49.コロナウイルスとの戦いとTV用スピーカー製作
 3/8(日)
 地下のメインシステムで音楽鑑賞。コルトレーンのバラードを流してコーヒーを飲み、ローマの松の第1楽章を聴き、「グレート」を聴きたくなってジュリーニ・シカゴのをLPで聴いた。あらためて聴くと、グラモフォンにしてはオフ気味の録音の気がした。
 ジュリーニさんは録音されたものは聴かないし、オーディオや録音に興味ない人らしかったので、エンジニアが自由にやった=いろんなタイプの録音がある、ということか。久しぶりにじっくり聴けた。よかった。
 3/21(土)休み
 今週はCD大量購入した。カラヤン60年代のベートーヴェン交響曲全集、フレモ―・バーミンガムのオルガン付、クレンペラーのマタイ受難曲SACDなど、優秀録音中心に。
 3/22(日)
 午前中は地下でフレモ―のオルガン付を聴く。本当にオルガンの音が素晴らしい。オケの音も濁りが無い。セラフィムシリーズ恐るべし。その後、LPでクリュイタンス・BPOのベートーヴェン2番を聴いた。
 3/29(日)
 今日はコロナウイルスのため外出自粛要請日なので、外に出なかった。YAHOOオークションで落札したダイヤトーンTW-4038BMが届いた。音出し確認をして到着連絡した。うししし。楽しみだ。しかし、友人たちとの会合は延期した。残念だが、仕方がない。
 4/2(木)休み
 地下でSACDのクレンペラー・マタイ受難曲を聴き始めた。29まで聴いた。音は良かった。これ見よがしのワイドレンジではないが、自然に伸びている感じ、音が鮮明で濁りが無い。低音も豊か。
 ライナーをみて得心したが楽器編成はオルガン、コーラス2部、オケ2部、独唱10人くらい、ハープシコードという豪華な構成なので長岡先生が愛好したのだな。これから時間かけて聴いていくが、楽しみだ。
 家族とビタミンC、ビタミンD3入りカルシウム、ビオフェルミンなど少量ずつ飲んでいる。効果はわからんがコロナ予防のつもりだ・・・。
 4/18(土)休み
 火曜日に自転車を買った。コロナ警戒を理由にしばらく電車通勤を避けるためだ。家から職場への往復はどちらも上り坂があり、息が切れる。心肺機能が心配なほど落ちているのに気付いた。これから通勤で鍛えられるだろう。1週間乗った感じからすると、冷え性、寒さ対策、免疫力強化になりそう。
 4/28(火)休み
 今日はわずかな時間だが地下のシステムを久々に稼働し、LPとSACDでちょっと音出しをした。コロナウイルス騒動のため、まったく稼働していない。寝室にバックロードをセットしておいてよかった。
 今日もそれでYouTubeのベートーヴェンピアノコンチェルトなどを聴いた。
 6/26(金)休み
 コロナ対策の自粛継続で、行動を抑制しているせいか、気分も抑制的になってきた。料理は簡単メニュー、TV用スピーカーの設計もとん挫。しょうがないので、アンプを先に注文することにした。
 家族も出かけなくなっており、地下のオーディオを使える時間帯も限られてきている。寝室のバックロードホーンでなるべくクラシック音楽を聴くことにする。
 8/2(日)
 昨日までの仕事で疲れた。午前中は外出せず用事する。エアコン清掃、久しぶりにレコード鑑賞。カラヤンBPO60年代のベートーヴェン7番を聴いた。第3楽章までは良かった。しかし、音響的にはすごくいじっている感じがする。演奏は美しい。しかし、第4楽章は!解釈も感性もちがう楽団が圧倒的な技術で演奏するのをポカンとしてみている感覚。これは違う。クールダウンのため、静かなボーカルを流し、狂熱を冷ます。
 のち、クレンペラーのブルックナー4番HQLPで聴くが、A面までにしておいた。久しぶりで疲れた。
 9/6(日)
 8月中は体調も行動も低調だった。とにかく、暑くて異常であった。体力の消費が非常に激しかった。
 昨日は、ほとんど寝ていたが、YouTubeで、ジュリーニの動画で音楽聞いた。ブルックナーの9番と、シューマンの3番だ。よかった・・・。前者では、ジュリーニの姿が人間以上のものに見えたくらいだ。他にシューマンのピアノコンチェルトも2種類、ショパンのコンチェルト他も聞いてしまった。聞きまくったな。
