1. 基礎

1.1 球の運動

卓球の球の運動は「飛び」と「回転」で出来ている。「飛び」は見えるが、「回転」は見えない。 「いや、私は「回転」が見えます。」という声が聞こえそうだ。しかし、ゲーム中に「回転」を見る時間は無い。 「飛び」だけに身体が反応している。それが普通だと最近まで考えていた。 しかし、上級者と試合をするうちに、彼らは、球の曲がり方からや、球のマークを見て回転を判断していると言う。 それらからは回転の情報を得ることも大切なことだと思っている。

さて、物理では、球の質量と速度を掛け算したものを運動量と言う。これは球の持つ勢いを現している。 また、球の質量と回転速度との積に、球の半径を掛けたものを角運動量といい、回転の勢いを表している。
そして、ラケットのラバー摩擦によって、「回転の運動量」は「飛びの運動量」に、 「飛びの運動量」は「回転の運動量」に変換される。

飛びの運動量 ⇔ 回転の運動量