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「塗り替え成功者」が必ず押えている7つのポイントとは?7 points

7つのポイント一覧List

「ご近所も塗り替えたし、ウチもそろそろ・・・」

そう思って塗装工事について調べてみたけど、色々な事が書いてあって結局どこに頼んだらいいのか解らなくなった。

「一応見積りを頼んでみたけど・・・」

それぞれの業者ごとに数字がバラバラ、いったいどれが本当なの?

この様に塗装工事を決めるのはかなり頭を悩ませます。お家は大切な財産ですし、塗装工事は大きな買い物です。「やらなきゃいけないことは分かっているけど、どうしたらいいんだろう?」つねに疑問や不安が付きまといますよね。

塗装工事で失敗しないための何か簡単なポイントはないだろうかと思ってこの記事を読んで下さっているあなたに、「塗り替え成功者」が必ず押えている7つのポイントをお知らせ致します。

ポイント1から順番に読んで下さっても結構ですし、知りたいポイントだけを読んで下さっても構いません。
必ずあなたのお役に立てる情報です。

ポイント1:業者選びChoice

7つのポイントの中で一番重要なポイントが業者選びです。塗装工事は完成品を購入する買い物ではありません。
「どんな塗料で何回塗るのか」「いくらになるのか」といった内容を契約によって約束し、約束通りのものが出来上がったことを確認して代金を支払うという買い物です。

完成品を買うのであれば製品の品質はどこで買っても基本的には同じですから「一番安い店で買う」ことが一番賢い選択になりますが、塗装工事の場合は現場の技術力によって品質に大きく差が出てしまいます。

現場(我が家)には「誰が来て、誰が塗るのか?」ここまで具体的に業者を絞り込めれば、安心して工事を任せられるのではないでしょうか。

塗装工事、誰に頼んだらいいの?

塗装工事の発注先は大きく分けて3つ業態に分かれます。まずは業者ごとの違いをご理解下さい。

「ハウスメーカーや工務店」

家を建てたハウスメーカーや工務店は塗り替えだけでなくお家に係る全てのメンテナンスに強いといえます。
「メーカー指定の塗料を指定の業者で塗り替えればさらに保証が10年続く」というような約束があることも、これならばお客様も安心です。但し、費用はかなり高額になる事が多いようです。

現場の作業員は下請けの塗装業者ですが、指定業者に求める基準が高くしっかりしている業者でないと下請け出来ないということもあります。

「訪問販売のリフォーム店」

全ての訪問販売業者が悪いという訳ではありませんが、強引な営業活動や次々リフォームの悪徳業者等で社会的に問題になり一番トラブルが多い業態で注意が必要です。

現場の作業員は下請けの塗装業社です。営業職の経費と歩合が高いため、請負業者への発注金額が安く、手抜き工事につながることもあります。

「直請けの塗装専門店」

直接お客様と工事内容を打合せ、自社で直接施工する塗装専門店はきめ細かくお客様の要望をかなえる事が出来ます。
工事請負金額に対する工事費用の占める割合が高く金額に見合った工事が行なわれます。

現場の作業員も自社職人で工事が始まる前からスタッフ紹介等で「誰が来て誰が施行するのか」がはっきりわかって安心です。

その他の依頼先、新しい窓口にご注意ください。

「一括見積りサイトやマッチングサイト」

「お客様の負担0円」で数社からの相見積りが取れ、難しい見積り書の解説もしてくれるという新しいタイプの業者の選び方です。
煩わしい業者選びもしないで「○○万円も安くなりました」お客様にとって良いことばかりのように見えますが・・・

本当に全国の優良業者が登録しているのでしょうか?また、お客様にとっては無料ですが登録業者からは紹介料や成約後のバックマージンを取っています。
この中間マージンを工事費用に組み込みながら価格競争を行なうと結局は手抜き工事につながってしまうことになりかねません。

一括見積りサイトを運営している業者はWEB製作会社ということも多くあります。
ホームページ作りが上手く見栄えの良いサイトを作っておりますが、実は塗装工事の事は何も知らないということがあるのです。

