23.微調整とエージングの効果か(?)
 スピーカーの キャビネットだが、艶消し黒の塗装が見苦しいので、前面下側(ユニットより下側)だけを「艶あり」の黒で重ね塗りした。つやあり塗装後

 一気に全部を塗れなかったのは、臭いがするため、家内がうるさいからだ。

 塗装の仕上がりは「オーケー」だった。とても高級感が出た。

 次の週は、バッフルの上部(ユニットより上側)と天板にも塗った。これも、仕上がりは「オーケー」だ。

 今後、全体を塗り増ししていきたい。水性塗料の艶消しというのは、塗膜が艶消しになるのではなく、生地にしみこむだけのようで、仕上がりは貧弱だった。

 艶有りの場合は、ちゃんと塗膜ができて、「木目を隠す」となっている。ただ、一度塗りでは、完全には隠せないな。切り口のシマシマがまだ見えてしまう。しかし、塗膜が出来る以上、ダンプ効果もあるはずだ。音も少しは良くなるだろう。

 古いヘルスメーターでスピーカーの重さを計ったら、15kgくらいだったが、メーターが壊れかけており、よくわからなかった。計算上15.5Kg欲しい(m0との比が1000倍になる。十分ではないだろうが、これ以上重くしようとしても無理がある)バランスも考慮して、裏板下部に鉛シートを重ね貼りしていたが、新しいデジタル・ヘルスメーターが来たので計ったら15.9Kgあったので、良かった。合格!

 それから、ツィータ用のコンデンサーを3.7μFに変更した。当初1.5を2.2に交換、次に両方並列で3.7としたわけだ。

 長岡鉄男ゴードンもFT-27Dを3.3μFでつないでいる。

 以上の改良の効果だが、トータルの音質がとても良くなった。

 なんと言ったらいいのか、数段、質が向上した感じだ。コンデンサーの容量追加による変化だけではなく、FE-168EΣのエージングが進んだ効果があるかも知れない。

 レコードプレーヤのほうも、アームベース周りに鉛シートを貼ったり、ベースの取り付けネジを増し締めしたのが効いたのかも。鉛シート貼り

 今まで聴き取れなかったような音の響きや、副旋律など、細かい音が良く聴き取れるようになった。まるでヘッドフォンで聴いているみたいに、わかる。

 これが本来のFE168の、HPコーンの、12cmマグネットの、ベリリウムドームの威力だったのかあー!

 ユニットに耳を近づけてみると、明らかにツィーターから出る音の量が増えた。

 FE-168と、PT-150の役割分担がはっきりしたのがわかる。今までは、FE-168をメインディッシュとすると、PT-150は胡椒か七味のような感じだったが、「ソース」くらいになった感じ。これほど変わるとはなあ。

 全体的に音自体も美しい。以前より鋭さが減った感じだ が、スピードはある。それよりなにより、リアル感が出た。スピーカーを介して、音が録音された空間とつながっているかのような感覚。これは素晴らしい!こ の境地に到達したのは、初めてではないか?

 「古代ギリシャの音楽」の小鳥の声もよーく聞こえる。レコードや現場のいろんなノイズや空気音もよく聞こえる。

 3年間で、とうとうここまで来たか・・・。 いや、まあまあ、そんな事言ったって、JBLやタンノイじゃあるまいし、スワンでもモアイでもカノンでも無いんだから。アンプだって940Vだし、身の程知らずの事を言うのはやめましょう。

 それに、本当に音が良いのかどうかはわからないのだ。フルレンジの高音域は鋭いと言う人もいるし。

 いずれにしろ、古い機械を多用しているのだし。

 アンプを一気に新品に換え、ツィーターも新品に換えればそんな気の迷いは無くなるかも知れないが、最新のアンプは制御用マイコン内蔵、ボリュームにはリモコン駆動用モーターがついているらしいので、あまり買う気になれないなあ。ツィーターも、今回の変更でこれだけのパフォーマンスが出たとなると、換える気になれないしなあ。

 このシステムで行ける間は、行こう。お金もかからないし。

 アナログオーディオを再開した最初のもくろみは、手持ちのLPレコードをデジタル化してCDにコピーし、その後は処分してしまおうかと考えていたのだが、そんな考えはとっくに無くなってしまった。オールドシステムとはいえ、カートリッジを4つ持っているし、アンプまで買い換えようかと考えているくらいだ。まあ、CDプレーヤーだけは新しいほど良いようなので、1~2年後には買い換えようかな。アンプはサンスイのAU607MR以後の中古が欲しいな。アンプが2台になれば、スーパーウーファーを製作してそれも鳴らそうか。このスピーカーのバスレフは計算上のfd=42Hzくらいだからな。(2011年12月)


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