24.長岡鉄男のオーディオ・クリニック
 

長岡鉄男のオーディオ・クリニックを借りてきて読んだ。あいかわらず(?)面白かった。

まえがきの最後に「いつも痛感するのは、過去のクリニックで浮き彫りにされた問題点が依然として何ひとつ解決されておらず、過ちは常に繰り返されているという現実のむなしさである。」とあった。オーディオに限らず、いろんなものに当てはまる・・・。

ここで言っているのは、いくつかのクリニックでカートリッジのスタイラスにゴミが付着しているケースがあった事などだろう。

ふふん、オレは大丈夫だ、と思って読んでいたが、長岡鉄男いわく「ルーペで調べて、本当に針先がきれいだったという人の方が少ない。大抵の人が針先クリーニングはやっているのだが、肉眼で確かめる程度で安心しているため、ルーペで見るとゴミだらけなのである。とにかくルーペをもっている人が少ない・・・」とあった。

まずい。俺も毎回クリーニングはしているが、ルーペは持ってないし、肉眼でしか針先を見ていない。

そこで、渋谷のライオンに行った帰りに東急ハンズで10倍ルーペを買ってきた。寝室においてある予備カートリッジからチェックだ。なるほど、よく見える。ありゃりゃ?DL-103にはしっかり糸くずがついているぞ。最後に音がきつく感じたのは、このせいか?ありゃ?ゴミがとれないぞ。液体クリーナをブラシにたらす。取れない。針先のゴミは取れたが、カンチレバーの裏側(上部)に糸くずがついている。ブロワーで吹き飛ばしたら取れた。これは有効だった。しかし反省。

DL-103

次、V15Ⅲ。これにもゴミがついてるよ~。これもリキッド+ブラシ+ブロワーでクリーニング。

V15Ⅲ

この分じゃあ常用している205CⅢは、どうなっていることやら。

しかし、翌朝、リスニングルームにある205CⅢを見たら、ゴミはついていなかった。

スタイラスチップ自体がとても小さく、その周辺を接着剤?で固めたようになだらかなスロープになっている。針先はホンの頭だけが顔を出している感じ。こうなっていたのか~。

205CMk3

これならゴミはつきにくい。スタイラスの固定も念が入っている。上記2機種とはだいぶ構造が違うなあ。カンチレバーも細く、先をつぶした加工はしていない。軽量構造なんだな。

そこで、しまってあるTechnics純正の針も調べてみたら、針先は同じ構造になっていた。しかし、針先は非常に磨耗している感じだった。スタイラスの後面が削げたようになっている。これは磨耗なんだろうな。だとしたら、よく使ったというわけだ。感謝。

ところで、ルーペでよく見ると、JICOのスタイラスと純正スタイラスは、やっぱりいろいろ違いがある。JICOのも精密に出来ているが、カンチレバーは2重構造。先のほうはボロンだが、根っこのほうは太いアルミパイプだ。これも精密に出来ている感じではあるが、Technicsの方は見える範囲は全部ボロンのパイプだから、違う事は違うな。まあ、しょうがないけど。

とにかく、針先クリーニングには反省、反省である。

 

オーディオ・クリニックでは、プログラムソース、装置、部屋、リスナーの4要素の総合が重要であると説いている。

あらためて部屋の重要性が理解できる。これを読んでから自分の部屋を改めて評価すると、まあまあ、じゃないか? まずい点もあるが、しょうがないものは、しょうがない。

まず、床は比較的頑丈だ。歩いてもゆれたりしない。

部屋は狭いが、やむをえない。地下室のため低音がこもるはずだが、それを織り込んでスピーカーを設計したのだ。なお、ドアが無く、音が階上へ抜けてしまうのは、案外良いのかもしれない。ケガの功名?

ラックも高剛性・高強度とはいえないが、ぐらぐらしたり、ぺこぺこしない程度の強度はある。DP-50Mにはインシュレータを使い、可動部に影響しない範囲で鉛シートによる重量増加を図っている。アームベースを重くしたのは正解のようだ。

 現状では左スピーカーの左側に階上への廊下があってオープンになっているのだが、左スピーカーの左側はスピーカーと同じ平面となるラックが置いてあり、バッフル効果がある。いくらか左右のバランスも補償されるのでは?これは意図してやっているのではなく、生活上の必要(≒家内の意向)に迫られてそうなっているだけだけどね。

スピーカーもフロア型だから、台がぐらぐらするという問題も無い。しっかり突っ立っているよ。

プリメインアンプは10.5Kg。非力なのだろうが、高能率スピーカーとの組み合わせだから、しばらくは我慢だ。

悪いほうで行くと、右スピーカーの前方すぐ右にクラビノーヴァが置いてあるので、ユニットからの音が反射されるだろう。聴くときはタオルを敷くのだ。

カーテンやじゅうたんは敷いていないので、わりとライブなのではないか?その分、ドアなしで音が階上に抜けていくので釣り合いが取れている(?)かも。

ソースは当面は手持ちのものを良く聞きこんでおきたい。増やすのはそれからでいい。リスナー(自分)は替えるわけに行かない。このままだ。

私のリスニング(?)ルーム。半地下室です。

リスニングルーム

 
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