「業者選び」のまとめ

お家の塗り替えを考えた場合、やはり直接施工の専門業者に依頼することが一番賢い選択だと思いますが、その他のリフォーム等も含めるとハウスメーカーや工務店に相談することも必要かもしれません。
いずれにしても塗り替えの時期が近付いたならば、今後のこともふまえてメンテナンス計画を考えてみると良いでしょう。自分のお家のことですから他人任せにしないでじっくりとお考え下さい。

ポイント2:見積書の見方Estimate

塗り替えで失敗しないためには「数社から見積りを取ることをお勧めします」よく耳にする言葉です。私達も常々お客様のためにはより多くの選択肢の中から本当に自分のお家に合った工事を適正な金額で選んでいただきたいと思っています。しかし実際に数社から見積りを取ってみても、数字や金額もバラバラで「何が正しいのか余計に分からなくなった」という声をお聞きします。

それではどうしたら良いのでしょうか、これから見積書の見方をご説明していきたいと思います。

見積書の基本=正しい積算

塗装工事に必要な数字は坪数ではありません。外壁や屋根その他箇所の平米数やメーター数です。

「同じ坪数違う㎡数・違う坪数同じ㎡数」
図1

モデルハウスA

図2

モデルハウスB

図3

モデルハウスC

上の図をご覧ください。
モデルハウスAとモデルハウスCは同じ坪数ですが外壁の面積㎡数は違います。そしてモデルハウスBは坪数が違いますが外壁の㎡数はモデルハウスAと同じになります。

外壁塗装で必要になる数字は実際に塗る壁の面積です。本来ならばAとCは同じ面積ですので同じ値段になるはずですが、坪数計算をしてしまうとAとBが同じ金額になってしまうのです。これはおかしい話ですよね。

ちなみに屋根はAもBもCも同じ面積になります。驚きましたか?

「屋根の面積の出し方」

屋根の面積に出し方は平面積×屋根勾配よって計算します。

屋根の勾配がきつくなれば係数も大きくなり面積も大きくなります。

正しい比較=基本プランの設定

商材がバラバラでは正しい比較は出来ません。基本となるプランを決めて各業者の値段を比較して下さい。

「相見積りのための基本プラン」

まずは共通項目から見ていきますとお家の塗り替えには必ず「仮設足場」と「飛散防止用のメッシュシート」そして「高圧洗浄」が必要になります。これらはほぼ全ての業者が全ての工事で計上する項目ですので、比較し易い部分です。

業者ごとに違いが出てくる項目が外壁や屋根の塗装プランです。そこで・・・

外壁塗装プラン:下塗り(微弾性フィラー)1回塗り/上塗り(水性シリコン樹脂塗料)2回塗り
屋根塗装プラン:下塗り(弱溶剤シーラー)1回塗り/上塗り(弱溶剤2液型シリコン樹脂塗料)2回塗り

というように基本プランを設定し各業者に見積りを依頼してみると良いでしょう。(メーカーや具体的な商材まで設定するとさらにわかり易くなります)

「ちぐはぐな提案にはご注意下さい」

「塗料の選び方」で触れようと思っておりますが、見積書の見方で大切な要素として商材の選定があります。
近年、様々な機能を持った良い商材が次々と発売されていますので、私達も何をお勧めしたら良いのかといつも頭を悩ませておりますが、塗料選定の一つのポイントとして考えているのが「全体のバランス」です。例えば屋根は外壁よりも直接日光や風雨にさらされるので劣化の進みが早くなります。そこで屋根には外壁よりもワンランク上の商材を選定する必要があるのです。また破風や雨樋、その他の附帯部分の塗装にもメイン商材と同等以上の耐久性が求められます。

外壁だけに優れた塗料を使ってもお家全体のバランスが悪ければ思っていたよりも早くまた塗り替えることになってしまいます。各所のメンテナンスサイクルを考えた提案が理想のプランとなるのです

