リヒャルト・フォン・フォルクマン=レアンダー(Richard von Volkmann-Leander
1830−1889)
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ドイツの外科医、童話作家。ライプチヒに生まれる。外科学を学び、普仏戦争では、軍医正として従軍する。この時フランスの宿営地から、故国の子供たちに向けて、戦争の悲惨な現実を忘れさせる童話を書き送ったのが、Traeumereien an franzoesischen Kaminen (フランスでの炉辺の夢想)である。この22編の小さな童話集によってフォルクマン=レアンダーの名は(医学の歴史の他に)ドイツ文学史、特にメルヘンの歴史に残っている。 外科医のリヒャルト・フォン・フォルクマンが、リヒャルト・レアンダーの筆名で出した、この童話集は、当時のミリオンセラーであったようで、今日でも、ドイツではグリムと並んで、スタンダードな童話集である。 全体に寓意や教訓、時に風刺が基調となっており、キリスト教説話的色合いが見られるが(この点はアンデルセンも同じだが)、豊かなファンタジーと、象徴性に満ちた、巧みなストーリーテリングによってつむぎだされる人間味溢れる世界は、子供ばかりか、大人にも深い印象を残すであろう。 |
童話集「フランスでの炉辺の夢想」より(1) 古びたトランク / 老婆の粉ひき場 / 自動オルガン 古びたトランク フォルクマン=レアンダー作 翻訳copyright: syuuji kai 2005 旅なれたある老紳士の携えている、あるトランクについてのお話です。そのトランクは立派とは言えず、とても見たくれの良くないものでした。なにしろ、けばだったアザラシの毛皮で張られていて、鉄のバンドと鉄の角が付けられていましたから。おまけに、毛皮はもう散々虫に食い荒らされていて、鉄の留め金はすっかり錆び付いていますし、寄る年波とともに、たくさんのこぶや傷あとができていました。 「こいつは少々手荒くあつかってもよさそうだぞ」馬車から運び出すとき、トランクの運び人たちはそう言いました。ドスンという、こわれるほどの音をさせて、彼等はそのトランクを投げ出しました。こんなあつかいを受けては、それでなくても斜めになりかけている古トランクの機嫌を、なだめるどころではありません。その鉄の金具のついた角で、彼のじゃまになる仲間たちを突き飛ばしました。「私にあんまり近寄るからだよ」一緒に旅をしたトランクたちが苦言を呈すると、彼は不機嫌にそう言いました。「よおく目を開けて、私がどんなに気をとがらせているか、注意しているんだ」 ところが、このトランクの持主である主人が、また変わり者でした。家にいるときは、彼はいつでもそのトランクを、自分の部屋の、金メッキの縁取りをした鏡の下に置かせました。それはなんとも可笑しくなる光景でした。そのほかの点では非の打ち所のない、気持ちのよい部屋の中に、古ぼけた、みにくいトランクが居座っているのですから。そして、旅に出てどこかの宿に泊まるときには、彼はいつでもまっ先にそのトランクを部屋に運びこませ、ベッドのそばに置かせたものでした。 「あのトランクにはきっとお金が詰まっているに違いない」人びとは噂しました。「なにしろ、いつでも、目のとどくところに置かせるのだからな」けれども、人びとはこの点ではすっかり誤解していました。確かに、中には何かが入っておりましたが、はたしてお金でしょうか。いいえ、まるでお金などではありませんでした。 部屋の中で一人きりになると、この老紳士は秘密のばねの錠を押しました。ピョンと勢いよくトランクのふたが開きました。何がはいっていたでしょうか?赤いビロード張りの、黄金色(きん)の房と紐で飾られた、豪華な箱があらわれました。しかも、しっかりと錠がされています。 誰か邪魔者が部屋に入ってくると、パタンと、たちまちトランクのふたが閉じてしまいました。 ところが、この老紳士のお手伝いの女が、大変ずるい女でした。あるとき、彼女は扉の前で靴を脱ぎ、靴下だけになって足音をさせないようにして、たまたまふたの開いていたトランクのところまで忍び寄りました。 すぐそばまで近寄ってみますと、トランクの中がなにやら赤く、金色に輝いています。それを見て、彼女は思わず叫んでしまいました。「おやまあ、古トランクの中はなんてきれいなこと!」すると、古トランクは誰か知らない者がそばにいるのに気づき、パタンと勢いよく閉まってしまいました。お手伝いの女は、本物のやわらかいビロードかどうか、手を差し入れて確かめようとしていましたから、あやうく指をはさまれて、ちぎられてしまうところでした。 「あら、いやだ!」彼女はどっきりさせられて言いました。「何ていまいましいぼろトランクだこと。