送る人は・・・
帰ってくる人は・・・
待ち受ける人は・・・

そんなことを考えながら
空港での時間は
絵空時へと変わります



澄んだ秋の夜空
お散歩の途中で
たくさんの飛行機の点滅灯が
星の合間をぬって天空を横切りました

空港の夜景を
想い出したのです

    ケニア  -Rose Valley-

一日のスタートに
一杯のコーヒーは欠かせません
忙しいけれど自分ひとりのために
コーヒーを入れます

ちょっと手抜きをする時もあるけれど
カップもちゃんと温めて
豆も少し湿らすようにむらしてから
コーヒー豆の泡立ちを見つめています

今は、毎朝コーヒー二杯を楽しむ時間があるので
一杯目と二杯目
違う豆で入れてみて
いろんな種類の豆を楽しんでます

美味しい豆を発見しました
というより
以前からあったのですが
最近とっても美味しいと感じるのです

今日、豆屋さんのお兄さんに訊いてみました

アフリカのケニアでは
今年は豆の出来がとってもよかったのだそうです
「ケニア Rose Valley」
コーヒー豆もワインみたいに
当たり年があるのですね
今年はこれがとっても美味しい豆になっているそうです

最近は
お料理するときもカロリーを気にして
味見をあまりしなくなってしまいました
食事もとってもうす味のヘルシーなものが多いので
少し味オンチになっちゃったかなぁ、なんて心配していたのですが・・・

うふふ。。。
自分の舌も
まだまだすてたものじゃないわね!なんて
ちょっと心弾ませながら
鼻歌まじりに
お買い物から帰ってきました


三時のコーヒータイムも
今日は
この豆にしますね


5F東523号室


病室の同窓会だったのです
めずらしいですか?(笑)
みんな、見かけは
「お元気そうでよかったわねぇ・・・」でしたよ

話に花が咲きまくり
あっという間の3時間でした
あの頃と同じでオナカが痛くなるまで
笑い転げました♪

六人部屋だったでしょ
わたしのベッドは入って左側の真ん中
窓側隣に注射仲間のOマダム
窓側のもうひとつのベッドにはWお母さん
わたしの向かいはお若いMさん
入り口右は笑顔の素敵なAお姉さま
そして入り口左、元気印のS姐ちゃん

不思議なんですけれど
とっても!とっても!明るい病室でした
いつも笑いが絶えなくて
遠慮もないけど、気兼ねもいらなくて・・・
ベッドの仕切りになっているカーテンを閉めるのは
消灯と着替えの時だけ・・・文字通り、開けっぴろげ!

ご飯のおがずを較べては誰が多いの少ないのとか
生け花教室開いたり
巨人戦でもりあがったり
新人ナースも巻き込んでギャグ合戦したり
高校野球の応援したり
屋上で鮎祭りの花火を見たり
ベッドの上でパックしたり
馬柱の見方を教えたり
外出日にはパチンコの景品がお土産だったり
毎日、修学旅行みたいでした

でも・・・
痛いのも
辛いのも
苦しいのも
哀しいのも
音もなく忍び寄る闇が怖いのも
みんな、みんな知っていた人達

テレビが明け方からついているのは
痛くて眠れないから
夜中のナースコール後の緊急点滴は
高血糖毒性で容態が急変したから
爪が伸びてるのは
手の自由が奪われて爪切が握れないから
激しい胃の痛みは
強い薬の副作用だっていうことも
自分達はすぐに退院できないってことも・・・
みんな、みんな・・・・
知っていました
わかっていました

そして、家族のように思い遣っていました

長い、長い夏でした


今だから、白状しますね
一晩だけ・・・泣き明かしました
涙がとまらなくなってしまいました
声を出さずにずっと泣いていました

「なんにもイヤなことがなくてもねぇ〜
時々思い出し笑いをするといいんだよ・・・」

翌日のOマダム語録は
きっと・・・隣のベッドに向けられたもの・・・そう思っています
「ありがとう」って、心の中で呟きました

はい。
12月にも集まりますよ♪
忘年会を企画しろ!って命令がでてますもの
そ、幹事は左側の真ん中のベッドにいた
しきるの大好きな40代の女性です!(笑)



恋人がサンタクロース?


赤い布製のプーさんの箱を贈られました
中には・・・
黄色が綺麗なバスオイル
星形のきらきらしたソープ
お風呂で使うアロマキャンドル
小さな星のバブルソープ
サンタ姿のプーさんがロウソクや石鹸の中で笑っています

真っ赤な箱には
「Christmas 2003」の文字

特別な年の
最初のクリスマスプレゼントです

11月初め
身長147cmの
ちょっと気の早いサンタさんが
「お土産〜!」って
持ってきてくれたのですよ








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