その他のチェックポイント

見積書は正確な数字が基本です。
附帯部分を含めた各所にしっかり数字が記載されているかをチェックしましょう。
何をどのように工事するのか内容がわからない一式工事(一式見積り)は内容を確認するか、はなから信用しない方がいいでしょう。

「サービス工事は内容をチェック」

サービス工事も同様に細かな内容を確認しましょう。
細かな部分を正確に見積ることが面倒くさいので、附帯部分はコミコミパックのサービスにしている業者も多いのです。またサービスですからといって下塗りの工程を抜いたり、後々剥がれてきてもサービス部分は保証対象外だといって逃げられてしまったりということもあります。

「見積書の見方」のまとめ

細かな部分を含めた正確な数字を出すことはそれだけでも労力がいることです。
そこを厭わず正しい数字を計算し、それを基に見積りを提出してくる業者はそれだけでも信用出来るといえるかもしれません。

相見積りは同じ商材を比較することではじめて意味が出ますので、基本プランは各業者に依頼して見積りに入れるようにしてもらいましょう。その上で金額の比較や提案力を見比べて誰にどのような内容で工事を依頼するのかをお決め下さい。

ポイント3:塗料の選び方Paint

塗料のことを知らなければ良い塗り替えは出来ません。一番良い材料が本当に必要な工事内容だったのでしょうか?ここでは少し塗料について考えてみましょう。

塗料選定の3つのポイント+1

塗装には被塗物に対して保護・美装・機能の付与という3つの目的があります。それぞれの目的に対応するように塗料にも大きく分けて3つ、要素の違いがあるのです。

「樹脂による違い」

塗料には結合させる樹脂の違いによって、アクリル・ウレタン・シリコン・フッ素等の種類があり 、それぞれ耐久性が違ってきます。塗装の目的でいえば保護に当たる、屋根や壁の防水性の維持、金属部分の防錆、木部の防腐、雨や風、紫外線、汚染物質から建物を守る等、それぞれの保護期間を左右するものが樹脂の耐久性によるところが多いのです。

基本的には図2のようなグラフで表されることが多く、耐久性が高くなることに比例して価格も高価になっていきます。

「機能による違い」

塗装の目的でいう機能の付与に当たる遮熱や断熱、光触媒によるクリーニング、吸音、防藻防カビ等の効果を塗だけで発揮する塗料があります。この様な塗料は機能性塗料と呼ばれ、お家の塗り替えでは屋根の遮熱や断熱、壁のセルフクリーニング等で使われます。

「意匠による違い」

建物の屋根や外壁、車やバイク、フェンスや手摺、公園の遊具、看板、郵便ポスト、その多くは塗装によって仕上げられております。これらは塗装の目的でいう美装に当たります。
通常の塗料で塗り替えたとしても美しい美観がよみがえり美装の目的は果たされるのですが、特に新しく特殊な表情を付与することが出来る塗料を意匠性塗料と呼び区別します。

建築用の塗料では塗膜の厚みや使う道具を変えることで様々なパターンを作れる装飾仕上げ材や何色かの色の粒により石壁や砂壁の雰囲気を生み出す多彩模様を表現する塗料があります。
色や艶、テクスチャを変えることで個性的な塗替えが可能になります。

プラス1のポイント

塗装の目的による3つの違いの他に塗料には性質による違いという側面もあります。
大きな分類では樹脂の違いに含まれることかもしれませんが、その塗料が水に溶けるのか溶剤(シンナー)で溶かすのか=「水性・溶剤による違い」や1成分で乾燥硬化するのか2液混合型による乾燥硬化なのか=「1液・2液による違い」といった違いが挙げられます。

「メンテナンスサイクルで選ぶ」

お家の塗り替えでは塗料の目的による違いや性質による違いを考えながら各部位ごとにお客様のイメージにピッタリと合った塗料を選定していかなければなりません。またその上で、各所のメンテナンスサイクルを考えたバランスの取れたプランを作らなければなりません。

