2. ベクトルで考える戦術(基礎)

2.8 ドライブをドライブ系スピンで反撃

既にドライブに対してブロックでの対策を話したが、実際の試合では相手のドライブに勝るドライブテクニックが欲しい。 ここでは、少しリスクを冒してでも相手のドライブからドライブ系で反撃する技術について述べる。

ドライブをドライブで対抗するのは難しいが、他のスピンとドライブとでスピン合成し、相手ドライブの最速点を避けて安定性と攻撃性を合わせ持った反撃策がある。 反撃時の打点スピンに、HコークやFコーク、またはカーブやシュートのスピンを加えた強いドライブを与えることで反撃するテクニックだ。 もちろん、この技術はドライブのサーブやラリーにも使える応用範囲の広い反撃策だ。

以下の図は球へ3次元の回転を加えている。3次元の回転を2次元の図に描くのは難しく、図から回転をイメージするのは難しい。英語の頭文字で回転を理解してほしい。

2.8.1 ドライブをHコーク・シュート・ドライブで反転攻勢

ドライブをクロック・ドライブで反転攻勢

① 相手がΘドライブ(ΘT)を返球した。

② 自分のコートに入ったⅠの回転に強めのHコーク・シュート・ドライブ(HLT)を加えた。

③ 相手のコートにHコーク・シュート・ドライブ(HLT)で送球された。

方程式は以下の通りとなる。
Hコーク・シュート・ドライブ = Θドライブ + Hコーク・シュート・ドライブ
英語の頭文字で、少し詳しく表記すると、
HLT = ΘT + (H+L+T) = H+L+T (但し、T>ΘT)

スピンの与え方は、ラケットヘッドを左前下45°に向けて、手首を素早く捩じることでドライブを与える。シュート回転は球の飛びを抑えるのに必要だ。

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2.8.2 ドライブをFコーク・シュート・ドライブで反転攻勢

ドライブをFコーク・ドライブで反転攻勢

① 相手がΘドライブ(ΘT)を返球した。

② 自分のコートに入ったⅠの回転に強めのFコーク・シュート・ドライブ(FLT)加えて反撃した。

③ 相手のコートにⅡのFコーク・シュート・ドライブ(FLT)で送球された。

方程式は以下の通りとなる。
Fコーク・ドライブ回転  = Θドライブ回転 + Fコーク・シュート・ドライブ回転
英語の頭文字で、少し詳しく表記すると
FLT = ΘT + (F+L+T) = F+L+T (但し、T>ΘT)

スピンの与え方は、ラケットヘッドを右前で球をとらえるが、ラケットヘッドは上方に向けて、ボール正面を左上45°をラケットを擦ることで与える。

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2.8.3 ドライブをFコーク・カーブ・ドライブで反転攻勢

ドライブをカーブ・ドライブで反転攻勢

① 相手がΘドライブ(ΘT)を返球した。

② 自分のコートに入ったⅠの回転に強めのFコーク・カーブ・ドライブ(FRT)を加えて反撃した。

③ 相手のコートにⅡのFコーク・カーブ・ドライブ(FRT)で送球された。

方程式は以下の通りとなる。
カーブ・ドライブ回転  = Θドライブ回転 + カーブ・ドライブ回転
英語の頭文字で、少し詳しく表記すると
FRT = ΘT + (F+R+T) = F+R+T (但し、T>ΘT)

自分が加える回転が低いとカーブとなりコートから出るので、強いスピンを与え対角線を飛ぶようにする。
スピンの与え方は、ラケットヘッドを右前で球をとらえるが、ラケットヘッドは左上方に向けて、ボールの右上後方45°をラケットで擦ることで与える。

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