油断もすきもありはしない!」主人のたいそう秘密にしているこのトランクについて、そののちある人が、一体どんないわれがあるのかねと、このお手伝いの女に尋ねましたが、彼女はこう答えました。「あの古トランクには、何も特別なことはございません。中にだって、これと言うものははいっておりません。どなたにも風変わりな性癖がございます。ましてお年を召した、お一人身のお方なら、なおさらです。だんな様はあの古ぼけた、けばだったトランクが、ことのほかお気に召しているのです。ただそれだけのことでございます」 とはいえ、やはりそのトランクの中には、なにやら特別なものがはいっていました。と申しますのは、その老紳士は時々、用心深く部屋の扉という扉にかんぬきを差し、あの秘密のばねの錠を押したからです。すると、トランクのふたが勢いよく開きました。それから、いま一度、人の気配が外にしないかどうか、聞き耳を立て、誰もいないことを確信してから、老紳士は赤いビロードの箱をトランクから取り出し、目の前のテーブルの上に置きました。そして、その箱のもう一つの秘密のばねの錠を押しました。すると、赤いビロードのふたが、これまた勢いよく開きました。 さて、中には何が入っていたでしょうか? 信じがたいことですが、本当のことです。二本の長いお下げ髪を背中にたらし、踵の高い赤い靴をはいた、小さな、本当にかわいらしい童話のお姫様でした。彼女はすぐさま、両足をそろえて箱からとび出しました。そして箱の上に腰をかけると、両足をぶらぶらさせましたが、その様子がなんとも魅力的でした。そうして、このうえなく美しい童話を物語り始めるのです。 老紳士は肘掛椅子に身をもたせ、彼女の物語に耳を澄ませました。 ある日のこと、物語を終えたあとで、お姫様が言いますには、「あなたにはもうずいぶんと沢山の、美しいお伽話をしてあげたのに、そのたびにあなたは、お忘れになってしまうのね。書きとめておくことは、お出来になりませんの」 「そうだね」老紳士は答えました。「出来ないこともなかろうが、君が物語るように上手にはいかなかろうよ。それに、こういうお伽話をどこで仕入れたかなんてことは、誰にも知られたくないな。ことに、君がこの古トランクの中に潜んでいるなんてことはね。私は君を独りじめせずにはいられないんだよ。さもないと、たちまち誰も彼もが押し寄せてきて、君をじろじろ見つめたり、ぶこつな指で触ったりするだろうよ。箱のビロードも、すぐに傷んでしまうだろうからね」 「それは御免こうむります!」小さな童話のお姫様は答えました。「でも、古びたトランクの中に、誰が隠れているかが知れたならば、みんなさぞかし目を丸くすることでしょうね」 そう言って、彼女は笑い声を立てました。 「静かに!」ふいと老紳士は言いました。「誰かが扉をノックしている。急いで箱の中へおもどり」そのあとで、彼は手早く箱をトランクの中へしまいました。つづいて、パタンと、アザラシの毛皮を張ったふたが閉じます。お手伝いの女が――ノックの音は彼女でした――部屋に入ってきて、紅茶を運んだときには、古ぼけたトランクはふだんのとおり、いかにも不機嫌そうに、鏡の下に居座っていました。女はトランクの横を通ったとき、老紳士に気づかれないように、こっそりと蹴とばしました。そして小声に言いました。「やくざなふるトランクめ、きのうはすんでのところで、指をはさまれてなくすところだった」 原題:Der alte Koffer (aus Traeumereien an franzoesischen Kaminen) 翻訳・入力:脩 海 (エポス文学館) 老婆の粉ひき場 フォルクマン=レアンダー作 翻訳copyright: syuuji kai 2005 チューリンゲン地方のアポルダの近くに、その老婆の粉ひき場はあります。そのひき臼は、おおよそコーヒー豆をひく大きなミルに似ているのですが、ただ上のほうではなく、下のほうを回すようになっています。つまり、下のほうに二本の太いこん棒が突き出ていまして、二人の粉ひき人夫がそれを握って押すことにより、ひき臼を回転させるのです。老婆は上のほうから臼の中に押し込められます。しわくちゃで背の曲がった、髪も歯もぬけ落ちたお婆さんが、下のほうから出てくるときには、すっかり若返り、リンゴのように赤いほっぺをした、かわいらしい娘さんになっています。たった一度臼を回転させるだけで、それは十分なのです。ポキ、ポキと音がしまして、骨のずいまでぞくぞくしてまいります。けれども、若返って出て来た者たちに、さぞかし痛い思いをしたことでしょうねと尋ねてみますと、彼女らの答えはこうです。「いいえ、少しも!それは素晴らしく心地よい思いをしました。ちょうど、夜ぐっすり寝たあとに、朝早く目が覚めると、お日様が部屋に差しこんでいます。外では小鳥がさえずり、木の葉が風に鳴っています。