外壁だけ高意匠高耐久な塗料を使っても屋根や附帯部分は通常の塗料では「ちぐはぐな提案」になってしまいます。

「塗料の選び方」のまとめ

塗装の目的による違いや性質による違いがあることを知り、自分の塗り替えのイメージに合う塗料を探しましょう。機能性を重視するのか意匠性にこだわるのかと大まかな方向性を決めるだけでも塗り替えの可能性が変ってきます。
あとは全体のメンテナンスサイクルを合わせた各所の塗料選定がポイントとなります。

ポイント4:適正価格Fair price

お家の塗り替えをお考えになっているあなたが一番知りたいことの一つはいったい「いくらかかるの?」という工事価格、お値段のことではないでしょうか。

今ならなんと!「外壁塗装!49.8万円」(10名様限定)というような広告を見ると、もしかしたら「ウチもその位で出来るのかなぁ?」とお思いになるかもしれません。もちろん少しでもお安く工事が出来ればその方がいいに決まっておりますが、本当に49.8万円で塗装工事が出来るのでしょうか。

賢い消費者は「良いものをより安く」を上手に選びます。
悪質な広告(業者)に騙されないためにも、ぜひ本当の価格を知って下さい。

適正価格の根拠

施工業者が勝手に決めているように思われる建築工事の単価にも実は基準となる価格があります。家電製品でいうメーカー希望小売価格の様なものだとお考え下さい。

「メーカー設計価格」

塗料メーカーが塗料価格や使用量、1缶当たりの塗面積(㎡/缶)と施工費用(職人の人件費)などを考慮して「この位ならば施工業者も利益が出るのではないか」と算出した価格になります、材料費及び工賃を含む価格となりますので材工価格とも呼びます。

メーカーの設計価格は各社のWEBサイトを見ればPDFカタログの形で確認する事が出来ますので、見積書に記載されている単価が適正な価格かどうかを判断する事が出来ます。
ただし、多くの場合メーカーの設計価格は300㎡以上を基準に考えられていることが多いので、戸建住宅のように塗装面積が100~150㎡程度の場合はそのまま適用するは出来ません。戸建用設計価格として300㎡以下の場合には一律1.3倍程度の価格を設定しているメーカーもありますし、100㎡までは設計価格の1.3倍、100~300㎡の場合は1.2倍としているメーカーもあります。
いずれにせよ施工面積が少ない分、割り増しになるとお考え下さい。

「積算ポケット手帳」

建築資料研究社から半年に一度出版されている「積算ポケット手帳」は建物の積算資料として工務店や設計事務所、積算事務所などで広く利用されている実務書です。仮設や基礎から内装、仕上げに至るまでの工事項目について、施工価格、資材・機器の設計価格、見積例などを形状・寸法・仕様とともに掲載しています。
各種リフォーム工事の積算時に必要な材料価格や施工単価の根拠になる建築工事コスト情報がまとめられています。

「オリジナル塗料には気を付けて!」

大手の塗料メーカーの商材については設計価格が公表されているので、調べれば誰でも確認する事が出来ます。そこで製造をメーカーに依頼しODM生産した商品を「オリジナル塗料」と称して営業する会社が出てきました。その会社でしか使用できないオリジナルの商材ですので本当に良いものなのかどうかもわかりませんが、設計価格が公表されておりませんので品質に見合った価格なのかどうかもわかりません。
営業会社の説明の通り「高価な商品ですがとても良いものです」という事を信じるしかありません。たとえ中身が良く流通している汎用塗料で、ラベルがオリジナル商品用に変更されているだけのものだとしてもです。

いかがでしょうか?私はオリジナル塗料を勧める業者を信用出来ません。

外壁塗装!49.8万円のカラクリ

本当に49.8万円で外壁工事が出来るのでしょうか?実はこの価格にはいくつものカラクリがあるのです。こうした業者は何も知らずに問い合わせてくる「カモに餌をチラッと見せている」と考えているだけなのです。