 知り合いのパン屋さんに行ったら、某信金が来ていた。聞くと、これからは訪問集金しなくなるとのあいさつに来たとの事だ。保険販売などをするのだという。世の中変わっていくのだな。
 9月14日(月)休み
 昨日と連休だ。昨日は地下で音楽を聴いた。CDでグリーグのピアノコンチェルト、LPではチャイコのピアノコンチェルトとアート・ファーマーを聴いた。
 今日は午前中清瀬まで散歩し、香建大飯店でニラレバ炒めを買った。近所のおじいさんに勧められたのだ。うまかった。キャッシュレス業界が怪しいので口座の確認をした。
 9月20日くらい。清瀬市郷土博物館にて等身大アニメキャラらしいものを見た。


 TV用スピーカー製作
 我が家ではケーブルTVでクラシカ・ジャパンを契約しているし、居間のDVDプレーヤーで音楽CDも聴けるので、それら音源をアンプ・スピーカーに接続して鳴らしている。
 しかし、アンプはシスコンに近いものだし、スピーカーもFE87の超小型バスレフという簡易的なものだ。まあ、これでもテレビ付属のスピーカーよりはずっとハイファイであるが・・。
 いずれ、もっと本格的な音響にしたいというのが長年の課題であった。長年の使用によりアンプはボリュームがガタガタになり、スピーカーも配線が緩んだりコーンが変色したりしている。何よりボリュームのガタが家内と娘にとって問題になったようだ。
 それでようやく合意がなり、システムを一新することになった。が、スピーカーは左右分離型ではなく、既存のラックに入るもの、という条件が付いた。
 従って、幅430mm、高さ320mm、奥行き350mmに収まる立方体、という事になる。こんな形式は考えていなかったので新たに構想・設計をする事になったが、かなり難航してしまった。
 まず、ユニットの選定だ。最低でも12cm以上としたかった。12cmユニットは手持ちのFOSTEX、FE―127系がある。これを使おうかと思ったが、古くて部分的に変色しているのでやめた。手持ちと言えば16cmのFE168EΣもある。しかし、これは重すぎてラックに入れるタイプにはためらわれた。
 やっぱり手ごろな12cmにして、それも前後に配置しダブル・ウーファーで低音増強するか、ユニットはFEにするかFF-Kシリーズにするか、それとも海外製13~16cmユニットにするか迷いに迷ってしまい、そのたびに構想が大きく変わってしまった。また、16cmならトゥイーターを使おうか、どうしようか、手持ちのトゥイーターもあるけどそれにするか、新規購入しようか、これも迷いに迷ってしまった。
 最終的にはFE-166NVを新規購入する事にした。やはり、テレビ用なのでアナウンスやセリフが明瞭に聞こえるFEシリーズがよかろう。
 トゥイーターは手持ちのFT25D(ソフトドーム)を使うことにした。左右一体のため、音源が集中するので、できるだけ指向性が広い方がよかろう。トゥイーターの配線はオン・オフできるようにし、のちに交換しやすいようにケーブルなどはボンドでは固定しないことにする。
 で、立方体の箱を中で区切って左右のユニットを取り付けるタイプの設計にかかったが、前面バッフルが左右同一平面だと左右のユニットの干渉があるのではないかと思い、左右を外向きに角度をつけようと思った。実際の配置はラックが部屋の右コーナーにあるので左のフロントバッフルだけを外側に傾けることにした。これで前面の工作が面倒になるので、バスレフはコイズミ無線で売っている紙筒ダクトを補強して使い、工作を簡単にしようと考えた。
 最終的な設計は図面のとおりだ。ダクトはリアバッフルにユニットと同軸に設置し、ねじれやゆがみ的な振動が起きにくくしようと考えた。本当はダイヤトーンモニターのように大きなダクトで強く聴かせたバスレフにしたかったが、紙筒ダクトの直径が50mmなのでほどほどになってしまった。計算上のfdは50Hzくらいにし、ダクト長は50+12mmだ。あまり低い方に欲張らない方が良いと思った。
 左側フロントバッフルの傾斜は単純に左の側板を1cm短くして済ますことにした。結果、傾斜角度は2.73度になったが、完成したものを見ると、これでは角度が小さすぎて効果があまり出ないと思った。まあ、しかたない。これも経験だ(?)