そんな時、ベッドの中で思いきり伸びをしますと、体のどこかしらがポキ、ポキと鳴りますでしょう。ちょうど、そんなふうなものですわ」 昔、アポルダから遠く離れたところに、ひとりの老婆が住んでおりました。彼女もまた、この粉ひき場の噂を耳にしました。彼女は若い頃がたいそう気に入っていましたから、ある日のこと、ふと思い立って、旅にでました。咳をしずめるために、たびたび道端に立ち止まらねばなりませんので、はかばかしくは歩けません。けれども、時とともに、どうにかこうにか脚が前に進みましたから、終いにはちゃんと粉ひき場の前にたどり着いていました。 「わたしは若返りたいのでな、どうぞ私をひき臼にかけておくれ」彼女は粉ひき人の一人に言いました。彼は両手をポケットにつっこみ、粉ひき場の前のベンチに腰かけて、パイプをくわえ、青空に煙の輪を吐いていました。「やれやれ、神様、アポルダは何て遠かったこと!」 「あなたのお名前は」粉ひき人は、あくびをしながら訊きました。 「クラップローテンお婆と申しますじゃ」 「しばらくベンチに腰かけてお待ちなさい、クラップローテンお婆さん」そう言って、粉ひき人は粉ひき場に入っていき、大きな本を開いて調べていましたが、やがて細長い紙片を持って出てまいりました。 「勘定書きかい、お若い方」老婆は尋ねました。 「いいえ、とんでもない」粉ひき人は答えました。「ひき臼にかかるのに、お金はいりません。ただ、先ずこれにサインしてもらわねばならんのです」 「サインだって」老婆はおうむ返しに言いました。「もしかしたら、私のかわいそうな魂を悪魔に譲り渡すってことかい。真っ平ごめんこうむりますわい。私は信心深い女でございまして、いずれは天国からお迎えが来ることが、楽しみなのでございますから」 「そんなに悪いことではありませんよ」粉ひきは笑いました。「この紙の上には、ただ、あなたが一生の間におかした、あらゆる愚行が記されているだけです。しかも、事実どおりに、正確に順番をおって記録されています。ひき臼にかけられる前に、あなたは先ず契約をしなければなりません。あなたが若返った時には、この紙に書かれてあるとおりに、すべての愚かな行為を、いま一度、しかも正確に同じ順序で、くり返さねばなりません」 そう言うと、彼はその紙片をながめ、ニコニコしながらつづけました。「むろん、たっぷりございます、クラップローテンお婆さん。たっぷりとね。十六歳から二十六歳の間は日に一つ、日曜には二つ、その後は善くなっておりますな。けれども、四十に入った頃には、一千回、それから、ここにもまたたんまりと!つまるところ、人並みということですな」 それを聞いて、老婆はため息をつき、言いました。「そんなことなら、あなた、ひき臼にかけられて若返っても、少しも良いことがないじゃありませんか」 「そのとおりですとも」粉ひきは答えました。「たいていのお方には、良いことなんてありませんよ。それで私たちは、ひまを楽しんでいるわけです。一週間に七日のお休みですから。ひき臼はいつでも止まったままです。ことに、ここ数年来このありさまです。昔はこの仕事も、ずいぶんとはやったものでしたが」 「その紙の上に書かれていることを、いくらか消してしまえないものかね」お婆さんは未練がましく尋ねました。そして粉ひきのほほをなでながら、「三つのことだけでよいからさ、お若い方。そのほかのことなら、いま一度やらねばならないのなら、なんでもやってのけるのだけれどさ」 「だめです」粉ひきは答えました。「それは絶対にできません。決められたとおりか、やめるか、二つに一つです」 「あんたのその紙切れをしまっておくれ」お婆さんはしばらく考えたあとで答えました。「あんたの馬鹿げた、古ぼけた粉ひき場がすっかりいやになったよ」そう言って、またもとの家路につきました。 家に帰りつくと、人々は不思議そうに彼女を見、尋ねました。「クラップローテンお婆さん、出かけた時と少しも変わらない、お年寄りのままで、お帰りではないですか。粉ひき場のうわさはうそだったのですか」お婆さんは咳きこみながら答えました。「うそではありませんでしたよ。確かに、いわくがありそうでした。けれども、私はおじけづいてしまってね。それに――少しばかり長生きしたからって、どうということありませんわ。やれやれ、神様!」 原題:Die Alte-Weiber-Muehle (aus Traeumereien an franzoesischen Kaminen) 翻訳・入力:脩 海 (エポス文学館) 自動オルガン フォルクマン=レアンダー作 翻訳copyright:shuuji kai 2005 昔、昔、ある所に、たいへん器用な若いオルガン作りがおりました。彼は、これまでにもたくさんのオルガンを作りあげましたが、新しく作るたびに、前よりも良いものを作りました。