「コミコミパックの落とし穴」

「見積書の見方」でお話ししましたが、お家のことをしっかりと考えて細かな項目まで見積りを作ることはかなり労力がいることなのです。コミコミパックにしてしまえば細かな部分の積算は必要なくなりますので見積り作成が楽になります。またサービス工事にすることで必要な工程を省いたり、保証の対象外にしたりと業者にとって楽な状況を作っているのです。

「アッという間に100万円!」

仮に49.8万円で外壁塗装工事を見積ったとします。架設足場や洗浄作業、附帯部分の塗装もコミコミのサービスです。

ところがこの見積り、下地補修は含まれていません。下地補修の費用を加えるとプラス6万円になります。
塗料のグレードはどうでしょうか?耐久性が5~7年のアクリル樹脂塗料でした。今、塗り替えの主流はシリコン以上です。シリコン樹脂塗料にグレードアップするとプラス10万円です。
屋根は塗らないのですか?屋根を塗るとプラス20万円。
バルコニーの防水はどうします?はいプラス10万円。
工事には管理費や諸経費も掛かってきます。はい10%いただきます。
消費税が8%ですので・・・端数はサービスで切り捨てておきました。税込113.8万円になります。
アッという間に100万円を超えてしまいます。

こうした業者はまずはお問い合わせが欲しいのです。安い金額で目を引きお問い合わせをいただいてご自宅に訪問しさえすれば、後は営業の手練手管で契約に持っていける自信があるのです。

こうした業者に大切な我が家を任せることが出来ますか?

「適正価格」のまとめ

価格には必ず根拠となる数字があります。
全てコミコミ○○万円という広告のカラクリと落とし穴を知った今、もう騙しのテクニックには引っかかりません。

工事価格の内訳は「材料費+人件費+外注費+諸経費+利益」です。
多くの優良業者が適正価格の範囲の中で少しでもお客様に喜んでもらいながら利益を確保出来るよう工夫と努力を続けています。安くても高くても極端に適正価格の範囲から外れた金額には「何かウラがある!」と疑って間違いないと思います。

ポイント5:工期Period

工事が始まりますとお家の周りには鋼製の足場が建ち、メッシュシートに覆われて、窓はビニールで塞がれ、洗濯物も干せなくなります。お家が綺麗になるのは嬉しいけれど、日に日に息苦しさを感じるようになりますし、ずっと足場に囲われているのも防犯上心配になってきます。
「塗装工事っていったい何日ぐらいかかるんだろう?」お客様にとって工事期間もとても重要なポイントになります。

でも待って下さい。工事期間は早ければ良いというものではありません。工事に関する適正な時間(日数)もしっかりと押えておきましょう。

塗装工事に掛かる時間

あなたが塗装工事を考えて業者を選び見積りを依頼してから工事が完了するまでを契約までの流れと工事の流れを追いながら、必要な時間、日数、人工数を考えて見ていきましょう。

「契約までの時間」

「ウチも塗り替えしようかなぁ」そう思ってからいくつかのWEBサイトを見て、数社気になる業者を見付けました。各社に連絡を取り、担当者と「それでは次の日曜日に訪問致します」と日程を調整します。
約束の日になり担当者が訪問、挨拶を済ませるとこの度の工事についていくつかの質問を交した後、お家の状況を確認します。「後日、お見積書を提出致します」この様な流れで、あなたが業者と連絡を取ってから現地確認までが進んでいきます。日程調整にもよりますが、ここまでで2日~1週間位掛かると思って下さい。

見積り提出までの時間は各社の頑張りどころとなりますが、現地確認した際の各所の状況に対する診断書も含めて作成するとおおよそ1週間位が見積り提出までの目安となります。

この流れを数社と行なうのですから双方で日程の調整が出来なかった場合などを含めると見積書が揃うまで1月位は掛かると思っておいた方がいいでしょう。「今月中(今週あるいは今日)に決めてくれればお安く出来るんですけど」と言って契約を急がすような業者は最初から相手にしない方が良いと思います。(あくまでも業者の都合は関係なく、あなたのペースでお考え下さい)

