使いやすいサッシとは・・・?
高気密・高断熱を求め各社高性能なサッシを発売しています。
でも使いやすさは?
毎日使う開口部だからこそ、使いやすさを考えたい。
防犯対策も日々進歩しています
大手サッシメーカーのトステムでは後付でマンションのオートロックを簡素化した商品で「SSロック」という商品が良く出ているそうです。
値段は定価84500円と若干高いのですが
リモコン開錠と鍵のかけ忘れ対策の助けになるということで人気があるようです。
一部特徴を紹介しますと
・施錠はドアを閉めると自動で施錠
・外部開錠はテンキー、内部はワンタッチボタン開錠
・リモコン付きで3〜7m以内なら家の内外によらずワンタッチ開錠
・ドアを開けて10秒経つと警告音が鳴り開けっ放し対策機能付き
その他にもオプション機能が有りますが、何より電池式ですので電気工事などをせずに手軽に防犯工事が出来ることが人気の原因のようです。
最近はリフォーム需要が多く各メーカーは、短い工期でなるべく壁等の補修が少なくて交換が出来るリフォーム専用ドアを発売しています。
規格品(メーカーによって決められた寸法の製品)が有りますが、リフォームで使う場合は殆どが寸法が合わず、特寸(オーダー品)を制作します。
普通の製品なら7〜10日ぐらいで出来上がります。壁などは壊しませんので、工事は殆ど1日で終わる場合が多いです。
一般的にはカバー工法(現在の枠を取らず枠の中に枠を取り付け最後に額縁などでカバーする工法)を使う場合が多いですが、現場の状況次第で他の工法を使う事も有ります。 ここでは、最近、実際に行った工法を紹介します。
木製玄関の場合、こまめに塗装をしないと雨水の当りやすい下のほうから塗装が剥げて、中には腐り始める場合も有ります。
このお客様の家ではではまだ面材(ドアの表面)は大丈夫そうでしたが、金物(取手部品)の動きが悪く、鍵もかけ難い状態でした。
お客様もちょっと迷っていましたが「『カバー工法』でしたら、外壁のタイルも壊さず出来る」と説明すると「家のイメージも変えたい」との事でしたので発注をいただきました。
家が築20年以上経っていますので、採寸(寸法取り)には一番気を使います。柱や土間の水平や木部の反りなどが必ずと言っていいほど有りますので、その誤差も計算に入れてドアの制作寸法を決めます。
オーダーから約10日後、トステムから材料が届きました。部材は全てノックダウン(部品も枠も組んでないバラバラの状態)で来ますので、作業場で組み上げます。そして、お客様の都合を確認の上工事日を決めます。
細かいことですが、この商品(リフォルテ)の場合、下枠につきましては標準工事では既存の下枠にのせる形になってます。しかし、そうすると下枠が2cm
ほど床から出っ張ってしまいます。そこで、私が工事する時には必ず床タイルの補修は出ますが下枠だけは埋め込む施工をお勧めしています。
午前中に解体して、午後には枠を取り付け、ドアの釣り込みを完了しスムーズに開閉できるように微調整します。そして、最後に外枠カバーを付けて壁との間を水が入らないようにコーキングで埋めれば完了です。
僅か一日で土間タイルの補修を残し、ほぼ完成です。
見た目の大きな違いに大変喜んでいただきました。
木製ドアにアルミ枠、それも両袖付の6尺(約180cm)間用の枠です。枠についてはアルミ製なので損傷もそれほどではありませんでした全てを直せば一
番いい事ではありますが、鍵の金物は駄目になってましたが枠に異常が無いのですからこのお客様にはライトドアと言う製品を紹介させていただきました。
このライトドアは、メーカーが丁番加工もハンドル金具用の加工もしていないドアを作り、私たちが現場の枠の形状に合わせた位置に穴や切欠きを作り現在使用している枠に取り付ける方法です。
丁番やドアチェック(ドアの内側上についているドアを閉める金具)を取り付ける位置には下地が入っています。
アルミの玄関ドアの場合表面や角を削ることが出来ませんので、ドアの厚さや丁番の取り付け位置、子扉のストライク(鍵受け口)枠の深さや戸当り(子扉の返った部分)など、全てをミリ単位で実測して釣り込み可能なドアを選定していきます。
この方法も同様に採寸の作業が一番気を使います。
オーダーから約10日後、トステムからドアが出来てきました。
シンプルドアの場合、事前に作業場で加工するのは難しいので全ての加工は現場でします。
建築ではよくある事ですが、採寸通りに加工しても現場では納まらない(うまく付かない)ことがあります。特にこの工法の場合枠で調整は一切出来ませんの
で、枠に合わせて丁番を付ける位置を決め、ドアを釣って、釣ったドアに対して錠前やハンドルの付ける位置を決めていく方法で順番に進めます。
合理的な方法ではありませんが、一番間違えが少ない方法と言えます。
この時もそれぞれの金物の具合を見ながら加工しましたので、ハンドルと錠前の加工だけで2時間近くかかりました。
夕方には完了し、1日で工事は終了しました。
出来上がりは写真のとおりです。ドアしか換えていませんが全体的にも変わったようなイメージになります。
築30年ほどの勝手口です。
ドアに網戸を付けて欲しいと言う依頼ですが、ドア用の網戸は現時点でも最良の物が開発できていないと私は思っています。内側に2重扉のようになる物や
ロール式・折戸式と次々には新製品が開発されてますが、どれも壊れやすく、対応年数も大体5〜6年と高価な割には消耗が早いと言うのが現実です。
また、この形のドア(框ドア)は、ガラス面が大きく、盗難の進入口になるパターンも多いようです。
そこで、現在では勝手口の主流とも言える「面格子付きの採風ドア」を提案しました。
しかし、建物もドアも30年前の使用ですので、現在の規格品は寸法が合わないので特寸(オーダー品)を建物に合わせて制作しました。
オーダーから約10日後、ドアが出来てきました。
木造建築の場合、30年前ぐらいの納まり(取付方法)はシンプルですので、半日ほどで取付は終了しました。
午後から、土間コンクリートの補修と防水のためのコーキングを行い、1日で完了しました。
仕上がりは写真の通りで大変きれいになりました。
面格子も付き、網戸も付き、勝手口としての機能はとても向上したと思います。住宅建材の中でも、採光性・通風性や防犯性はサッシやドアに任された大事な機能だと思います。
ドア内側右上にドアチェックが付いていますが、採風ドアを取り付ける際には必ず付けるように勧めています。
機能が良くなった分重量も重くなりましたので強風の際に半開きだったり、開けようとした際などに一機に全開してしまい、ガラスが割れたり、ドアが曲がったりと事故が起こることがあります。
修理の依頼も多く受けています。