2. ベクトルで考える戦術(基礎)

2.6 返球のコントロール

球の方向を上手くコントロールできないと返球方向は単調になり相手に勝つことが出来ない。
返球方向をコントロールすることによって、相手の守備範囲を超えた所に返すことが出来て相手に隙を作ることが出来るのだ。
1.9.1節 「球と振りの関係」に戻って考えてみよう。

2.6.1 腰の回転で返球方向の舵をとる

腰の回転で返球方向の舵をとる

球は基本的にはスイングの接線方向に飛んで行く。球の方向は腰の回転を意識していない時にA方向に飛んだ場合、B方向に飛ばすには腰の回転で方向の舵をとる。
Bの方向がA方向からφの方向であるなら、腰の回転角度もφとなる。その際、Aの飛距離では飛びすぎるのであれば、スイングの回転半径rを短くして飛距離を調整する。

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2.6.2 方向修正ベクトルで舵をとる

方向修正ベクトルで舵をとる

スイングの途中で方向を変えたい場合がある。A方向からB方向へ向きを変える場合で説明しよう。
B点を狙う場合は Fb の力を加えるものとする。Amax点を狙う力では台から出てしまうので、力を加減して Fa まで下げた上で、当初のスイング方向と直角な方向修正ベクトル Fc の力を加えることで Fb の力とすることが出来る。この場合は修正ベクトルはFコーク⋅カーブ⋅ドライブで擦ることになるだろう。力の加減はスイングの半径で行う。

B点の狙う Fb の力の組合せは様々ある。状況に応じて Fa と Fc の加減を変える。もう一つの例として Fa' と Fc' の例を記載した。

修正ベクトルを加えるのは最初はサイドラインを割ってしまうのでないかと勇気が必要だ。しかし難しく考えずに修正ベクトルを試してみれば、その内に力加減にも慣れるてくるよ。

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