揃った見積書を見比べ業者を決めた後も、「どの塗料にするのか」「色はどうするのか」といったことを打ち合わせるだけでもさらに1月位は掛かります。
そしてその後にご契約となりますので、ここまででおおよそ2ヶ月位の時間が必要になるのです。

「塗装工事の延べ人工数」

工事が始まる1週間位前にご近隣様に塗装工事を行なう旨の挨拶を行ないます。
工事が始まりますと足場工事の際に全面道路にトラックを止めて作業を行なう関係で通行が不便になったり、エンジン音や電動工具を使用する際の音など普段聞き慣れない音が発生したり、見慣れない職人が出入りすることなどでご近隣様に不安やストレスを感じさせる場合がございますので、そのことも含めてご挨拶に伺う必要があるのです。その際に施主様にもご一緒に回っていただけますと気持ち良く挨拶が進みますので、是非ご同行されることをお願い致します。

さて工事内容の方に進んでいきたいと思いますが、ここで重要になってくるのが「何日掛かるか」という時間よりも「何人掛かるか」という人時の概念です。一人で15日掛かる(1×15=15人工)工事と二人で15日掛かる(2×10=30人工)工事では内容が違うことは明らかですよね。
それでは十人で3日(10×3=30人工)の工事はどうでしょうか?実はこれではいけません。これでは洗浄やシーリング、塗装など工程毎の乾燥期間が取れません。塗装工事ではただ一日の人数を多くすれば早く終わるという訳でもないのです。

参考までに概算人数を挙げてみます。

● 足場組立て(2・3人で1日)及び全面道路での歩行者や車輌誘導(2人)
● 屋根、外壁などのチェック及びシーリング及びクラック補修(2・3人で1日もしくは2日)
● シーリングの乾燥に最低でも1日は明けたいところです。
● 洗浄作業(2人で1日)
● 洗浄後は丸一日乾燥で明けたいところです。この間にビニール養生は可(2・3人で1日もしくは2日)
● 各所の錆止めなど下地処理(1人)及び軒などの塗装(1人)
● 屋根、壁の塗装(2・3人で1工程×3日)
● 破風や樋など附帯部分の塗装(1・2人で1工程×2日)
● 防水工事(1・2人で1日もしくは2日)
● ビニール養生撤去、各所の手直し清掃(2・3人で1日もしくは2日)
● 足場解体(2・3人で1日)及び全面道路での歩行者や車輌誘導(2人)

いかがでしょうか?この間に日曜日で休工となったり、雨で作業が出来なかったりという日が含まれてきます。
あくまで概算となりますが、塗装工事には作業人工数で少なくても30人工以上、工期でいえば約3週間位は掛かってくるものだと思って下さい。

「工期」のまとめ

工事には工程毎に必要な乾燥時間や養生間隔がありますので単純に早く終わらせれば良いという訳ではありませんでした。
最低限必要な時間を足し算していくだけでもそれなりの工期が掛かってくるものです。4・5日あるいは1週間位で終わってしまう工事では十分な工程間隔を取っていないことが明らかです。

また「何日掛かるのだろう」というよりも「何人掛かるのだろう」ということの方が大切なのだと知りました。見積り依頼した業者さんがいらっしゃれば、ぜひ「何人で何日位(何人工)掛かりますか?」と聞いてみて下さい。おおよその工事レベルがわかります。

見積りを依頼してから「どの位で工事に掛かれるのか?」という質問も有効です。
実際に着工するまでにも「商材の決定」や「色決め」そして「契約」や「クーリングオフ期間」など多くの時間が掛かるものです。お客様と一緒になって、じっくりと工事プランを考えてくれる業者を見付けて下さい。

ポイント6:色決めColor

色決めは塗装工事の中でも一番楽しいことの一つです。色の組み合わせを変えるだけでも今までとは全く違うお家の雰囲気になります。せっかく塗り替えるのですから次の10年を新しい色の組み合わせで過ごしてみてはいかがでしょうか。