 他に重量増加防止のため、フロントバッフルと中央の仕切り板は15mmだが、それ以外は12mm合板をつかうことにし、面積の広くなる左右の側板にはピアノを参考にした響棒で補強することにした。
しかし、結果的に響棒で補強した12mm合板は15mm合板より重くなってしまった。 板材のカットはストーリオさんに依頼した。
 組み立てようとしたら、設計ミスがあり、天地の奥行きが12mm不足していると判明した。
 しかたがないので、天地を前方に5mmほど張り出させる予定を変更して後ろに5mm下げ、さらに天地の後ろ端に10mm角材を継ぎ足して奥行きを確保した。しかし、これは無くても済んだかもしれない。
 組み立ては、クギを使わずに木工用ボンドと重石で製作したので、3週間くらいかかった。今回はターミナル取り付け部の密閉にはボンド系をつかわず、ブチルゴムを使った。トゥイーターからの配線は裏板からターミナルのすぐ上に線を出し、それをターミナルに挿してトゥイーターオン、外せばオフにできるようにし、線を出した穴は内外からブチルゴムで埋めた。
 家内の要望で前面は黒、上と左右は茶色に塗装して完成した。FE-166の前面にはグラスファイバー製の網戸用メッシュをカットして保護ネットとした。
 音の方は「出来立て」のせいか、左右の干渉のせいか、あまり分解能が良くなかったが、レンジは上下ともによく伸びている感じ。高域はトゥイーターのおかげか、バイオリンなどきれいに出る。しかし、構想・設計ともさんざん迷走し、寸法を間違えてツギハギ構造になったし、そもそも、どんな音を目指したの?という「ねらい」自体があいまいと言えばあいまいだった。オケの低音をある程度出す、少なくともコントラバスまでは出したい。高域はまともなトゥイーターを使ってきれいに出す・・・。しかし手持ちの古いトゥイーターを使い、取付穴の寸法が今どきのものよりやや大きいので交換も簡単にはいかない感じになってしまった。まあ、本格アンプを使って、できるだけまともな音を出す、というのが強いて言えば「狙い」だった・・・もうひとつ、できるだけ簡単に制作できる設計、というのもあったな。
 なお、アンプはマランツの5005(新品)をアマゾンで購入した。テレビ用アンプにはリモコンが要るから。
 さて、この組み合わせでいざ、クラシカ・ジャパンを聴こう、と思ったらなんと10月で放送終了だと?がーん。しかも現在、我が家では2対1で「名探偵コナン」が常時流されている。「赤井秀一の声が低音でかっこいい!」「野球中継のBGMに重低音があったんだね」とか評価されているが、トホホ。赤井秀一の声を聴くために作ったわけでは無いのだが。このスピーカーが真価を発揮するのはいつの日か・・・。
 なお、マランツアンプのリモコンにあるミュート機能のおかげであほなコマーシャルなどの音を瞬時にカットできるのは大変ありがたいと申し上げておこう。
・・・1か月後の音の印象。ほとんど昼間は音を出しっぱなし(主にニュース)なので、エージングは進んできたはず。従来に比べて明らかにレンジが広い。特に低音はちゃんと出る上にしまりもあって良い。やはりしっかりしたアンプの性能もあると思う。

(2020/9/29)
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