最後に彼が作りあげたオルガンは、この上なく巧妙に作られていましたので、神様に気に入られた花嫁花婿が教会に入ってまいりますと、ひとりでに鳴り始めました。彼はこのオルガンを作りあげてしまうと、国中の娘たちを見て回り、いちばん信心深く、いちばん美しい娘を選びました。そして、自分自身の結婚式を挙げたのです。ところが、このオルガン作りが花嫁とともに教会の敷居をまたぎ、手やボタンの穴に花束をたずさえた友人たちや、親族があとにつづいた時、彼の心は誇らしさと、名誉欲とでいっぱいになっていました。彼は花嫁のことも、神様のことも眼中になく、ただ、彼が誰にもまねのできない、どんなに巧みなオルガン製作師であるかということ、そして、オルガンがひとりでに鳴り始めたならば、人びとはこぞって、どんなに驚き、彼を称賛することであろうということばかり、考えておりました。そんなことを考えながら、彼は美しい花嫁とともに、教会に足を踏み入れたのです。――ところが、オルガンはいつまでたっても鳴りませんでした。そのことを、このオルガン製作師はたいへん気に病みました。というのは、彼は高慢にも、その罪はただ花嫁にばかりあって、彼女は貞節な女ではないと考えたのです。彼はその日一日中、彼女と一言も口を利きませんでした。そして、夜になると、ひそかに荷づくりをして、彼女のもとを去りました。遠く何百マイルもさすらったのちに、彼は誰も彼のことを知らない、誰も彼のことを尋ねない外国に、やっと身を落ちつけました。その国で、彼は平穏に、ひとりぼっちで、十年間を過ごしました。その頃から、彼は故国と、そこに残してきた花嫁のことが、言うに言われぬほど気がかりになりました。彼女がたいそう信心深く、美しかったこと、その彼女を意地悪く捨て去ったことを、彼はくり返し考えずにはいられませんでした。この後ろ髪をひかれる思いを押し殺そうとして、彼はいろいろなことをしましたが、むだでした。とうとう彼は、故国へ帰って、彼女に許しを請う決心をしました。彼は昼も、夜も、足の裏がすりきれるまでに旅を急ぎました。故国へ近づけば近づくほど、彼のあこがれは増して行きましたが、また、彼女が花嫁であった当時と同じように、彼に対して優しく、親しくしてくれるだろうか、という不安も増しました。とうとう、故郷の町の塔が、遠く朝日に輝いているのが見えるところまでやって来ました。彼は全速力で走りだしました。その後ろ姿を見て、人々は首を横に振って言いました。「あれは愚か者か、それとも盗っ人だろう」町の門を入ったところで、彼は長い葬列に出くわしました。棺の後ろに、たくさんの人びとが泣きながら付き従っていました。「皆さん、そんなにお泣きになって、一体どなたのおとむらいですか」――「オルガン製作師の美しい妻です。彼女のよこしまな夫は、彼女を見捨てたのです。彼女は私たちみんなに、たくさんの善と愛とをそそいでくれました。ですから、私たちは彼女を教会に葬るつもりです」これを聞いて、彼は一言も答えませんでした。ただ黙ってこうべをたれ、棺のそばを歩き、また棺をかつぐ手助けをしました。彼が誰であるか、誰も気づくものはいませんでした。しかし、彼がたえずすすり泣いたり、声をあげて泣いたりしたので、誰も彼のじゃまはしませんでした。この人はたぶん、死んだ女性が生前に慈善をほどこした、たくさんの貧しい人たちの中の一人であろうと、人々は考えたのです。やがて、葬列は教会の前にたどり着きました。そして、棺をかつぐものたちが、教会の敷居をまたいだとたんに、オルガンがひとりでに鳴り出したのです。それは、これまで誰も聴いたことがないほどの、すばらしい演奏でした。人びとは棺を説教壇の前に置きました。オルガン製作師は、近くの柱にもたれかかって、静かにその音楽に聴きいっていました。オルガンの音は、しだいしだいに、大きく激しく高まっていきましたので、教会の柱という柱が震えました。遠くから旅をしてきて、ひどく疲れていましたから、彼は両目を閉じました。けれども、彼の胸は喜びに満ちていました。神さまが彼を許してくれたことを知ったからです。そして、オルガンの最後の音が鳴りやんだ時、彼は敷石の上にばったりと倒れて死にました。そこで、人びとはその死体を起こし、彼が誰であるかに気づきましたので、棺のふたを開け、彼を花嫁のかたわらに納めました。そして、棺がふたたび閉じられた時、オルガンがもう一度、ほんのかすかに鳴り出しました。それから、また静まったのちは、もう二度とふたたび、ひとりでに鳴ることはありませんでした。 原題:Die kuenstliche Orgel (aus Traeumereien an franzoesischen Kaminen ) 翻訳・入力:脩 海 (エポス文学館) アップロード:2005・11・14 |