可能性は∞!まずは自由な発想で

お家の塗り替えで一番大きな変化を楽しめることが色変えです。塗料によっては外壁の質感も変えることも出来ます。なんとなく「綺麗になればいいかなぁ」ではもったいないですよ。
街の景観からでも、気になる家からでも、ショーウィンドウや美術品、自然の中の色からでも、身の回りにある色の中からお気に入りの組み合わせを見付けて新しい住まいの色にしてみませんか。

「カタログからだけじゃない!」

商材のカタログを見せられて「それでは色はこの中から選んで下さい」そういう風に業者に言われたんですよ、という話を耳にすることがあります。後で少しお話し致しますが塗料によってはカタログに記載されている色しか出荷出来ない商品もあります。しかし多くの場合、特に各メーカーの主力となる塗料では色を指定すれば調色してくれますので多くの色を使うことが出来ます。
例えば「社団法人 日本塗料工業会」が2年毎に改定しながら発行している塗料用標準色を載せた色見本帳があるのですが、その中に収録している650色近い数の色は番号を指定するだけで各メーカーが調色してくれます。また○○番と○×番の中間色と指定すれば2色の中間色も調色してくれます。微妙な色合いにこだわりがある方はあきらめずにお好みの色を探してみて下さい。

「塗料による色の制約」

遮熱塗料などの機能性塗料や屋根材ではカタログに記載された色以外は調色出来ないことが多いようです。これは機能性塗料の特別な機能を発揮するために各メーカーが特殊な樹脂の配合によって色味を再現していることが理由のようで、調色してしまうと性能の保証が出来ないようなのです。
しかし単色ならば調色が可能という機能性塗料もあります。カタログだけでは「いまひとつピンとくる色が無い」とお思いの方は一度業者さんに調色出来ないのかと尋ねてみると良いかもしれません。

カラーサンプルでしっかり確認

大きい面積(外壁)を塗ったら思っていたよりも明るく感じたという感想をよく聞きます。特別に調色した場合はもちろんのこと、カタログの中から色を選んだ場合でもしっかりと見本板を作ってもらい、カラーサンプルで確認すると良いでしょう。

「カラーシミュレーションと見本板」

塗り替え後のイメージが一番わかりやすい方法はやはりカラーシミュレーションだと思います。お客様の要望をしっかりと受け止めてくれる業者さんならあなたのイメージにピッタリと合う組み合わせを見付けてくれると思います。

カラーシミュレーションでの注意点はあくまでおおよそのイメージをモニター上(もしくは印刷物)で確認しているということを忘れないでいただきたいという点です。
仕上がったお家とシミュレーションで出したサンプルを見比べ色が違うというのは間違いです。プリンターで印刷した色と実際に塗料で塗られた色では質感も違いますし、実際の色は光の加減で見え方が全然違って見えることもあるからです。

業者さんに頼めばメーカーに依頼してA4判サイズの見本板を作ってくれるはずです。カラーシミュレーションでおおよその組み合わせを決めたなら、次は具体的に見本板で色味を確認して下さい。そうすれば色のことでイメージと違ったというトラブルや不満は解消されることでしょう。

「色決め」のまとめ

機能性塗料や意匠性塗料ではカタログ記載の色の中からしか選べない場合もありますが、多くの塗料でかなり多くの色味を調色によって出すことが出来ます。せっかくの塗り替えですから、あなたの好みに合った色を選んで楽しんで下さい。

色選びのツールとしてカラーシミュレーションが有効です。何パターンかのイメージからおおよその組み合わせを決め、次に見本板で実際の色味を確認して下さい。

ポイント7:保証Guarantee

ご存じでしたか?実は500万円以下の小規模なリフォームは誰でも事業者になれるのです。

これは小規模なリフォームが「建設業法施行令第1条の2」で定める「軽微な建設工事」に相当し、国土交通大臣あるいは都道府県知事による許可を受けることなく工事を請け負えるからなのですが、住宅リフォームを取り巻く環境でトラブルが絶えない訳にはこうした要因もあるのです。

