52.TAKET スーパーツイーター、オットー・クレンペラー

 もう2年くらい経ってしまったが、2022年11月にTAKET スーパーツイーター BATPURE(http://www.taket.jp/japanese/batpure/batpure.html)を購入し、メインスピーカーにセットしたのだ。
 これは150KHzまで再生できるという、本当のスーパーツイーターである・・。やはり、「音楽・情報・脳」の講義でハイパーソニック・エフェクトが気になったからだ。
 しかし、このツィーターは能率70dbだ。メインシステムは推定96dbだから、全然足りない。仮に直並列で4つ使っても76dbにしかならない。効果ないんじゃないか?
迷ったが、4000円くらいで買えたので、試しに(?)1セット(2個)だけ試すことにしたのだ。
 入手してみると、小さくて軽い!裏に鉛シートを貼り付け、それをバッフル版に粘着テープで取り付けた(貼った)。ネットワーク不要との事だが、既存のサブツィータ用ケーブルを使ったので、2μFくらいのコンデンサーを介している。(取付後に、家内の主催するピアノ教室の生徒(幼稚園児)が増え、スピーカー保護のためサランネットを固定せざるを得なくなったので、バッフル面の写真は取れなくなってしまった)
 現在の感想だが、意外に効果はあった。とてもきめ細かく聴こえ、低域も良くなったような気がする。
 あとで、TAKETのホームページを見直したら、「能率100dbのスピーカーでも効果あります」と書いてあった。不思議だが、本当だ。考えてみれば、FOSTEXの高級スーパーツィーターでもフラットに出るのは30KHzくらいまでで、それ以上は音圧が70dbくらいに下がっている。しかし、「音楽・情報・脳」の実験にはこういうスーパーツィーター使っていて、効果が確認されていたようだった。音圧が下がっていても、「出ている」のが大事なのかもしれない・・。
 研究によると、この音域は耳で聞くのではなく、肌(体表)で感じるらしいので、普通の音響理論(?)は通じないところがあるのかも知れない。
 なお、このところ、CDプレーヤーの「レガートリンク」機能はずっとオンにしている・・。

寝室のオーディオグレードアップ
 寝室のオーディオに使っていたケンウッドのCDレシーバーをスピーカー端子のショートで壊してしまった(自己責任)
 音質がいまいち感だったこともあり、オンキヨーのA―911Mというプリメインアンプに変え、CD再生用の音源として東芝のCDラジオ(TY-C251系)を購入して接続した。これでパソコン立ち上げなくてもCDやラジオが聴ける。
 音的には大音量時に物足りなさを感じていた。めったに大音量しないけど。A-911Mはハードオフで見つけて、重かったので選んだ。結果、オケの弦楽器がものすごくきれいになった。これだけで変えた甲斐があった。反面、大音量時のパフォーマンスはまあまあだな。あまり大音量にしないから、まだわからない。弱点として、中古だからしょうがないが、入力セレクターがときどき不安定になり、音が途切れるのだ。誤動作してセレクターが勝手に他の入力に移動しようとするようだ。半分デジタルだからこういうことになるのだろう。セレクターを手動で動かすと治る。今のところ。
 一方、CDラジオの方は、良い買い物だった。これで朝の出勤前にNHKラジオの「ビジネス・経済」のコーナーを気軽に聞けるようになった。オフタイマーもついているので。寝る時にロ短調ミサ曲をかけながら寝れる。こりゃあ便利だ。
 外部入力端子付きで、リモコンもちゃんと届くし、近所の西友にいったら売り場の商品案内を流していたので、耐久性もあるんだろう。現に壊れてないしな。
 CDラジオ自体の音は、3~4センチのスピーカーなので、当然期待していなかったが、アナウンスなどを聴いていると、かなりハイスピードな音質だと感じた。
 アンプ回路がシンプルなのでハイスピードなのか?スピーカーのコーン紙も当然軽量だろうしなあ。ソースによってはCDラジオの音を使う事もけっこうある。

クレンペラーに再挑戦
 それほど聞きこんでいるわけでは無いが、指揮者のオットー・クレンペラーは好きなつもりでいたのだが、ベートーヴェン、シューベルトの交響曲は、遅くて重くていかめしくて、聴くのを敬遠しているのが実情であった。
 いいなと思うのはマーラーの4番、メンデルスゾーンのイタリアなどだから、あれ、ちょっと違うんじゃない。なんでこういう、優し気な曲が良くて、本来よさそうなベートーヴェンを敬遠するんだろう、と思ったりしていたのだが、ある日突然、あの遅い、重い、いかめしい演奏でベートーヴェン7番を聴きたくなった。
 さっそくレコードを出して聞いてみた。うん、これだ。この重々しさ、これがいいじゃないか。しかも、曲が終わった時の感動は大きい。俺もやっとクレンペラーがわかる年代になったのか?軽快なリズム、流れるような演奏だけが7番じゃないんだな。

 次に(別の日に)第9を聞いた。これも、いいじゃないか。すごく感動する。そこで、クレンペラー・ベートーヴェンの持ってない交響曲から、CDだが3番、4番、6番、ついでにブラームスの全曲もアマゾンで購入してしまった。
 3番,6番はフィラデルフィア管、4番はウィーンフィル、ブラームスはEMIのフィルハーモニアだ。ブラームスは特に1番をあの重々しさで聞きたくなったのだ。
 ベートヴェン3番、6番はやはり良かった。感動する。がっちりした演奏だが、ピリオド奏法のような感じも受ける。録音がデッドな環境で、トスカニーニか?と思わせるくらいだが、音はいい。はっきり聞こえる。一概に、遅い、重い、いかめしい、というのは先入観だったか。曲によって違う。
 うう、しかし、聴ける時間帯が少ないので、全部聴き終わるには少々日にちを要するが、楽しみだ、楽しみだ・・・。

 余談だが、定年前の現役時代は人と会う、いろいろ話をするのが毎日の事だったので、ひとり音楽を聴く、というのは大変重要な時間だった。
 しかし、パート勤務のいまはけっこう会う人は限定されるし、体は動かすが話す内容は限られている。
 それに元々友人が多いわけでないのに、年齢と共にますます付き合いの範囲は減ると予想されるから、昼飯を共にする友人を増やす・維持するための活動を重視している。友人つくりのの比重が大きくなり、ひとりで音楽を聴く時間の比重が多少減って来たというわけだ。まあ、細く長く、気長に楽しんでいくさ。

2024・10


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