アナログオーディオ再開時のシステム。(スピーカーとラック以外は、今と同じ)
1.アナログ再開
引越しの際にテクニクス初代SL-1200のターンテーブルを紛失しました。
それ以来、アナログオーディオとはいつ手を切るか探っていましたが、まてよ、手持ちのアナログレコードをCDにコピーしてからでもいいじゃないか!と思い当たりました。
ちょうど、USB接続のレコードプレーヤが発売されて話題になったりしていた時期です。(2008年頃)
ネットで調べるとDJ-4500(CECのOEMらしい)というのが使えそうです。
そこで、ある友人に「アナログプレーヤを買うことにした」としゃべったら、彼は「ちょっと待ってください」と言って一旦2階に上がり、年代もののDENON DP-50Mをもって降りてきました。
「もし使えたら、差し上げますよ」というので、5000円(!)で譲り受けることにし、さっそく我が家へ持ち帰ったのでした。(2008・12)
2.DP-50M再生
モーターもアームも問題なく動くことを確認した私は、必要な整備を開始した。
その友人は飲食店経営で、店の2階に住んでおり、DP-50Mは梱包して保管してあったが、脚(インシュレーター)のひとつはゴキブリの巣になっていたらしく、ゴキの死骸や卵、フンらしきものがいっぱいだった。
いかに清掃しても気味が悪いのでSL-1200の脚と交換。足長のDP-50Mになった。
購入から優に20年を経過しているので、カートリッジは新たに購入することにして、憧れのMCカートリッジを買うことにした。
幸い使用しているアンプはDENON PMA940Vで、MC入力があるのだ。
しかし、これを店頭展示品で購入したときにはすでにオーディオへの熱意は冷めてかけており、以後、MC入力は使われることがなかった。
今回のカートリッジ選びはインターネットで情報を集めた。テクニクスもビクターもサテンも無くなっていた。
学生時代よりはお金を使えるのでMC型にしたかった。細かいこと抜きでDL-103をチェックした。
学生時代にFM放送を聴いていて、同じレコードが、手持ちのVM型で聴くより良い音のようだ!と思わされた事がある。あれこれ迷わず秋葉原のテレオンでDL-103を購入した。
ヘッドシェルは大事にとっておいたSTAXのアルミシェル。
上下にピンの出ているやつだ。
もちろん、リード線もテクニカの新品に交換だ。
さて、音を出してみるか。70年代J-POP(当時はニューミュージックと言ったっけ)をかけてみる。
お、いい音じゃないか!レコードってこんなにいい音だったの!ノイズも少ないし、これならイケル!
3.V15Ⅲ発見!
ところで、プレーヤーについていたカートリッジをシェルからはずしてみた。
うん?これはもしや!シュアーのV15Ⅲではないか。もう一度見る。間違いない。
V15Ⅲだ!なんと、当時3万円台後半の、憧れのV15Ⅲだ!こ、これを5000円で入手したとは!
そういえば、友人が「いいカートリッジをつけてあるんだから、カートリッジは使ってくださいよ」と言ってたっけ!びっくり!申し訳ないーっ感じ。
これは使わなければ。手持ちのジャズレコードはV15ⅢでCDにコピーし、その他をDL-103でコピーすればステキ!
しかし、スタイラスは交換したほうがいいだろう。ネットで調べると、JICOというメーカーが作っているらしい。あるユーザーのブログでは音もよいと書いてある。
んー、ネットでもいろいろ通販している。しかし元秋葉原小僧だったわたしは、店で買いたい!在庫がありそうなのは、本八幡のワークス!
本八幡といえば、亡き父が長く勤務していた会社の最寄り駅(当時)。
父と二人、近くの2階の焼肉屋で食事をしたっけ。
当時まだ反抗的だった私は、仏頂面で焼肉を食っていた記憶がある。父上、すみませんでした。
4.VN35HE購入
本八幡のワークスに出向いた私は、そこでひげ面の店主(らしい)に対面した。
レジの脇にVN35HEが置いてあったので「これV15Ⅲの針ですか?」と聞いたら、店主は「そう。今はそれしかなくなっちゃった」「いくらですか?」・・通販価格より安かったので購入!
そしたら店主がメガネを光らせて「V15Ⅲ持ってるんですか?プレミアつきで買いたいというお客さんがうちの店にも何人かいますよ」と言った。
おれは「CDへのコピーが終わったら売ってもいいかな」と言って帰った。が、しばらくはDL-103の音を楽しんでからV15Ⅲだと思い、音出しはしばらく後のことになるのであった。
一方、次第にのめりこんできた私は、DP-50Mのフォノのケーブルを交換したいと考え、またもテレオンに出動した。
どのケーブルがよいのか見当がつかんので、背の高い店員に相談したら、これがいいだろうと言って○○○○のケーブルを出してくれた。それに決めたが、「プレーヤは何をお使いですか」と言うので「DP-50M」と言ったら、「あれなら、コネクターは合うはずです。確か、ボディの裏にケーブルを支えるヒンジがついてるでしょう。あれでケーブルを押さえないと、音量によっては演奏中にはずれます!」と言われたので、「お、おぬし、できるな!」と思い、いろいろ話し込んでしまった。
彼が少し悲しそうに言うには「JICOとシュアーは違うんです。」との事だった。
DL-103については、「いまだ現役だけあって、V15Ⅲより解像力はあります。アームの高さ調整?当時はDL-103を使うためのアームでしたからね。V15Ⅲは演奏中に針が抜けちゃうことがあったんですよ。
でも、フォノケーブルやら少しずつ手を加えていけば、昔の性能が戻ってきますから、それでV15Ⅲを聞いてやると、ふーん、なるほどなあー、という音がするんですよ。
大事に使ってください。いいお友達ですねえ」と言われた。
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