「塗り替え成功者」が必ず押えている最後のポイントが工事書類と保証についてです。

塗装工事に関する各種書類の作成

建築業法では工事の請負契約において、すべての工事で所定の事項を記載した契約書面を交付しなければならないと定められています。しかし口約束による曖昧な工事内容のまま工事が進められたり、安易な変更による追加工事が行なわれたりと現状のリフォーム工事ではいまだにトラブルが多く発生しています。

「塗装工事における必要書類」

塗装工事やリフォーム工事でトラブルに巻き込まれないためにも、工事を依頼する業者に確認して各種書類をチェックしましょう。

住宅リフォーム市場の環境整備と需要喚起を目的とした「一般社団法人 住宅リフォーム推進協議会」という団体があります。その事業活動の中でリフォーム工事に係る標準契約書式を作成し普及促進を行なっており、そこでは「打合せシート」「御見積書」「仕上げ表」「内容変更合意書」「請負契約書」「注文書・請書」「完了書・同完了確認書」などが必要書類として準備・紹介されています。

塗装工事におきましても「御見積書」「仕上げ表」「請負契約書」「完了確認書」に準ずる書類はお客様(発注者)と施工業者(請負者)の間で交わしておくべき書類だと思います。

保証書とメンテナンス

保証やメンテナンスに関しても当然ながら書類を作成し、内容を確認しておくことは言うまでもありませんが、ここでは保証書についての注意点を一つお話しておきます。

「免責事項」

保証書には必ず免責事項というものがあります。
保証書の目立つ箇所には「外壁:商材○○=10年保証」などと大きく書かれていても、必ずどこかに免責事項に該当する場合は保証の対象外になる旨が記載されています。

天変地異や建物の構造上の問題によるヒビ割れや付着物や動植物に起因する塗膜の不具合など、施工上の瑕疵に起因しない事柄は免責事項に含まれますし、保証対象現象が発生した際に速やかに申し出なかった場合なども保証対象外となる場合があります。

「メンテナンス」

保証を行なうために有償のメンテナンスが必要になる場合があります。特に防水工事の保証では5年以内のトップコートの塗り替えが前提での10年保証ということがあります。もちろん塗り替えの費用はお客様にお支払いいただくことになっています。
給湯器や通信設備のBOXなどが壁に取り付けられていて、施工当時に塗装が出来なかった箇所が後から露出してしまったというような場合も通常は有償のメンテナンスになります。

「保証」のまとめ

塗装工事を決めたなら、施工業者に書類の作成を求めましょう。初めに申し上げましたように塗装工事は完成品を購入する買い物ではなく、「どんな塗料で何回塗るのか」「いくらになるのか」といった内容を契約によって約束し、約束通りのものが出来上がったことを確認して代金を支払う買い物です。
「御見積書」「仕上げ表」「請負契約書」「完了確認書」に準ずる書類は発注者と請負者の間で必ず交わしておくべき書類だと思います。

保証に関してもしっかりと書類で確認しておく必要がありますが、保証には必ず免責事項がありますのでこの点も注意しよく読んでおくようにしましょう。速やかな申し出がなかったことで保証対象外になってしまうこともあるのです。

またメンテナンスも全て無償で対応してくれる訳ではありません。

「7つのポイント」のまとめSummary

ご自身の大切な住いを維持していくためには、適切な時期に適切な工事が必要となります。

しかし、住宅リフォームを取り巻く環境は決して良いとは言えません。インターネットで検索すれば情報がいくらでも入ってくる時代になったにもかかわらず、「悪徳業者に騙された」という話はなくなりません。

溢れる情報の中から本当に必要なものを選択するために、もう一度よく考えてみて下さい。

「イメージ通りの塗り替えが出来た!」「結果に大満足です!」という賢い消費者が押えている7つのポイントをここで紹介しました。もっと詳しく知りたい方のために、それぞれのポイントに対応した記事のリンクを付けてあります。是非そちらもお読みになって塗装工事やリフォーム工事の一助としていただけたらと思います。

7つのポイントをしっかり押えてご自身の住まいに最も適した工事を選択できれば、あなたもリフォーム成功者の仲間入りです。

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