ここでは、サーブにおけるラケットアプローチについて説明しよう。 これはサービスにおける最も基本的な重要なスイングテクニックだ。
ラケットアプローチとは、サーブボールを投げ上げる前にラケットを後方に引くことを言う。
サープスイングには「ラケットアプローチの無いサーブ」と、「ラケットアプローチの有るサーブ」がある。
ラケットアプローチの有るサーブは、サーブに際してスイングに余裕を与え、球に威力を与える。
このテクニックを知らないまま卓球人生を終える人がとても多いいことに胸を痛める。 是非このスイングを覚えて欲しい。君の卓球が大きく変わるだろう。
本節は以下で構成されている。そして、 図は上から下に向かって5コマの時系列マンガとなっている。
左図はラケットアプローチのないスイングの一つの例だ。
図は、サーブの球とラケットの位置関係を示したものだ。
① 球を左手に載せ、右手でラケットをセットする。
② ラケットアプローチの過程を飛ばしている。
③ 左手で球を投げ上げると同時に、右手のラケットを後に引き始める。このスイングのラケット後方から前方に振り始める。
④ 球をラケットが捉える。
⑤ 球が相手に向かって飛んでいく。
このスイングには欠点がある。②でラケットアプローチが無い為に、スイングに余裕がなく、 十分にラケットを後方に引くことが出来ないのでスピードが出ないのだ。
それでは下のラケットアプローチのあるスイングを見て欲しい。
左図は上の図にラケットアプローチをとったスイングだ。
① 球を左手に載せ、右手でラケットをセットする。
② 左手で球を上げる前に、右手でラケットを引きラケットアプローチを取る。
③ 左手で球を投げ上げて、更に右手のラケットを後方に引く。このスイングの最後方から前方に振り始める。
④ ラケットが球を強いインパクトで捉える。
⑤ 球が相手に向かって飛んでいく。
この打ち方は②で、球を投げ上げる前にラケットを引き始めており、ラケットアプローチが
十分に取れているのでスイングに余裕がある。③のラケットの最後方を前者に較べて深く下げることができるのだ。
したがって、④のラケットインパクトを大きくすることが出来る。
この図では、ドライブ回転を与える図となっているが、カットや他の回転サーブにおいても同じであり、
大きい回転を与えることが出来る。
ルールブックでサーブについて確認しておこう。ラケットアプローチを取っても問題にならないね。
<参考文献> 編集:ルール・審判委員会 「日本卓球ルールブック 2013 (平成 25 年度版)」 公益財団法人 日本卓球協会 2013年3月28日 3_4頁。1.6 サービス
1.6.1 サーバーは、フリーハンドの手のひらを開き平らにし、その上につかむことなく自由に転がる状態でボールをのせ、静止させる。この状態からサービスは開始される。
1.6.2 次にサーバーは、ボールに回転を加えることなく、ボールがフリーハンドの手のひらから離れた後、打球される前になにものにも触れずつに落下するように、16cm以上ボールをほぼ垂直に投げ上げなかれらばならない。
1.6.3 サーバーは、ボールが落下する途中で打つものとし、そのボールが最初に自領コートに触れ、次いでネットアセンブリを越えるかまたはう回した後、レシーバーのコートに直接触れるように打球する。ダブルスの競技では、そのボールが最初にサーバーのライトハーフコートに触れ、続いてレシーバーのライトハーフコートに触れなければならない。
1.6.4 サービスが開始されてから、ボールが打たれるまでの間、ボールは常にプレーイングサーフェースらりも高い位置で、かつその間、サーバーまたはダブルスのパートナーの体の一部または着用している物で、ボールをレシーバーから隠してはならない。
1.6.5 ボールが手の平から離れたら、すぐにフリーアームとフリーハンドを、ポールとネットとの間の空間の外に出さなければならない。